「家も学校。学びの場をフリーに」 Loohcs高等学院 新年度のご挨拶
※この記事は2020/04/06の投稿の再掲載です。
深草の野辺の桜し心あらば
今年ばかりは墨染めに咲け
古今集にはこのような歌が収録されています。
春といえば「始まり」の季節であり、その「始まり」を祝う桜は古くから親しまれてきました。
しかし今年は、新たな一年を寿ぐ桜の美しさに幾ばくかの物悲しさを覚えます。
「美しい桜よ、今年ばかりは墨色に咲いてくれ」
そう詠った古人に気持ちを重ねてしまいます。
全世界で猛威を奮っている新型コロナウイルスは現在、全世界で100万人を超える感染者を出し、6万人もの尊い生命を奪っています。
その脅威は今なお続き、日本、そして東京においても日に日に感染者数は増大しています。
そしてこのコロナウイルスは、私たちにも暗い影を落としています。
Loohcs高等学院(以下ルークス)は、国内におけるコロナウイルスの拡大を受けていち早くオンライン学習に切り替えました。
急な対応で、学生・保護者の皆様、関係者の皆様に多大なるご負担をかけたかと思います。
この場を借りまして、改めて数々のご協力に感謝の意を表したいと思います。
改めて、学校に集まり、皆で学び合うことがいかに素晴らしいことかを実感する機会となりました。
いち早くコロナウイルスが収束し、皆さんと再び活発に学び合える日を願って止みません。
さて、人類の歴史は常に感染症とともにありました。
当時のヨーロッパの人口の大半を死に追いやったペスト。
大航海時代には、スペイン人が持ち込んだ病原菌がアメリカ大陸の原住民たちを死に至らしめました。
日本でも、『方丈記』を書いた鴨長明が疫病が流行した京の都の悲惨さを書き記しています。
その他にも、結核・スペイン風邪・SARS・エボラ出血熱・エイズ・インフルエンザなど様々な感染症がもたらす困難に人類は直面してきました。
しかし、その度ごとに私たちはそれらの感染症に対する対処法を獲得してきました。
今回のコロナウイルスも長い戦いになるかもしれませんが、この感染症を克服し、共存する日がやってきます。
この先どうなるかはまだ不透明ですが、どうか皆さん、自分の身や大切な人の身を守るための行動を心がけてください。
全員が元気な姿で再開できる日を、Loohcs高等学院教職員一同、楽しみにしています。
そして皆さん、どうかこの事態に悲観しないでください。
人は希望があれば生きていけるものです。
未来の光が暗い時代を輝かせます。
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学校の希望。嬉しいお知らせがあります。
新年度に際して、ルークスは、新たな学生と教員を迎えより一層の発展に向けて歩み始めました。
2020年のルークスは、2019年度よりも数段進化していきます。
これまで以上に豊かな学びと教育機会を提供していきます。
新たな試みもたくさんスタートします。ぜひ楽しみにしていてください。
そして、学生の皆さんは、学校が再開した時によいスタートが切れるよう、逃げずに面倒くさがらずに自らの課題と向き合ってください。
より楽しい学びを学校でしていくためにも、これを約束して欲しいです。
また、この休校期間中を良い成長の機会だと捉えてみてください。良い映画、良い音楽、良い本などにたくさん触れてみましょう。マイプロに打ち込んでみましょう。
そして、新年度自分は何がしたいのか、どうなりたいのかをじっくり考えてみましょう。
もう1つ、皆さんに考えて貰いたいことがあります。
それは自分が国のトップだったら、この事態にどう対処するかについてです。
考えること、学ぶことはどんな状況にあってもできることの一つです。
エミリー・ディキンソンという詩人は、
”The brain is wider than the sky”
「頭の中は空よりも広い」
という詩を残しています。
皆さんの若い頭を存分に使って、想像力の翼を羽ばたかせ、この休校期間中に頭の中でさまざまな場所へ出かけて行ってみてください。
だからといって、自らの課題からは逃げないこと。
繰り返しになりますが、やるべき課題と自由な思考をしっかりと両立させましょう。よい旅は、しっかりと大地を踏みしめなければできません。やるべきことをしっかりやってこそ、大きく飛び立つことができます。
学習やマイプロに関する相談は大歓迎です。いつでも連絡をしてきてください。
また、家の中にずっといると鬱屈としてきます。適度に散歩をし、外の風を浴びてください。
不安や悩みがあれば一人で抱えず、友人や教員に相談してください。
心の健康も大事にするよう心がけてください。
来年の春には薄紅色をした満開の桜を全員で観にいきましょう。
また皆で元気に集まって楽しい話に花を咲かせましょう。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。
Loohcs高等学院