5.21 ヴィエンチャン↔ウドンターニー、国境往復
もう3週間も経ってしまったので
メモの断片を見ながら書く。
ラオスに着いてから
滞在日数を2週間から1ヶ月に伸ばすための
アライバルビザを
取り忘れていたことに気が付く。
しっかり下調べと重要な予定の
リマインドは必須であると反省。
まだ不幸中の幸いで
ヴィエンチャンでタイの国境付近、
無理やりバスで往復して
再入国の際にアライバルビザを取るという
荒業を思い付き実行。
バスの中で時間があるので
歴史と経済、政治体制などの
ネットにある記事を読んでみる。
ベトナム戦争時、
アメリカ軍が積んだままでは
着陸できないからと、帰り道大量に
ラオスに落としていった不発弾の話は衝撃。
それによって今でも事故が起きてしまったり、
土地開発や土地利用が進まず
工業や経済発展が遅れているという
背景もあるのだとか。
また、その歴史が有名で
爆弾再利用お土産なんてものも人気があり
危険な中爆弾解体をするという
産業もある。買う観光客がいるので
その産業もなくならない。
工業などが発達せず、
日用品も輸入に頼るものが多く、
国の通過が弱くなってしまいインフレが起きて
生活費は上がって給料の価値が下がるという
とてもしんどい経済状況。
意外と物価は日本の1/2から1/3と
1/10の給料からしたら
安くない印象を受けたのは
給料と物価のズレがあったからだ。
ウドンターニーに到着。
タイで1番美味しくて感動したお店に
また来れたからよいとする。
トムヤムクンが美味しすぎる。
間違いなく1番美味しいトムヤムクン。
時間が少しあるので
可愛い雰囲気のカフェでタイティーを。
テイクアウトのつもりで
2人で1つ頼んだが、
優しい店員さんが中で待たせてくれる。
きちんと茶葉でいれてくれたタイティーの
香りの良さと品のいい甘さが最高に美味しい。
気がついたら
好き好き好き好きうどんたに、と
妹としばらく口ずさんでいた。
またバスに乗り込む。
最初に乗ったときは、国境越えの
メコン川にかかる橋に興奮するも、
もはや2日間の間に往復していて、
アライバルと出国の審査と
バスの乗り換えを繰り返しているうちに
今どっちの国境でどっちの
イミグレをしているのか
無関心になっている。
バスの中でおじさんが若い女性に
タイムテーブルを聞いていた。
上手く伝わらず困っていたら、
なんと女性は貼ってある時刻表に
直接書き込んで教えている。
一応公共物だよね??
タイのお札はたまに
鉛筆で計算したメモのようなものが
書いてあったりして
公共物に何か書くという感覚が
日本とは違っているのかもしれない。
チケット確認はエプロンをした
食堂おじさんみたいな人がやり、
人数確認は動き出してから。
一応、国境を越える国際バスである。
ラオスとタイがそれぞれ
交互に便を出しているらしく、
ラオスの便の運転手さんやスタッフさんが
(わたしたちが乗ったのがたまたまかもしれないが)めちゃくちゃ威圧感があって
ニコッともせず怖い。
審査のときにおそらく
ラオスとタイのパスポートではなく
日本のパスポートなので余計に
時間がかかる挙句、
トイレに行ったり
過ごしていたら、前回
あわよ置いていかれそうになった。
アライバルビザなんで取っていたら
絶対置いていかれると思って、
降りるときに事前にドライバーに
Google翻訳を見せながら
アライバルビザを取るので
