【ろすとじゃない②】奇跡的復活ーー「ストラステラ」
予期せぬ「アイドル」の誕生
ネクソン開発のターン制ストラテジーRPG「ストラステラ(StraStella)」(グローバル版名「Master of Eternity(M.O.E.)」)は、2017年8月から2019年1月まで日本で運営されていました。
本作は当初、アイドルとは無縁のゲームでしたが、キャラクターの一人だけがアイドル設定となっていました。しかし、歌う楽曲はありませんでした。
そんな中、ネクソンのサブブランド「MINTROCKET」が開発した海洋ADV&寿司バー経営シミュレーションゲーム「Dave the Diver」において、驚くべきコラボレーションが実現しました。
本作にはNPC「ダフ」が登場し、「ストラステラ」のキャラクター「レアス」(CV:洲崎綾)を夢中で愛するという設定があります。
ある夜、ダフは「ストラステラ」のライブイベントを夢に見、レアスが同作のテーマソング「Shooting Star」を歌うシーンに遭遇します。
背景の動画は「ストラステラ」のOPアニメです。
この曲の応援コールがミニゲームの主要部分となっているのです。
この展開により、「ストラステラ」の「レアス」はアイドルキャラクターへと昇格。
さらに、MINTROCKETのエープリルフール企画「VR DokiDoki Leahs!」でも「レアス」が登場し、元々の3Dモデル鑑賞機能を超えるクオリティーで楽しめるようになりました。
原曲の曲折
「Shooting Star」と「My Universe」は「ストラステラ」のボーカル曲の二つです。
当初サブスクリプション配信のみでしたが、後に「NECORD MUSIC」のYouTubeチャンネルで一般公開されました。
「Dave the Diver」が生まれていなかったら、ここで終わっていたかも知れません。
しかし、現実はあまりにも予想外です。
「Dave the Diver」の大ヒットを受け、Steam版デジタル豪華版のOSTには「Shooting Star」に加え、未使用曲の「Shooting Star(韓国語/Bossa Nova ver.)」、「Shooting Star(karaoke ver.)」と「My Universe」も収録。
さらに、Nintendo Switch版の『デイヴ・ザ・ダイバー ANNIVERSARY EDITION』の早期購入特典のひとつとして、OST CDにも以上の4曲が収録される予定です。
このように、当初アイドルとは無縁だった「ストラステラ」が、別作品でのコラボレーションによりアイドルゲーム的要素を獲得するに至った経緯は、まさに予想外の展開と言えるでしょう。
今や「デイヴ・ザ・ダイバー」の人気と歩を共にする形で、かつてのタイトルが新たな命を吹き込まれています。