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カムカムと私と母と。その1

これは私と母、そして朝ドラ「カムカムエブリバディ」との思い出の話。
私たち家族のかけがえのない日々の話なのです。

思い出の夕日。



2021年11月11日、第一子を妊娠していた私は何気なくいつも通り呑気にいった妊婦健診で「切迫早産」の診断を受けた。

いつも通りエコーでお腹の赤ちゃんの様子を確認し「順調ですね」の言葉をお医者さんよりいただいてホッとしていた私。帰りにマックに寄ってポテトでも食べたいな、なんて呑気なことを考えていた。
「今日は内診をして子宮頸管の長さなど確認しておきますね。」と先生に言われ内診台に上がった。子宮頸管の長さの確認は妊娠週数がまだ浅かった時にも見てもらっていたけど特段問題はなかったので「ま、大丈夫でしょ。」という感じで思っていた。本当呑気。
「ん〜短いね。本来はこれくらいないといけないところがこのくらいしかないですね…」と内診しながら映像で教えてくれている先生。それでも私は「そっか〜気をつけないとね〜」くらいにしかなぜか考えていなかった。そして内診台から降りて再び隣の先生の部屋に戻る。
「切迫早産ですね。仕事いつまでですか?」と言われ「え?」とここで初めてギョッとする私。
私:「今月末、11月末までの予定です。引継など色々とあるので…」
先生:「じゃあ明日から休業ということで。診断書書いておきますね〜。」診断書カキカキ、、
私:?!!!「明日ですか?!」
先生:「はい。できないですか?」
私:混乱。「あの…明日からだと何の引き継ぎもできないので…」
先生:「じゃあ明後日からね。」
私:!??「あ、はい…」
という感じで、今月いっぱい仕事を頑張って気持ちよく産休に入り、しばしのハッピーマタニティライフを満喫するぞ☆という私の企みは最も簡単に崩れ去り、明日最後の出社、そして里帰り出産を希望していたため急遽翌日に里帰り先の実家に帰ることとなった。
まさか今日がこの病院での最後の妊婦健診になるなんて、明日が最後の出社だなんて、今夜が旦那さんと二人きりで過ごす最後の日になるなんて…
産前休暇に入ったらご飯食べに行こうねと予定していた友達へ事情を説明しお詫びのLINEを入れたりしつつ、家に帰って一応横になっていた。
仕事でもたまたま病院に行く前のお客さんとの面談で色々と案件になる話をいただいて「いきなり産気づいていなくならんでよ〜笑」なんて言われて、談笑して別れてきたばっかりだった。産気づいてるわけじゃないけど口は災いの元、本当慎んででおくべきだったのかな…
でも妊娠や出産って何が起こるかわからない。思い通りに行くことなんてないんだよってこの時からお腹の子が教えてくれていたんだよな。

そしてその診断の翌日に職場に引継ぎと片付けをしに行き、仕事を休んでもらった旦那さんに車で実家まで送り届けてもらった。人生何が起こるかわからない。昨日まで普通に営業車に乗って営業し、お客さんと面談して仕事をしていた私が、今旦那さんに連れられて実家に帰っている…そんなことを車中で考えていたかな。でも全てはお腹の子のため、仕方ないさ。

この日から私と母とカムカムの日々が始まるのであった。そしてこれからさらに思いもよらないことがたくさん起こるのであった。そんなことこの頃の私は(母も)知る由もない。

#カムカムエブリバディ
#妊娠
#出産

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