少し時間がかかるから、ソーリーだけど
待っていてほしい、と伝えるも
伝わっているのかどうか分からない。
いざ取ろうとしたら
スタッフの人に日本人はビザいらないよ、
とやんややんや騒がれて
ビザ申請の窓口に中々行かせてもらえず
あっちで出国審査しろ、と違う場所を
案内される。
1ヶ月だからいるねん、と言っても
あんまり伝わらず、気にせず
自分たちでアライバルビザが取れそうな
窓口に向かう。
5分くらい待っても中々ビザに
時間がかかっている。
バスに置いていかれるから
急いで、と伝えるも、まだかかる。
そしたらドライバーのおじちゃんが
怒りながら腕時計を叩いて
何してるんだ、早くしろ、の
ジェスチャーをしてくる。
ソーリーソーリー、アライバルビザが
もう少しで取れるから、あと少しだけ待って、
と涙ぐんで伝えて窓口の人にもう一度
バスが待ってるから急いでほしいと
必死に伝える。
が、必死のお願いも虚しく
運転手のおじさんがもっと怒りながら、
わたしたちがバスに置いてきた
上着を投げるように押し付けて
ぷりぷり帰っていく。
周りの人からの同情の視線も虚しく
バスは行ってしまった。
その1分あとにビザが出来たと受け取った。
ラオスで1分1秒を争うような
時間に厳格な生活をしているとは思えないのに
全然待ってくれず怒って置いていくドライバー。
困っていると一部始終を見ていた
中国人らしきお兄さんが
街までのバスがあるよ、
安いから大丈夫、と教えてくれる。
安いとはいえ
バスは街までの値段を払っているし、
まだ飲みかけのタイティーが
車内に置き去りになった悔しさもある。
せめてタイティーも一緒に持ってきてくれよ、、
バスはかなりローカルな雰囲気が漂う。
屋台や店が並び、なんだか魚か何か
袋から袋へ移しているな、と思って
バスの中から見ていると、
なんとカエルだった。
わお、と思っていたら、なんと
そのカエルが脱走する。
バスの下に入り込んだらしく、
バスは動こうにも動けない。
お店からホウキを持ってきて
逃げるようにつついたり、
わんわわんやとお店の人とお客さんで大騒ぎ。
ドライバーさんが優しく困りながら
カエルが退くのを見ている顔が
ミラー越しに写った。
とっても可愛い表情をしていた。
そのあとおばさんが
カエルの入った袋を掲げながら入場。
まじか、、とひえ〜と
リアクションをすると
笑っておばさんは斜め後ろに着席。
暑い中、元気がなくなって
動かなくなってはいないかと
おばさんはカエルの袋をモミモミする。
そのたびにカエルが
モゾモゾ動く音と大きな鳴き声がして
不気味である。
そんなに触ってバスで脱走したら
どうするんだ!頼むから
大人しくしててくれ!と
生きた心地がしない。
カエルが飛んできたら真っ先にたどり着くのは
わたしの席なのである。
妹は隣でわたしのガードがあるので
平気そうにしてビビるわたしを
最初はバカにするも、
たしかに想像したらここの席はやばいね、
と次第に同情してくれた。
そうこうして無事にヴィエンチャンの宿に戻る。
昨日見つけたマーケット兼
レストランバーが並ぶエリアで
夜ご飯にすることに。
マーケットの屋台で買ったものを
そのまま持ち込めて
お酒を飲めたり、そこでさらに
料理を頼んでもいいという
神システム。
しかも持ち込みのチャージもなく
ビールの値段も普通と同じ。
この状況はさすがに飲まなければと
そうと決まればつまみに良さそうな
