目で見るビジョンの難しさ〜大失敗してしまったときの話〜
母です。「目で見るビジョンがその人を語る」シリーズ。
ビジョンを記事にするとすごい!って思われるかもしれないけれど、
以前の記事にも書いたが、見えない世界というのは本当に「自分の状態」で視力やキャッチできる情報量というのが変わってしまう。
もしかしたら、もっと修行したら、超越して「神」みたいになれるとか(笑)あるのかもしれないけれど、
想像するに、もはや人間らしさがなくて、なりたいとは正直思わない(笑)
やはり、人間は人間らしく在る
それが一番なのではないだろうか
見えてすごい!だけでなく、やはり人間らしい大失敗をしてしまった時のことを思い出したから記事にしてみた
私はこういうはっきりしない世界と、リアルな世界と両方がたまに交錯することがあって、子供のときから、大げさに聞こえるかもしれないけれど、
ぼーっとしていると、生きてるのか死んでるのか、自分の“頭”なのか、誰かの“頭”なのかよくわからなくなって、精神がまともなのかまともでないのかも分からなくなって大混乱してしまう。そんな感覚を何度も味わってきた。
だからこそ、私は運動神経が良いわけではないけれど身体を動かすのがすごく好きだ。
身体を動かして、身体で“私”であること、“生きていること”、“自分の間違いない感覚であること”がはっきりと「体感」できるから。
身体って正直だ!!動けば心臓がドキドキ早くなって、足を出せば前に進む。筋肉の疲労感、使いすぎた痛み、全部が自分がちゃんと身体をもって生きているような証しのようにすら感じる!
広がりすぎて扱いにくい上に、どうせ死んだらみんな行くだろう「見えない世界」を制して自分のものにすることに全く価値を感じなくて、
それよりも、1回の命限りのバディである「身体」を信頼し、使いこなして自分のものにするほうがよっぽど楽しいしやりがいがある!
あるとき、すごく嫌なことがあって、誰も信じられないほど落ち込んでしまったことがあった
そんな時はやはり自転車旅に出る。
ひたすらこいで、悔しさや辛さやいろんな感情に襲われて見えない世界へ溶けて消えてしまいそうな自分を「生きること」という感覚を取り戻したくて自転車をこぐ。
頭と心の中は混乱状態でも、体は正直だ。坂道では心臓と太ももが悲鳴をあげて苦しいっていう。暑くて汗が出て必死に体を冷やそうとする。心臓の早すぎる鼓動が「苦しい」というものを実体化させてくれる。
そんな「自分との戦い」をしているとき、
突然、友達から電話がかかってきた
ごめん、ちょっとだけみてくれん?
うちのミミちゃん(猫)が急にいなくなって、ずっと探してて・・
寿命で自分からいなくなるって感じではなくて、、そういう感じじゃないから心配してる
何かあったんじゃないかって
もし死んでいるのならそう言ってほしい。それなら受け入れないかんって覚悟はある
生きているのならどんな状態なんだろう?事故でケガしていたり、どこのあたりにいるとかわからないかな?
この電話をもらって、私はすごく腹が立った
私に、猫ちゃんの死体の映像を見てくれと言うのか!!!
「見る」ということがどういうことか分かっていない!なんて自分勝手なんだ!どうして自分の“感情”だけに煽られて“人の目線”に立てないのか
自分のなかのイライラがMAXになって、
まず、猫は遠隔で見たことがないから見れるかわからないし、
今、とても“見る”ことができる精神状態じゃない
そして、ミミちゃんの死体映像は怖くて見たくない!
って突き放した
その後、申し訳なさそうなLINEが一通入ってきて、私は自分のしてしまった対応にもっと自分がイヤになって、ぐっちゃぐちゃ。
でも、ミミちゃんのことも心配で、やっぱり、ちゃんと見てあげなきゃ。そう思って、自分も泣きたいくらい辛いのに、どうしてこんな四国の果てで自転車のりながら。。イライラと悲しさと、怒りの気持ちがぐるぐるしながら見たときのこと
もうね、めっちゃくちゃ笑
ポン!ポン!ってたぬきで化かすみたいな勢いで次々にいろんな映像が出てきて、いかに自分の“頭”の回路がむちゃくちゃになっているのかがはっきりわかる。
さっきまで、自分も、みんなも全部消えてしまえ!!なんて心で叫んでいたから、そんな超ブラックな気持ちで見えない世界に入ったら大変なことになった。
おもちゃの世界ではなく、リアルで鮮明なまるで映画のような「映像」が飛び込んできた
うわ・・出た・・こっちか・・そう思いながら私が見たものは、
「自分が次々に人を殺める映像」だった
まさに本物の地獄に来てしまったような、そんな世界に思わず目と耳をふさいで、自分の見えない心の汚さ、浅ましさ、恐ろしさに底知れぬ恐怖を感じる
あまりの姿に信じられなくて、とっても苦しくて、なんて最低なんだって、もうね、見えない世界に入ってしまっているから、ブラックホールに意識が吸い込まれてしまうような感覚になってしまう
しっかり深呼吸して、もう一度ちゃんと出るために入り直す。
はやく終わらせよう。
ミミちゃんはどこだ。
ビジョンの中で、ミミちゃんの顔がでてくる。よかった、やっと繋がった
どんな様子?
