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個人的名盤レビュー#13 Mr.Children 13th ALBUM "HOME" (2007年)

皆様ごきげんよう。Loopです👼
今回も個人的名盤レビュー、楽しくやっていきたいと思います。
第13回目はミスチルが2007年3月14日に発表したこちらの作品っ!

13th ALBUM "HOME" です~ パチパチパチパチ~!!🏠

桜井和寿 氏、田原健一 氏、中川敬輔 氏、鈴木英哉 氏、小林 武史 氏からなる日本を代表する4人組(か怪しかった)ロックバンドのMr.Children。
そんな彼らが2007年に発表したのがこちらの"HOME"という作品です!👼
前作"I💛U"に比べると幾分も温かで日常に寄り添った作風なのですが、
いや待って本当にそうだろうか?と長年私は思い続けています。

それでは例の如く1曲ずつ触れていきますわよ!🎹

01.叫び 祈り
桜井さんの叫び声が印象的な半インストゥルメンタルの楽曲です。
初めて聞いた時"初っ端叫んでますやん"と思ったのはいい思い出。
しかも打ち込みの感じもギターもめっちゃダークなんですよね。

前作ですら"Monster"を1曲目に持ってくることはしてないのに
"HOME"と名付けられたアルバムの冒頭がこれっていうのがね…
最高ですよね。

しかもこの曲が2曲目への直接的なインタールードじゃないのも
このアルバムの雰囲気を温かいだけで済ませてない要素かなと。
(だいぶ後に回収されるのでまたそこで再度触れますね)
こうゆう構成は私もいつか真似したいものです。

02.Wake me up!
桜井さん曰く"この曲がアルバムの1曲って感じ"らしい楽曲です。
実際聴いていても1曲目よりも幕開け感がちゃんとあるというか、
陽がのぼってきたよ!みたいな陽の暖かさを感じられますよね。
ちょっと大海原な楽曲だと個人的には思ったり。
過去作のPADDLEや後のfanfareにもこうした雰囲気ありますよね。

演奏時間が5分50秒で6分近いのですが飽きることなく聴けます。
終始、始まるよ!爽快でしょ!?なモードで進むからだと思う!

03.彩り
オリンパスのカメラのCMに使われたり後にBESTに選ばれたり。
日常の些細なことだけどとても大切なことが込められています。
正直10代の時は"まぁ…ふつうに良い曲よね"ぐらいの感想でした。
BESTに入ったときも"そんなに推すような曲かなぁ"だったし( ˘ω˘)

でももう少し大人になって聴いたときにようやく"分かった"。
"僕のした単純作業が~…"の歌詞のくだりが沁みてきました。
だけどまだそう思って生きるほど善人にはなれないなぁ私は…

04.箒星
28thシングル表題曲。過去最高に爽やかポップなA面曲です。
ある意味次作の"SUPERMARKET FANTASY"寄りな作風かな☆彡
歌詞の内容は"未来"から葛藤が消えたみたいなだなって。
あの曲は自分との対峙だったけど他者に呼びかけ始めていて、
誰かに投げかける余裕が生まれた世界線の"未来"かなって。

楽曲の音のことに全然触れてなかった…
アレンジのちょっとチュービーな装飾音が好きです(´▽`*)
多分シンセ?コバタケさんによるものなのかなあの感じは。
"エソラ"とかもこの手の傾向でアレンジされていますよね。

05.Another Story
ミョンミョンした左パンの音が可愛お洒落でとても好き✨
前作収録曲"靴ひも"と同じくバスがモチーフで登場しますが
あのバスとこのバスは違うバスらし…めっちゃバス言うやん。
”靴ひも”よりも大人びている印象があります。

この楽曲の主人公はどこか腑に落ちていないのも良いですね。
"君にしてみれば"の箇所とか、思うとこありそうなのが良い。
思うところありつつでも君に行きつくの、夫婦の関係みたい。

06.PIANO MAN
大大大好きな曲。歌詞も曲も何もかもが大大好きof大大好き。
ジャジーでちょっとシャッフルな跳ねたリズムの時点で好物、
コバタケさんはこの次作ぐらいからけっこうな言われようで
目立ちすぎて"コバチル"なんて揶揄も生まれたわけですけれど
この曲とか聴くとやっぱ必要な存在だったのかなって思う。

でそんな音楽に+してうだつが上がらない主人公の最高さ
めっちゃお洒落な音に騙されるけどなかなかのこと言ってて
でもこれ他人事と思えない。創作してる人一度は思ってそう。
"正当化することに何処か罪悪感抱いてるけど認めきれない"
みたいな。
"遠慮はいらない"のとこの歌詞何度自分に言い聞かせた事か

07.もっと
10thアルバム制作期から存在していたらしい歴史ある楽曲。
元々アメリカ同時多発テロをきっかけに制作されたみたいで
歌詞にもそんな理不尽に対する想いが綴られています。
だけど理不尽に対して希望を持てたらって歌ってる感じで。
この曲は何度聴いてもサビのメロディーでウルウルしちゃう…

08.やわらかい風
"箒星"のカップリング候補だったけどアルバム入りした曲。
タイトル通りのそよそよ~やわらか~な優しい楽曲です✨
でもこの歌詞に登場する"君"ってこれ存命なんでしょうか…
前曲からの流れと想い馳せている点で少し考えちゃう(´;ω;`)

ちなみにアウトロの最後の最後にめちゃめちゃ闇を感じる。
小さい音だけどピアノのリフレインが踏切音みたくなって。
そのまま次曲"フェイク"にバツンって感じで流れる。