ご飯を探す。目的のあるマーケットは楽しい。
小さい串焼きに大量のスパイスをふりかけ
ガンガンに鉄板でファイヤーしている
お店を発見。さすがにいい匂いすぎて
さすがにビールと優勝である。
しかも店員のお兄さんが
theいい人で爽やかで笑顔で暑い中
ひたむきにファイヤーして
観光客に動画を取られながら
頑張って焼いているのだ。
どこから来たの?と聞かれ
日本だよ〜というと、こんにちは、
ありがとう!言ってくれる。
1回通りすぎて他も見るも
やっぱりここが美味しそうなので
戻ってきたらめちゃくちゃ笑顔で
対応してくれる。
爽やかでひたむきで明るく、
いい人が滲み出ている。大好きである。
上がり時間をきいて
一緒に飲みたいほどいい人だった。
ファイヤーニキと勝手に名付け
たまに妹とタイプの人の話になるとき
わたしの今回の旅で出会った人で1番のタイプは
ファイヤーニキ、と今でも話題にのぼる人だ。
そのあとは2人で神システムの
レストランバーで持ち込んで飲むことに。
スパイスがこれでもかと
ふりかけられたファイヤーニキの串焼きが
ビールに最高に合う。
周りを見渡すと、
現地の人もいそうだが、
観光客が多め。
せっかくなら楽しそうな人たちと
飲みたいな、と周りを見渡す。
男性2人組は結構いて
隣の人達とも目が合って
どこから来たの?と聞かれて
少し会話するも、
2:2だとややこいことになると嫌なので
ステイ。
少し離れた斜め前の席の
西洋の女性とよく目が合い、
微笑んでくれる。
男性2人と彼女で飲んでいて、
こういうときは女性もいるグループと
飲むのに限る。
だけど、あまり卓は盛り上がっておらず
料理も食べ終わりそうな雰囲気だったので
一緒に飲めず残念不発。
わたしたちもちょうど食べ終わったので
第2陣のおつまみを買いに
マーケットへ繰り出す。
美味しそうな火鍋がありこれに決める。
ビュッフェ式に並ぶ具材を
籠に入れて渡すと
店員さんが手前の汁で
茹でてくれるシステム。
安いのに店員さんがめちゃくちゃ丁寧で
1口サイズに切ってくれたり
辛いのは大丈夫か聞いてトッピングしてくれたり
器もしっかりしたプラスチックで、
茹でるのにも結構時間と手前がかかっていて、
もっと高くした方がいいと心配になるほど。
中々に辛いがめちゃくちゃ美味しくて
火鍋のスープだけでもお酒が進む。
つまみの具材のドラフトも
中々に天才的な3役。
せっかくなので現地の人と飲みたく、
あわよくば現地の人ぽくて
一緒に飲めないかな、なんて
期待を込めて女性1人、
男性2人の斜め前の席に陣取る。
少しすると
ハンサムで明るいおじさんと目が合い、
どこから来たのー?と言われ
日本だよ!2人はラオスの人?と聞くと
そうだよ〜と答えると、
よかったら一緒に飲むかい?と
言ってくれる。
いきなりラオスの人でビンゴ!待ってました!
もう1人いたように見えた男性は
帰ったのか、可愛い同世代くらいの
女の子と明るいおじさんと4人で飲む。
ウイスキーを持参しており、
大量の氷と飲んでいるので
お酒好きで飲みべが高いのは伝わってくる。
彼女は少し日本語を勉強したことがあると、
こんにちはとありがとうと
可愛い日本語を披露してくれる。
わたしたちもラオスのあいさつや
乾杯やらなんやらを教えてもらう。
ラオスはお酒好きと聞いていたが
その通りで、絶妙なタイミングで
絶妙な量の氷とおかわりを
どんどん注いでくれる。
日本だったら夜職してた?
