先が見えなくなったあの頃①
今から約10数年前、自分はうつ病と社会不安障害と言われた。
性格的なものなのか、元々所謂“落ち期”に陥る事がちょくちょくあった。1ヶ月程度で終わる事もあれば1年近く続く事もあったし、度合いも様々だった。
うつ病と社会不安障害と言われる4〜5年前、兆候は出ていた。毎度のように謎の落ち込みや単純ミス、急に心が打たれ弱くなるといった状態になり、「ああ、また落ち期か」とその当時そう思った事を覚えている。
ただ、ここからうつになるまでの記憶が結構飛んでいて断片的になってしまうが、また落ち期かと思ってから恐らく2年ぐらい「(落ち期から)抜けたか!?」と思ったらそれは一瞬の事で、またすぐ落ちる状態に戻るって事を繰り返していた。
「今回は長いなぁ…」
この頃、母親に「一回病院行ってみるか?」と言われたっけ。行っておけばよかった。
そこら約2年、そんな中で後に「天職だ!」「またあの業界に戻りたい」と思えるような転職をし、いつの間にか落ち期からほぼ脱却出来たと思えた。まだ胸の奥にモヤモヤしたものが多少残ってはいたが。
しかし、脱却出来た喜びも一瞬だった。
とにかく凡ミスが多い、人前で話す事が出来なくなった(昔は目立ちたがり屋だった)。
あとなんとなく物覚えが悪くなったような気がした。
それと同時に異様に酒を飲むようになって、妙にハイになる事が増えた。夜寝て明日を迎える事に恐怖を覚え、それを誤魔化すかのように。
そんな中、昇進と同時に地方への転勤が決まった。
ここで変わろう。
ここで巻き返そう。
心機一転。
密かにそう心に誓い、地方へ。
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