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ポジティブ思考の危うさ
辻秀一さんという方が書いた「禅脳思考」という本を読みました。
禅に基づく脳の使い方、心のありようを身に着けて居心地のいい生き方をするには?といったことが書かれた本です。
この本をどこで見つけたかというと、メンタルハッカーと自らを呼ぶ「ほっしー」という方の昔のブログで、書籍の紹介のコーナーでした。
この本の中でポジティブ思考が実は危ういものなのではないか?と書かれていて、読み進めるうち言われてみればそうかも、いやかなり言えてると思うと納得がいった次第です。
著者によると例えば、電車に乗り遅れたとしてそれをポジティブ思考でどうとらえるかというと、「乗り遅れたあの電車に乗っていたら何か良くないことがあったかもしれない。だから乗り遅れてよかったんだ。」と。
電車に乗り遅れたというネガティブな出来事を、ポジティブにいい意味に捉えることはある面自分にウソをついていることになると。
たしかにこの例だけではなく、ポジティブシンキングって全部否定するつもりはありませんが、ものは考えようという部分もあるものの、確かに無理やりポジティブな方向に解釈していると言えなくもないでしょう。
またポジティブ思考の人は、人前ではポジティブでなければならないという強迫観念を持っていて、それをごまかすためにお酒の力を借りて、自分にウソをついていること、自分が抱えている矛盾をお酒で忘れようとするそうです。
お酒を飲めば陽気になれるので、対外的にもポジティブなレッテルを脱がなくてもすむ。だからお酒を飲む。
そんなことも書かれていました。
根っからのポジティブ思考の人でかつお酒が好きな人、って今まで接してきた人の中ですぐに浮かびませんが、理屈としてはわかる気がします。
私はネガティブに物事を捉えがちなので、たとえ自らにウソをついていても、たとえお酒の力を借りていたとしても、中々ポジティブには考えられません。
脳の使い方とか、禅とかって言葉で説明するのは難しいのでしょうね。この本は読みながら、なんか話が唐突に始まる気がして、聞いたこともない概念が読みだして間もなくあらわれ、ちょっとまごつきました。
禅脳思考に辿りつくための考え方も、いつ現れるんだ、いつ言及してくれるんだ、と期待に期待を重ねて読み進め、やっと突然、ひょっこりと書かれている部分にたどり着きちょっと拍子抜けしました。
そして普通の人でもできることだと、サラッと書いてあったのですが、うーんいまいちわからない。
決して読んで無駄な本とは思っていませんが、様々な一流のスポーツ選手などが例示されていて、私のような一流ではない人には中々たどり着けない境地なのではないかな?というのが正直な感想でした。