社会不適合

社会人4年目。
ストレートで新卒入社した会社ではそれなりの評価を得てお仕事もこなせるようになった。
それ故にとてつもない喪失感と新たな知見を得たい欲望と逃げられない背景に追い詰められ、休職した。

逃げられない背景が迫ってきて助けを求めた。
一時しのげた。ただ新たに進めない。

何もしないまま毎日毎秒時を刻むことが怖くて、
日付が変わる度に心が沈み頭の中の考えが音源化する。

また誰かに助けを求めなければ前にはすすめないけど
前に進む調整をするために止まる余裕はない。
いわば進むしかないことを頭で理解しながら
全く進めない状況、そしてそれがまた進めなくする。

いっそこのまま消えた方が楽なんじゃないかとも
思えるほどに。

ただその消失運動を簡単に許してくれないモノがある。
でもそれは今の私を救ってくれはしない。

呼吸以外何も出来ない今の私にも
のしかかる消費税。
復帰して走れる自信が無い弱い僕には
無駄な出費と時間しか消費できないのに。

ふっと逃げるように始めた夜職。

源氏名と仮面を剥がそうとする成功者に
初期装備で挑むガラスのハート。
どんどん割られ、色付き、浸水し、
綺麗だったガラスのハートも砂利のようになって
地面に散らばる。

それでも刻まれる浪費に手も足も出ない日々。

一見恵まれた環境と思われる理由たちが
いまの僕には太く冷たく重い鎖となって
心も身体も縛り付ける。

1回全てをゼロにして逃げることも出来ない。

なんてハードモードな人生なんだろう。
面白いなぁ。笑ってリロードできないかなぁ。
人生ゲームで私をコマに選んだプレイヤーよ、
もっと上手く操ってくれよ頼むから。

きっと同じ状況で悩む人間は沢山いると思う。

現に友人が社会復帰出来ずにコマから
プレイヤーになることを選んだ。
私はおなじフィールド(コマ)にいながら
途中離脱を留められなかった。
でも今ならわかる、止めることが正義でも
なかったのかもしれない。

だって、プレイヤーに文句のひとつ言ってやりたいもん。

ただね、逃げられん状況にいるから、
苦しいけどどうにか蜘蛛の糸でも見つけ出して
私は今回の盤面で今のプレイヤーとゴールを
目指そうと思う。

いつか読み返した僕が
「うわぁこいつ、社会不適合とか
調子のいい言葉使って悲劇のヒロイン
語ってやんの」
って嘲笑えるように。