ハルカ ナカムラ
先日代官山蔦屋書店まで
Haruka Nakamura さんの展覧会を観に行った。
通りの景色はキラキラしているけど、窓から見える景色は自然溢れる静かな代官山の秋。
実は、数年前に代官山のイメージとかけ離れた小さくレトロなアパートに、ここ代官山住民として私は住んでいた。
代官山の朝と夜は、穏やかで優しく澄んだ空気が流れている。特に春と秋は、本当に心地よくてお気に入りだった。
そんな空間に、Haruka Nakamura さん音楽と物語が、優しく、一体化して、流れていた。代官山蔦屋書店にピッタリ過ぎる。
まだCDしかなかった時代に、会社で一際洒落てた上司がコッソリ休日DJしているんだ、と教えてくれたことがあった。
その上司が作ったミックスCDの中の一曲にHaruka Nakamura さんの音楽が入っていた。
あの頃から、ずっと変わらず、耳に触れている音楽。
聴く時の自分の状態や感情に左右されずに、ただ優しく聴くことが出来る音楽。
そういった音が、
「私の人生にとっての1曲」になる、
ということだと思う。
なぜなら、それは「私は私」ってことに、気付かせてくれる音だから。
大抵私たちはアーティストが生み出した「完成されたモノ」しか知らない。
この日初めて大好きな音を生み出す1人の人間の葛藤やストーリー・人柄・歴史にまじまじと触れた。
音から伝わってくる温かさを、やっぱりそこからも感じて、不思議な気持ちになった。
近年悟りブームだったり、緩く、楽しく、ワクワクしながら無理なく楽に生きるコツに触れる事が多い。それはそれで好きなタイプの私。
だけど、葛藤する事、苦しい事、悲しい事、寂しい事、辛い事、惨めな事、あえて努力したい事、それらも排除しないで、できれば、最後は愛してあげたい。
もちろん簡単ではない。
だって、きっとそれが、あえてここを選んで生まれてきた人間なのだから。
そして、いつも誰かがいてくれるから、ご飯が食べれて、お風呂に入れて、あったかい羽毛布団にくるまって寝れて、電車にも乗れる、、、etc
そんな当たり前の事を、自分だけの世界で勘違いしない様にしたい。
みんなきっと自分に優しくしたい。
だけど、みんなきっと外側の世界で生きる誰かや何かにも、やっぱり優しくありたいんじゃないかな。
限られた人生の中で、
たくさんの人、音楽、街、すべての出会いや別れを大切に、その時まで、自分を生きたい。
Haruka Nakamura さんに触れた一時
感謝が溢れてきた時間だった。