弱ってる。生きているかビミョーな感じで横たわってる。
うーーん、「微妙」それが一番あってそう
もっと目を近づけてみると、じわじわモヤモヤとなって、あー視力が悪い!!!見えん!メガネほしい!みたいなかんじ。何度も「目を凝らして」みるけど、はっきり見えない。
もう、目が悪い。調子が悪い!!!やっぱり今日はダメだ。。
目が使えないなら、つぎはランクを落として“感じる”という方法でみる。
ミミちゃんを感じる・・うーーーん。
とやってる間に、今までにリアルに目にしたことのある、すっかり忘れていたけど自分の見えない意識下に刻まれた「道路で過去に見たネコや動物の事故死体」の映像が次々と通過してもう、、、阿鼻叫喚図。
猫ちゃんの内蔵が出ている事故死のアップ映像に、吐いてしまい、吐きすぎて頭痛までしてくる。ああ、、いやだ、いやだ
また再度ふっとさっきの横たわるミミちゃんがでてきて、、、ん?
あれ??頭が落ちてぐったりしてる!!やばい、死んじゃってる!!
瀕死のミミちゃんの意識と重ねながら、私が人を殺しまくって、さらに死んだネコの映像ばっかり重ねてしまって、おそらく私が殺したんだ!!!死ぬように仕向けてしまったんだ!!!私が意識でミミちゃんを殺してしまった!!
見えない世界を、こんな状態で安易に扱ってしまって命を奪ってしまったんだ 瀕死の子にそんな重ね方をして無事なはずがない、、、なんてことしてしまったんだろう・・・
友人にすぐ電話して、ミミちゃんは死んでいるようにみえた。しかも、生きていたのに、私が殺してしまった
遺体は、自然の中の場所ではなくて、人の家や物置みたいな人為的な建物のなかにある。コンクリではなくて薄い茶色、ベージュみたいな色の砂に近いような土の上。天井が低くて、横たわっているミミちゃんの少し上あたりに天井がある。そんな天井の低い場所にみみちゃんはいるような“感じ”がした。
最悪のコンディションで友人とミミちゃんへの「情」だけで見たいい加減なビジョンは、自分も友人もミミちゃんにも深いキズを刻んでしまった。。
どんな顔をして友人にあったらいいのだろう。
その後、数日かけて自転車旅を終わらせて、友人宅に謝罪しに寄ると、、
あれ???ミミちゃんおるやん(笑)
超苦しみながら見た私の映像は、結局の所、ミミちゃんにはちゃんとつながっておらず、最初のぐちゃぐちゃの頭の通り、自分の無意識下を見えないメガネをかけてぐるぐる徘徊して、自分の中の深い海のような過去の記憶と回想の世界の深層エリアで沈み、溺れ、苦しみまくっていただけであった・・・
「ものすごい弱って本当に瀕死の状態で帰ってきたんよ。たしかにね、言われた色の砂っぽい感じだったんよ。母の言っていた通りの砂の色だった。
だからちゃんとミミちゃんを見てくれたんだと思うよ。」
と友人から慰めの言葉をもらい
しかしブラックな私の心は、
まあ失踪だったのだし普通、弱ってるよね。砂っぽくて汚れて帰ってくるよね。どんな猫ちゃんでもそうだろうよ。
と自分に「慰めに甘んじるなよ」って喝を入れて帰りました。
でも、友人は、取り乱した私の電話をちゃんと真剣に受け止めてくれて、死んでしまったであろう、ミミちゃんを探すために、屋根裏から、床下まで入り、ずーっと家族総出で、探し続けていたらしく、本当に申し訳ないことをしてしまったと、今でも忘れてはいけない大失敗として自分の心の中にある
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