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僕ら夫婦が旅に出る理由

今このnoteを読んでくださる人が何人かでも居たとしたら、無事に私は今飛行機の中であろう。
この円安のご時世に海外遠征旅行なんて優雅だねぇーとお思いでしょうが、この旅の決行に繋がった長い長いエクスキューズを置いておこうと思ったのでその記録をしたためる。
自分のためにも。

「旅の計画はお早めに」


某CグループのAさんによる昨年の10月のポストが事のきっかけだった。
かねがね、Corneliusのワールドツアーを現地でこの目で見られたらどんなに幸せだろうかと思ってはいたけれど、実際行動に移すとはこの時は露とも思っていなかったので、

いいねぇイギリス行きたいねぇ…


なんて遠い遠い夢のように思っていたら、一緒にあらきさんのポストを見ていた夫が何を思ったか、

よし行くぞ!

と言い出した。
私は夫の発言に唖然としたが、お酒が入ってるし、気が大きくなってるだけかなと思ったものの、とりあえずバービカン(今回のコンサートホールの名前)のチケットをジョークのようなノリで入手。

チケットの金額は日本での公演より明らかに安い。まだ先のことなので、このチケットを買うことが未来への目標になるならたとえ行けなかったとしても惜しい金額ではないかなと思った。
(でも英語のサイトでちゃんと取れたのかもその時は正直よく分からなかった笑)

ここで記しておきたいのは、Corneliusを追いかけてそこまでするか!ということとは少し趣が違うということ。

私がCorneliusファンなのは言わずと知れたコトだけど、夫まで前のめりになってCorneliusライブを見にバービカンに行くぞ!となれたの
は、あらきさんがくれた、たった一言

「旅の計画はお早めに」

がエンジンとなり、ナチュラルに、スムーズに起動してしまったきっかけに過ぎない。

そもそも、夫は去年の10月に福岡遠征に行った時に初めてCorneliusのライブを見ることになり、その時あまり大袈裟には語ってなかったけれど、Corneliusのライブの素晴らしさに心動かされたはずだ。

でも残念ながらその時、少し不完全燃焼になる出来事があって、きっとまた見たいなぁという気持ちがあったのだろうと思う。
(最近はCorneliusバージョンのcueがお気に入りで、YouTubeで頻繁に見ている笑)

コロナ禍のリベンジ


Corneliusの海外公演を観たい!はひとつの大きな要因なのだけれど、それ以外に旅に行きたい!コロナ禍で断念してしまった欧州へ…という欲望が私たち夫婦には常にあったことが大きいと思う。

忘れもしない2020年8月に私たちはイタリアからベルギー、最後はフランスまでゆっくり旅するプランを粛々と進めており、飛行機を取り、旅程の宿も全て予約を済ませていた。

そこへ、2020年1月末コロナ禍に突入。
もちろん、我が家だけでなくこの時期に海外旅行計画をしていて涙を飲んだ人たちがたくさんいただろうなと想像する。
ここから2年以上海外旅行が泡沫の夢となってしまう時期に突入。目前まで来ていた手の届きそうな夢が完全に絶たれた。

ぽわんとした重量のある夢

ここで少し脱線。
私の中学生位の卒業文集に書いた夢は
「世界中を旅する仕事に就きたい」
だったと思う。
ちょっと具体的に何をしたいのかは漠然としているのが私らしくて笑えるのだが…今も覚えているくらいだから結構真面目にそう思っていたのだと思う。

しかし人生は思うようにはいかず、なぜか早婚、その上、20代前半で体を壊し長く患い、回復したと思ったらその後すぐに出産育児…
世界中を旅する…とは全く無縁、飛行機すら乗ったことのない人生がゆっくり始まった。

1990年代~2000年代頃か?この頃まだ円高でちょっと頑張ればバイト代で海外旅行も行けていた時代、学生時代の友だちや姉妹は自由にハワイやグアム、モルディブ、トルコ、イタリア、ニューヨーク、パリなど色々な所に飛び回り、そんな話を羨ましくもあり、複雑な思いで聞くことになった。

海外に行けないことが次第にコンプレックスになっていた。今考えると全くおかしなコンプレックスだ。恐らく、そのコンプレックスは若い内にもっと沢山遊んでおけば良かった!という自分が強く望んでいるのにできなかったジレンマがコンプレックスになっていたのだろう。

今になればわかる事だけれど、若い内にできなかったことは、大人になればいくらでもまたチャンスは巡ってくるってこと。その時はそんな気持ちの余裕を持てるはずもなく、日々の家事や仕事、育児に追われる毎日。楽しくもあるけれど、どこか自分自身の大切なものを置き去りにしている気持ちが常にあったものだった。

一度行ってしまうと2回目は必然

子育てが一段落した頃、ちょっとしたきっかけがあって結婚25周年で私ら夫婦は遂にドイツへの旅行を決行する。

初の海外旅行なのに、宿も旅程も全て自分たちで手配する約半月間の手作りの旅行計画だ。想像を絶する楽しさだったのは言うまでもない。

このドイツ旅行が大袈裟に言うと人生の中の五本の指(いやもっと!)に入るくらいの貴重で楽しくてかけがえのないものになった事は、おそらく夫婦の意見は一致していると思う。

この経験が若い時だったら?それはもっと素晴らしいことかもしれないが、大人になって自分達の裁量で(経済的にも、趣味的にも)ある程度の分別を持って行くのもそれはそれで素晴らしい。

身分不相応な英国旅行計画…?
諦めたらまた一から計画は無理な気がした

そんなわけで、今回の英国に行こう!の決行に繋がったのはCornelius目的だけではなくて、色々な要因が重なり、資金はもちろん全くない、いわゆる身分不相応な旅行計画なのだけどこのチャンスを逃したらまたいつになるか?という追い立てられるような気持ちと、あらきさんの言葉のきっかけ(←大事)を貰えた事でここまで来ることができた。

あと元気な体があるという事と、世界情勢はいつ何時どうなるか分からないという事も、今回のコロナ禍で思い知った。

そして人生、所詮、実行力だと思う。
あらゆる環境で叶わない人が沢山いるのは私の今までの暮らしがそうだったから容易に想像できる。でも、願い続けてその願いの実現のための行動の小さな1歩を進め続けていさえすれば、きっとその願いは叶う。

そんな環境の許されない真っ只中の誰かの原動力となるような、あらきさんのたったひと言のような誰かの背中を押すnoteになればな…とこんな長文をしたためた。

Corneliusのライブの後はイギリス縦断の旅へ向かう。私たちの年齢は、いつ親の介護が始まるかもしれない、自分の体も自由に動かなくなるかもしれない、等々考え出したらキリがなく、もう全て最後になるかもしれないと思いながらの計画なので自然と壮大になる。

小さなトラブルは旅の醍醐味とも言えるだろうが、大きなトラブルに遭遇せず、無事に帰って来れることを祈る。
 旅行の一部始終にご興味がおありの方はこちらへぜひ。@Conai_1908

多分postしまくります。今後の参考になることもあるかもしれませんし、壁打ちは寂しいので良かったらチェックしてみてくださいね




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