あなたの動画が伸びないのは声のせい！？

人気Youtuberというとみなさんは誰を思い浮かべますか？

HIKAKIN、はじめしゃちょー、2BRO……

動画が伸びる人気者たちには、動画編集力、企画力、そもそものトークの上手さなど成功の秘訣は様々ありますが、彼らに共通しているのは心地よく聞きやすい“声”であると皆さん気づいていましたか？

身近な人にもこんな人いるはずです。妙に説得力のある人、普通のこと言ってるのになんだか面白い人、逆に、美人なのに声が汚くて残念なことになっている人。実は人間の魅力を決めている大部分が声なんです。Youtuberの皆さんは動画で面白いことをしようと日々知恵を絞っているのに、自分の声をキレイにすることには意外と無関心だったりしませんか？

あなたの動画をさらに面白くする最後のピース。それがあなたの“声”なんです

第１回目は、呼吸法です。ブレスが変われば声が変わる。ブレストレーニングの方法をお教えしましょう

ネット上にあふれているボイトレでは必ず「腹式呼吸で息を大きく吸いましょう」と指導しています

違います！それだけではダメなんです！人間の身体の構造を知ればそんな単純なことではないんです！！

京都の声優劇団で培われた本当のノウハウであなたの声を変えてみましょう

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さて、人間の肺は横隔膜や胸膜の動きによって息を吸い込んでいます。肺自体には筋力がなく、肺周辺の筋肉が肺を引っ張って空気を招き入れているのです。深い呼吸、大きな声を出すには、実はこの肺周辺の筋トレが不可欠なのです。

胸式呼吸と腹式呼吸という言葉を聞いたことがありますか？一般的に胸式呼吸（胸膜を主に動かして肺を伸縮させる）より腹式呼吸（横隔膜を主に以下略）の方がより力強く呼吸ができると言われています。それは単純に胸膜に比べて横隔膜が大きな筋肉の塊だからです。

ただ、巷で間違ったボイトレ知識として散見されるのが「腹式呼吸で呼吸する！胸膜は動かしちゃダメ！」というもの。

違います！！大事なのは横隔膜だけじゃなく胸膜も！

今回言いたかったのはこれだけと言っても過言ではありません。

泳げるひとは水泳している時の自分を想像してください。

――人間は腕より脚の筋肉が強い。よし、クロールを脚だけでやってみよう

こんなの早く泳げるわけないですよね？呼吸も同じで、横隔膜をしっかり動かし、胸膜をしっかりと連動させることで深みのある呼吸と発声ができるのです。

ブレストレーニング

それでは、具体的なトレーニング方法です。

いい声づくりにおいて重要なのは姿勢です。体幹が曲がっていると声は出にくくなってしまいます。猫背や反り腰の方は特に姿勢に気をつけてください。まずは仰向けになってみましょう。そして両肩を床に付けます。腰と床の間に隙間がある人は骨盤を締め腹筋を使い腰を床に近づけましょう。ぺたりと地面に体をくっつけるように仰向けになってようやく呼吸法に移ります。

１分間のブレストレーニングをくりかえします。メトロノームアプリなどで毎秒１回音を鳴らすといいでしょう。

まずは、５秒吸って５秒吐きます。吸うときは鼻から。吐くときは口から。この時、大きく呼吸すること（肺が１００％になるまで吸い、肺が０％になるまで吐くイメージ）が大事です。吸う力・吐く力をセーブしても筋トレにはなりません。

普段から腹式呼吸ができていない人は５秒間全力で吸い続けるのもしんどく、すぐに肺がいっぱいになるかもしれません。大きく息を吸うコツは、まず腹式（お腹がぽっこりふくらむように吸い込む）、その後、胸式（胸や鎖骨のあたりを膨らますイメージ）さらにノドも膨らませて吸うことをイメージするといいでしょう。

これを６回、計１分間やってください。

少しインターバルをとって呼吸を整えた後で、３秒吸って３秒吐きます。動作は先ほどと同じです。これを１０回、計１分間やってください。３秒で目いっぱい吸うこと（肺を１００%にもっていく）、同じく３秒で完全に吐ききる（０％にする）ことを意識してくださいね。

さらに少しの休憩を挟んで、１秒吸って１秒吐きます。これを３０回、計１分間やります。１秒でも同じように１００％→０％→１００％と繰り返します。一気に肺まわりの筋肉を動かすのです。しっかりとヒャクゼロができていると、これはちょっとしんどいはずです。

この時、腹式→胸式と呼吸の一連の動きをよりスムーズにしないと、たっぷり息を吸い込めないことに気付きましたか？この動きが重要なんです。この動きこそが深みのある声を生み出す筋トレなのです。腕と脚の調和がとれたクロールのような動きを呼吸でもすることができている状態です。

ちなみに、視界が紫色になったりしたら、それは酸欠です。すぐに休憩をとりましょう。

このトレーニングは１日に何度やってもかまいません。部屋が狭い人は必ずしも寝転がらなくてもいいです。私は毎日、朝晩やっていますが、一度お風呂場にスマホを持ち込んで、湯船につかりながらやっていたところ一気に酸欠になって死ぬかと思いました。暑いところや空気が薄いところではやらないようにしましょう。

まずは１週間、毎日３セットやってみてください。きっと声が出しやすくなっていることに気付くはずです。

（記事終わり）