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ホーチミンの普通サイズの道

街中の道は朝から晩まで常に忙しい。バイクが溢れる道を見ているとベトナム人のパワーが伝わってきます。

朝と晩のラッシュの時間は特に、歩道と車道の境目がわからないくらい一面バイクで埋め尽くされます。進行方向に進める余白は全てバイク。家族全員が乗ったバイクのチャイルドシートはいつか見た籐製のハイチェアでした。思わずなるほどと手を打つ。無数の元気なアヒルのかたまりの中心からおじさんの頭だけ見えるバイクとか、カゴが塀のようになって向かってくるバイクとか、Grab(アジア版Uber)の制服を着たいい歳のおじさんの3人乗りとか(シェアライドのシェアライド)。ちょっと血が出たくらいの事故は警察を呼ぶこともないようです。

問題は私が基本的に徒歩なのでこの道を向こう岸まで渡らないことには買い物をすることも喉を潤すこともホテルに帰ることもできないということ。うっすら横断歩道がある所も無い所も技術的にはあまり変わりません。一人で渡れるようになるまで少し時間がかかりましたが、編み出した結論は、

背中からこれから向こう岸まで渡りますの意思をはっきりと大きく醸し出し躊躇わず身体の周りを透明なベールで包むイメージでバイクの方に道を譲らせる。私は渡りますからのオーラ。これに尽きます。

最後に私が代打でホーチミンに行ったのはまだコロナの出現なんて夢にも思っていなかった初夏のころでした。今ホーチミンの街中はどうなっているのかわかりませんが、私が渡る技術を鈍らせる前にまた自由に行き来できるようになることを願って止みません。

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ナイスチャイルドシート👍

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