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げんなり。の行く先
「味噌汁を冷蔵庫に入れないと。私が忘れてたら覚えといて。」
子どもを寝かせた後、夜遅くに帰ってきた旦那。その日の残りのご飯を食べて、リビングに横になっていた。
味噌汁を温め直した鍋はまだ温かく、冷めたら冷蔵庫に入れようと思っていた。夏場だし、忘れないようにしなければ。ーただそれだけの話である。
だがこの一言を言った後、私はなぜか、自分にげんなりした。げんなりというか、もはや少し泣きたくなった。
最近発している言葉といえば、こういう日常の”やらなければいけない雑務”のことばかりだ。それ以外は全て子どものこと。
「あれしなさい」「これしなさい」「時間は」「遅れるよ」毎日毎回、同じようなことを息子に言う。息子がのんびりしすぎてこの先心配なこととか、友達とのトラブルとか、授業参観でぼーっとして手もあまり挙げなかったこととか(他の子達は張り切って発言していた)。娘が寝ないとか、私が立ち上がっただけで泣くのでトイレにも抱っこして入っているとか、なんで旦那がいるときはいい子なんだろう?と不満をぶつけてみたり。その他家のことで、あれしないと、これしないと・・・ばかり。
私はこの家で働くベビーシッターもしくは家政婦なんじゃないだろうかという気にすらなった。
旦那が夕食後に見ていたテレビには、キラキラの美しい女性たちが映っていた。芸人の元恋人とか、昔好きだった人とか、それはこの中の誰でしょう?と言った類の番組で、それはもう容姿端麗な女性達が沢山映っていた。
それと同時に、昔、旦那がイケイケの同僚達に無理やり連れていかれて、都会の怪しい夜の街で遊んで帰ってきたことも思い出してしまった。それは知る限りは1回だけであるが、息子が産まれて職場復帰したばかりの、一番大変な時期だったこともあり、当時私は深く傷ついた。そんな、今では忘れ去っている過去を、昨日は綺麗な女性たち横目に思い出してしまった。
そういえば最近、バッチリメイクをしたり、綺麗な服を着たりしていない。
いつも疲れて、文句不平を言って、髪を振り乱してひたすら家事・育児。こんなお母さん、嫌だよなあ、もっと綺麗なお母さんでいて欲しいよなあと、息子・娘の気持ちを想像してみる。
最近色々なことがあって、疲れているのかもしれない。
こういう後ろ向きな気持ちになってしまう時は、ゆっくり美味しいものを食べたい。ゆっくりお風呂に浸かりたい。ゆっくり友人と語らいたい。
予定を確認して、日を改めて、じゃなくて、今すぐ。
でもそれは難しい。娘は可愛いが、自分のケアもちゃんとしてあげたいなと思う。
こういう気持ちのとき、私を救ってくれるのは“誇りが持てる仕事の存在”だ。会社のことを思うと気が重くなる一方だが、私は自分のキャリアのために、今までにないくらい精力的に活動している。
何か一つでも今後のキャリアを切り拓くヒントを得たいなと思う。