5.18 バンコクからウドンターニーの列車旅
この日の日記は途中まで書いており、
奇しくもまたバンコクからウドンターニーの
列車の中で久しぶりに開いて続きを書いている。
タイからラオスに陸路で国境越え。
バンコクからヴィエンチャンに行くため
まずはタイ国内のの国境付近、
ウドンターニーを目指す。
バンコクから国鉄で8時間。
冷房付き2等者は売り切れ。
冷房なし3等車は熱中症が少し怖いが
他に選択肢はない。チケットを買った。
朝、昼、おやつと
お腹が空いては辛いと
駅構内でお弁当を爆買い。
ガパオに卵焼きに、
チキングリーンカレー。
駅弁に心踊らせる。
おやつにとタイブランドのスナック2袋に、
朝ごはん用にと菓子パンに
フワフワした甘い焼き菓子。
大きい水を買い込む。
飲み物を探して歩いていると
別の駅弁屋さんを発見。
これがガパオだけでなく、
パッタイにカオマンガイに
種類が豊富でよりどりみどり、
どれも本当に美味しそうなのである。
先程のパンをおやつにまわし、
朝ごはんとして食べちゃおうかと
さらに追加で弁当2つ。
太麺のパッタイにカオマンガイ。
実はタイに来てからまだ食べておらず
念願のカオマンガイである。
飲み物は氷入のシソジュースか
フルーツのスムージーがよくて歩き回るも
どのお店もティーや出来合いのもの。
やっと氷入りのシソジュースを見つけた、
と思って頼んだら、小さいペットボトルに
黄色い液体の入った飲み物を渡された。
ほしかったものと全然違う。
気を取り直してタイティーでも、と
さらに別のお店を見つける。
タピオカが5バーツ(≒20円ほど)で追加可能。
美味しそうなので追加してみる。
飲んでみると、タピオカが引くほど甘い。
その上太っ腹にお玉2杯分と
どっさり入っている。
妹は大学生のときに
タピオカ屋さんのタピオカ抜きの
台湾ミルクティーを飲んだが、
それが正解やねん、と言う。
タピオカ、もちもちで美味しいのだが、
ものすごく甘くて重い。
気軽に追加すべきものではなかったようだ。
気が付くと、大きい水にタピオカ、
弁当4つに、スナック2つ、
5個入りの菓子パンと、焼き菓子という
両手に大量の袋を抱えた
爆買い日本人が出来上がっていた。
いざ乗車。
こんな大袈裟な荷物の人は誰1人いないが、
私たちは何せ8時間の長距離である、
と言い聞かせる。
1.2時間、ちょっとアユタヤまでとは
乗っている時間も必要な食料も違う。
しかし、すぐに爆買いの必要はなかったと知る。
大きい駅ごとに多かれ少なかれ、
弁当やら焼き鳥やら飲み物やら
売り子さんが乗車してきてくれた。
とくにアユタヤ前後は1番売り子さんが多く
種類豊富に賑わっていた。
席は窓側の向かい側2つを予約。
おそらく同じボックスになるよう
端から2席ずつ数えて予約したが、
当たりだった。
しかし、窓側にはすでに
中学生か高校生くらいの女の子が座っている。
青空柄で水色のジャージのようなセットアップは
こどもらしくも、どっしりとして貫禄がある。
どいてくれる気配はなく、
仕方なく反対側の横並びで乗車。
しかも動き出してみると
女の子が座っていたのは進行方向である。
すぐにもう1人、
欧米の女性が乗り込んできた。
彼女の予約席には妹が座っているが何も言わず、
もう1人の空いているボックスに座る。
どんどん乗客は増えて、
少し立っている人もいる。
3等車は予約席+自由席らしい。
別の女性がやってきて、
ここ、私の予約席かも、
とチケットを見せてくる。
ボックスのみんなはそれぞれ
自分のチケットを出し、確認する。
すると、先程の女性は車両を
1つ間違えているようだった。
この確認作業に乗じて
私たちは本当は窓側2つとアピールして
元の正しい席に移動したかったが、
女の子は4人は合ってる、と
おばちゃんに車両を間違えていることを
伝えただけで1件落着してしまう。
この4人は全員ここで間違いなく、
確認したことで変な絆が生まれた気がした。
暑さと乗り物酔いで具合が少し悪くなる。
進行方向に座って爆風を浴びたい。
一昨日の国鉄旅で、
進行方向の窓側は国が違うくらい
爆風なことは知っている。
高校生くらいの女の子は
飲み物も持たずとても身軽だったので、
そんなに長距離ではないだろう。
彼女が降りるタイミングで
席を移ろうと考えていた。
しばらくして、彼女が席を立つ素振りをしたので
一安心、もう少しかと思いきや、
棚の上に置いてあった荷物を降ろす。
中からパソコンとご飯を取り出したのを見て
まだまだ先は長いことを悟る。
そのタイミングで予約した場所に
妹と3人ぐるっと回るように
席を替わってもらえないかお願いする。
すると、あー、OKと言って
快く替わってくれるも、
反対側の窓側に座り、窓側は死守された。
進行方向の爆風。
ここだけ国が違うように風が当たるのだ。
心地よいかと言われると
進行方向の窓側は、風に当たりすぎて
疲れて体力を奪われる。
でも、汗をかくひまがなく
乗り物酔いも治まったので
替わってもらえて良かった。
朝ごはん用に買った
カオマンガイのお弁当を食べる。
妹が食べているとき、
窓から綺麗な蓮の池が見えた。
外の蓮が綺麗だよ、と指さすと、
妹はちょっと今忙しい、といい食べ続ける。
蓮よりカオマンガイである。
少しすると地図にあった
湖のエリアに差し掛かる。
ここがなんとも美しい景色なのだ。
湿地帯がどこまでも広がっていて
悠久の時の流れを感じさせる。
青空と湖とのどかな牧草地に牛がいて、
視界に入るのはひたすらに
爽やかで牧歌的な風景。
頭に思い描くモンゴルの草原を
ここで味わえるとは。
昔友達と行った佐賀を思い出す。
後半につれて乗客も減っていき
車内にものんびりとした時間が流れる。
足を伸ばしたり、姿勢を変えたり
椅子はベンチのように固く直角だが、
人が少なくなると自由に動けて悪くない。
8時間もヒマだろうと、
書きたい記事ややりたいことを
リストアップしていたが、
風景に見とれ、
ぼんやり風に当たっているうちに
あっという間に
ウドンターニーに到着した。
妹も同じ感覚らしく、
わたしたちは流れる風景を
ぼんやり見ているのが大好きなのだ。
新幹線でも、青春18切符の旅でも
昼行バスでも、外が見えれば
何一つ苦ではなく、むしろ好きなのだ。
また同じルートでラオスに着たいね、
なんて話していた3週間後の今日、
早くもその願いが叶う。
人生とは不思議なものだ。
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