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リラ〜犬と人との物語⑥

全話収録してあります。これまでのお話はこちらから。

第6話 苦しいこともある


 いつの時からかな?

 体がピシっとムチ打たれたような痛みが走るようになったのは。

 でも、実際にムチを打たれていない。

 誰もわたしを叩いたりしていない。


 でも、全身がビクッと震える。

 苦しいよ。

 痛いよぉ。


 お母しゃんが、ごめんねごめんねとわたしを撫でる。


 「あ、また来た」

 お母さんが小声で言う。


 ピシっ。

  見えないムチが全身を襲う。


 わたしは苦しくなって全身を舐め回す。


 世の中には見えるものと見えないものがある。

 見えないものっていっても、おばけとかじゃない。

 可視範囲の外にっていう意味だ。

 紫外線とか赤外線という言葉がある。

 虹の七色の外側の色は人間には見えない。

 でも、どちらも感じることはできる。


 それ以外にも見えないものはある。


 電磁波、超音波などだ。


 それを特定の人や特定の場所に放射することができるらしい。


 何が目的なのか知らないけど。


 お母しゃんはいつもわたしに謝る。

「ごめんね」と。


 ターゲットにされているのかな?


 仕方ないよ。

 だってわたしはお母しゃんの家族なんだから。

 お母しゃんのそばにいるから。


 幸せなことばかりじゃないよね。

 でも、そもそも一緒にいることが幸せなんだから。

 
 それにしても、そのピシっとくる痛み、どうにかならないかな?


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