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先生がオンライン学習を効果的に活用するための4つのポイント
※この記事は2020/03/05の投稿の再掲載です。
💡オンライン学習で課題を感じている学生の皆さん・保護者の方・教育関係者の方に、Loohcs高等学院の考えるオンライン学習のポイントをご紹介します!
コロナウイルスの感染拡大によって多くの学校が休校となっていますね。
そんな中、オンライン学習が急速に広がりました。
しかし、オンラインということがネックになり、良い教育を届けられないと苦悩されている先生も多いのではないでしょうか。
Loohcs高等学院(以下ルークス)では2月25日から登校を取りやめ、全面的にオンライン学習に切り替える措置を取りました。
オンライン学習はあくまでも教育のツールにしか過ぎません。
もちろん普段の授業だって実際は1つの教育ツールです。
しかしオンライン学習を効果的に活用するためにはいくつかコツがあることも分かって来ました。
そこで、ルークスが意識しているオンライン学習のポイントを共有します。
①授業の目的を学習者と共有する。
オンライン授業では普段の顔を合わせた授業と比べ、学習者は学習の意欲が落ちてしまうものです。
その原因の一つとして、「サボりやすい」ということが挙げられます。
サボりやすいという感覚は、「この授業時間の中で自分が何をするべきなのか」を理解していないことから来ます。
そのためルークスでは、毎授業の始めに学習者と教員との間で授業の目的を「授業範囲」と「成果確認の方法」の2つに分けて共有することにしています。
具体的には、「今日はこの範囲までをやる」や「これができればこの範囲を学習したことになる」ということを授業の始めに確認します。
この確認を入れることで学習者もその日にやることを明確に意識できるようになり、モチベーションの低下を防ぐことができます。
②授業の終わりに振り返りの時間を作る。
オンラインの授業だとどうしても授業時間中、学習からの質問や発言が少なくなってしまいます。
そのため、「授業で分からないところがあるけど質問しづらい」「成長したポイントがフワッとしている」というような感覚を学習者に与えてしまいます。
授業の終わりや、授業後に振り返りの時間を設けて、出来るようになったことや課題点、疑問点を可視化させるなど、「アウトプットを増やすこと」がオンライン学習を効果的に行うためにはとても大切になります。
ルークスではSlackを使って
①出来たこと
②課題点
③解決法
の3点を全授業で振り返ります。
教員はこの振り返りを元に学生の理解度を測ったり、次回の授業の準備を行います。
③成果の確認はしっかりとテストで
オンラインでは、どうしても授業が終わったら学習内容をそのまま放置して趣味等に走る学生が多くなります。
そのため、学習内容が定着しづらくなります。
ルークスでは授業が始まってすぐに次の範囲に進むのではなく、必ず前回の範囲の復習テストを行います。
学習者が忘れてそうな部分や定着していなそうな部分をピックアップしテストをすることで、復習の大切さを実感させます。
これは「復習ができているかを確認する」テストです。
出題者は教員であったり、同じグループの学生だったりします。
これは一つでも取りこぼしがないかバツを探すためのものなので、出題者は間違えさせに行きます。そして一つでも間違えた場合、先に進むことができません。とにかく完璧に自分のものになるまで同じところを繰り返すことが復習テストの意義です。
学習事項の定着には反復がかかせません。オフラインでもオンラインでも、授業のはじめは復習からはじまります。
オンラインに移行した今は復習テストをスクリーンショットで送ってもらい採点をしたり、授業始まった時に全員と昨日の振り返りのコミュニケーションを行い、その中では口頭での復習もしています。
復習のサイクルが習慣化されていれば、定着率がグッと上がります。
④オンライン授業についてのフィードバックを学習者側と教員側から受ける。
オンライン授業について教師や学習者が実際にどのように感じているかを把握しなければ、教育の質を高めることはできません。
ルークスでは、学生にアンケートを実施したり、教員のオンラインミーティングを行うことで、定期的に授業のフィードバックを学習者と教員の両側から受けるようにしています。
これにより、オンライン学習に切り替えた今でも毎日授業のブラッシュアップを行いながら進めることが可能になっています。
また今回は急に全面的なオンライン学習になったことによる学生のストレスの増加も懸念しています。
学生の声に耳を傾けることで、なるべく彼らのストレスを減らし、学習への集中度が高まる運用を心掛けています。
その一環として、Slack上に
「運動しようぜ」
「芸術しようぜ」
「読書しようぜ」
といったスレッドを立て、活動やコミュニケーションが活発になるようなきっかけ作りもしています。
ここまでオンライン学習を効果的に活用するための4つのポイントをお伝えしました。
ルークスでは、もともと上記のようなポイントを押さえて普段の授業を行っていたため、オンラインへの切り替えを比較的スムーズに行うことができました。
これから更に有効的な活用ができるよう、検証を重ねていきます。
オンライン学習の運用にお困りの先生方に少しでもお役立ていただければ幸いです。
折角広まったオンライン学習の導入が、オンラインで授業を行うという新規性をゴールにするのではなく、しっかりと学習者の成長に繋がるツールとして活用されていくことを願っています。