【随想】CMレビュー④『すき家/LEGO/GUCCI』
石原さとみがただただおいしそうに「すきやき牛丼」を食べるCM。
1カット長回しの力技。CMに余計な言葉は要らない。
人がおいしそうに食べている表情と「幸せ」のひと言さえあればいい。
最初は店の外からのロングショット。
ふと見かけたお客がこんなにおいしそうに食べて居たらつい店の中まで足を運んでしまうのでは?
という気持ちを込めたクローズアップ演出でしょうか。
それにしても、ガラス窓はどうやってすり抜けたのでしょうか。
良いCMに余計な言葉は必要ないですね。
起きている現実だけで、すべてが伝わってきます。
橋がクラッシュする瞬間は、まさにインセプション、夢の階層と階層のリンクを彷彿とさせますね。
見事なアイデアジャンプ。
この想像力、この瞬間のために、この商品は、この会社はあるんだという
強いブランドメッセージが伝わってきます。
すごい完成度。
わざわざ見比べてはいませんが、作り手たちのリスペクトを感じますね。
これは、オマージュとかパロディとかそういうのではなく、コラボレーションといった感じでしょうか。
恐るべしキューブリックアイ。
カメラを睨みつける目とそれを捉えるキューブリックの眼差し。
とても視覚芸術として優れていますね。