と聞きたくなるような
圧巻の手さばきである。
のちのちラオスの色んな人と飲んだが、
みんな本当に絶妙なタイミングで
氷とおかわりを注いでくれる。
お酒好きなのが
それだけでも分かる。
しかも終盤は酔すぎないように
ウイスキーをペプシで割ってくれたり
ビールもペプシで割ってくれたりする。
飲みべが高い国だ。
若い女の子が、おじさんのことを
わたしにとってカッコいい人なの、
と照れながら酔っ払って話す。
おじさんは気持ちに気が付いているが
上手くかわしている。
どの国でも女たらしのイケおじと
それに引っかかってしまう純粋な
可愛い若い女の子はいるものなのかもしれない。
早く目が覚めてたらしじゃない
もっと素敵な人を好きになって〜と
思うも、この年頃の女の子には
年上の余裕のある女慣れしたイケおじは
どうにもカッコよく映るのだろう。
どの国も同じだ。
その後も4人であまり言葉は通じなくても、
少しの日本語と英語と
たくさんの乾杯で楽しく飲んだ。
すると、ラオスではよくある
好意や歓迎の伝え方なのか
記念にと20.000キップ札を渡してくれる。
140円くらいなのだが、
いやいや、受け取れないよ、というも
いいの、いいの、ウェルカムラオスなの、と
渡してくれる。
お礼に持っていた折り紙のツルに
ありがとう、と書いて渡すと
とってもよろこんでくれた。
折り紙はもうなかったが、
おじさんにもノートを破いて
ツルを折ってありがとう、と書いて渡すと、
とてもよろこんでくれ、
ノートにサインを書いてもいいかい?と
一緒に写真を撮ってサイン会が始まった。
しばらくすると、
まだ1.2年生くらいのこどもが
飲んでいる観光客の間を練り歩いて
海苔のお菓子を売っている。
わたしたちの席にもきて、
いかが?と言ってくる。
時計を見ると22時半である。
しかも、いかが?と値段は
一生懸命覚えたのであろう、
とても上手な英語なのである。
せっかくなので1つ買わせてもらうも、
この子の取り分にちゃんとなるのか、
それとも大元の別の大人に
ほとんど持っていかれてしまうのか
わたしには分からなかった。
楽しく飲んでる観光客気分と、
そんな酔っ払った観光客を相手に
22時半におつまみを売らなきゃいけない
小学生2年生を思うと、
複雑な気持ちになった。
宿に帰ると、日本人の
一人旅の大学院生と出会う。
休学中で1年間東南アジアを中心に
旅するらしく、今は1ヶ月ちょっとという。
一昔前の(?詳しくなさすぎて
聞いても分からなかった、、)
映画と音楽と深夜特急が好きらしく、
チャラチャラどこにでもいそうな
大学生とは一線を画していて
若いのに既に
自分の好きなものへの深みと広がりがあり
好奇心のかたまりで
ひたすら歩いて行動的で
とってもイケてて面白い人だった。
クセが強そうに見えて
面白いエピソードもたくさんあるのに
コミュニケーションは柔和で、
自分の話ばかりではなく
相手の話に耳を傾け、
広げながら、所々ボケると
拾ってくれてツッコミを入れながら
と、とても心地よい会話をしてくれる人で
いい意味で末恐ろしい若者であった。
彼の旅日記が、とにかく散歩して
好奇心のままに行動しては、
変なことに首を突っ込んで
面白い経験をしたり、
特別ないい時間を過ごしていたり、
失敗したり、と面白く、
彼の旅日記を読むのが
出会ってからのひそかな楽しみである。
とにかくわたしたちとは全然違った
旅をしていて、好奇心と行動力がすごく、
わたしたちものんびり
ゴロゴロ昼寝ばかりしてはいられないな、
せっかく旅をしているのだから
もう少し活動的に動かなきゃ、
なんて思わせてくれる。
気が付いたらミャンマー出身の
若者も1人増えておしゃべり、
彼がここで出会ったという
別のミャンマー出身の若者もさらに増え、
韓国人の落ち着いているけど
面白いお兄さんも増えておしゃべり、と
中々大所帯でカオスに会話していた。
さらに南米のどこか出身のお兄さんも
話に入っていいかい?と
やってきて、控えめであまり自分からは
話さない人だったのと、
あとから来たのもあって
アウェイに感じないように
話題があって何人かそれについて
話すときには、彼にキミはー?と
多めに話を振って話していたら
韓国人のお兄さんに、
インタビュアーみたいだね、と
笑われた。
話の内容はなんてことはない、
自分の国で乾杯やありがとうの
言い方を言い合い、それで
乾杯しただけなのだが、
久しぶりにわいわいみんなで
おしゃべりするのが
ゲストハウス感があって楽しかった。
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