正直ここの演出で1~7曲目を忘れちゃいそうになるぐらい。
私もこうゆうさぁ…こうゆうさぁ…こうゆうのやりたい()

09.フェイク
30thシングル表題曲。
前曲アウトロのおかげで馴染んでます。
"HOME"における"意地悪現実ダーク枠"と呼んでいます、私は。
だって初っ端から"マガイモノ"って突き放してくるんだもん。

"HOME"の意味を家庭とか帰るべき馴染みの場所とかとして、
だとしてもずっとほんわか温かなわけないやろ!みたいなね。
そう言われている感じがするんです。

そもそも桜井さんはあのね…まぁ詳しくは書きませんけども、
ずっと人間関係が綺麗に綺麗にいっていた人ではないんです。
そこをこの曲が拾い上げている気がしてそこが好きです。

愛って綺麗でね!希望って素晴らしくてね!で終わらないで
そうは言ってもこうゆう側面もあるよ人間だからねって。
その"所詮は人間ですからね"が一番出ている曲だと思います。

打ち込み色強めのアレンジもとってもスタイリッシュで好き。
ピアノの音階は決して暗くなくて美しい雰囲気なんですけど
何処か冷めているように聴こえるのがアレンジの妙技ですね。

これをたとえばストバラみたく壮大にしてしまったら…違う。
あくまで楽曲は熱くなりすぎず歌で熱を担うのが最高です✨

10.ポケット カスタネット
1曲目の"祈り 叫び"の伏線がようやくこの曲で回収されます。
始まりからしばらくはおセンチな雰囲気モノっぽい曲でして
ボーコーダーによるアレンジもとても浮遊感があるんですが
途中から"祈り 叫び"がしれっと挿入されて以降は大変貌。

一度闇堕ちしてから更に明るくなって戻ってくるみたいな。
打ち込み主体だった曲はバンドが入ってきてテンポアップ。
この盛り上がるパートに関してはシングル級だと思う!!👼
ちゃんと最後は静かな曲調に戻るのも良いですよね✨

9曲目までのこのアルバムってすごく二面性を感じるんですが
しかも全然引っ付いていなくてバッツリ分かれちゃっている。
その二面性がこの楽曲で同一線上に置かれるような印象です。
なんか人生そのものを表しているのかなって思ったり。

11.SUNRISE
この曲でまた再び陽(よう)サイドのHOMEに戻ります。名曲。
本アルバムの中でも比較的サビがロックしているのが特徴🎸
とはいえサビ以外はボンヤリした陽の光を見ているような、
多分少しリバーブがかったピアノがそう聴かせてるのかな?

歌詞は幼少期の幸福を思い返して悶々としている感じです。
不安定なものに身を委ねられていたあの幸せを想うような詩。
大人になると色々知る/気づくがゆえに失うものありますよね。
疑わなかった頃に戻りたい、なんて。

ところでなんでこれBESTに選ばれなかったの???

12.しるし
29thシングル表題曲。ダーリンダーリン先輩ここにいたんですか。
言わずと知れた7分超えの大作バラード曲。
ドラマ"14才の母"に使われていたこともあって有名な楽曲ですが、
意外とこのHOMEだとそこまで目立たないんですよね…('ω')

桜井さんが飼っていたリスザルのモンちゃんに捧げた曲でもあり
あまねく全てのリスナーの恋愛にも置き換えられるような歌詞。
ラブソングの一つの到達点だと勝手に思っています。

でもこの次のシングルが"フェイク"だったのプチ恐怖なんだけど。
あの曲を次に置くと一つ前の発言を"マガイモノ"に変えられる…
何よその謎スキル

13.通り雨
11thアルバム"シフクノオト"制作時から存在していた楽曲。
何処を切り取ってもとてもポップ。サビは可愛い感じだし。
直前が大作"しるし"なので小品アルバム曲と思いがちだけど
1曲だけ取り出して聴くとキラキラしてとっても良い曲です。
特に3分過ぎたあたりからの展開がめちゃ好き。

あと雨を憂いのイメージで曲に落とし込んでいないのも良き。
どんより湿っぽい印象じゃなくて光を帯びてるんですよね☔

14.あんまり覚えてないや
"HOME"という作品を締めくくるにふさわしい優しい1作。
この曲を聴くと認知症の祖母を浮かべてしまって…うん…。
何か押しつけがましく感動させてくるような曲じゃないし、
何なら凄くゆるい曲調なんですけどグッときてしまいます。

メンバーも制作時に泣いてしまったみたいですが
泣くよねうん。もう歌詞が進めば進むほど涙腺が壊れる。
ギャン泣きというより温かい涙がポロポロ零れるような。

年齢を問わない作風もとても魅力的です。親子で聴ける。
もっというと三世代で聴いてもみんな良いと感じられる。
大人の音楽番組でも"みんなのうた"でもきっと通用する。
こうゆう曲を名曲と呼ぶんだよ。そうだよ。

ということで今回はミスチルの13thアルバムを紹介しました。
アットホームな雰囲気が先行しがちですが決してそうではなく
オモテウラのウラの部分もちゃんと込められている作品です。

特に"フェイク"は作風的に浮いてると言えば浮いてるのですが
通しで聴いた時にちゃんと大切なピースになっています(*‘ω‘ *)
この曲順マジックみたいなのもアルバム形態の良さだと思うの。

アルバム形態まじで無くさないでよ音楽業界!
配信曲の寄せ集め売りでパッケージだけのグッズにしないでよ!
ホントお願いよ!

それではまた別の記事で!('ω')ノ

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