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Mサイズに生まれたかった

僕ぁMサイズに生まれたかったんですよ。なんでって、服屋でよりどりみどりじゃないっすか。

という話をします。

服と靴はサイズ展開から

お店に入って、気になったものがあったら自分のサイズを手にとって、体に当ててみたり試着したりする。それで問題なければ購入、というのが普通のプロセスだと思う。

私の場合はここに、もう一段階プロセスが追加される。それが、「サイズ展開の確認」だ。

メーカーによって書いてあったりなかったりするが、値札には「この服はどんなサイズがあるのか」が書いてあることが多い。「M L」ならサイズが二つしかないし、「S M L XL」なら四つだ。

このサイズ展開で「LL」または「XL」がないと、その時点でさようならだ。私の体には合わない。

でもとりあえずLサイズを試してみたら?と思われるかもしれないが、経験上それは幸せな結果をもたらすことは少ないとわかっている。

メーカーによって、サイズの表記は同じでも、実寸が違うこともある。だから実際に着てみたら平気だという可能性もある。

けどまあ大抵は不可である。

「Lの上を想定していない」服である時点で、ほぼ結果は読めている、とも言える。設計思想の問題みたいなところだろうか。

そういうわけで、レディースのLは信用できない。あんまりlarge感がない。

「ゆるめに着る」ってなんぞや

ここ何年か、サイズ云々ではなく着方として、体にぴったりしたものではなく、ゆるめとかビッグシルエット(単語合ってる?)の服が流行っているようだ(マジで流行りはわかんないけど、なんかゆったりめのデザインの服が近年増えてるよな~という漠然とした感覚はある)。

なのでうっかり試着すると痛い目に合う。なにせ、サイズ表記が仮にMだとしても、普通のMサイズより大きめに作られている。とりあえず体は入ってしまう。

ここで勘違いしないよう注意しないといけない。体が入ったからといって「着られた!」わけではないのだ。これは小さい人が大きめの服をだぼっと着る、そういうデザインなのだから、大きい人が着たらちょっと見え方はおかしくなるはずなのだ。

上背があって肩幅が広くて肉もついてる、私向きの服ではないのだ。

ビッグサイズの店に行けよって?

そうだね、世の中には体の大きい人向けに、大きいサイズの服を揃えたお店があるよね。…ってそんなん限られてるわ。

というかビッグサイズだと、私には逆に大きすぎる。極端なんだよなあ。

通販?

近くに合う店がないなら、通販でやればいいじゃないか。最近では返品OKなところもあるんだから。

通販もわりと難しい。申込み、受取に返品といった手続きは手間がかかる。実店舗なら全部一気にできるのに。

うるせえ我が儘言うなって?

いや、なんで大柄だっていうだけで、サイズがある服のブランド必死に探したり、通販で時間と手間かけて取り寄せたり、そんな手間増やさないといけないのさ。

なんだか、体が大きいと選択肢が減る。もちろん通販が向いてる人は通販にしたらいい。でも、私にはそのやり方が向いていない。

ふらっと見かけたお店に入って、普通に服を探して買えたらいい。

これが我が儘だとは思わない。だって自分より小柄な人たちは普通にやってるだろうし。

なんだかなあ。

疑念:世の中の服は華奢な人を想定して作られている?

ここからは完全に推測、いや、勝手な妄想のターンだ。

服をデザインするとき、ベースになる体型があると思うが、それが(自分からすると)華奢すぎるのではないか。

…と思ったが、検索すると「痩せすぎの人のためのファッション」みたいなページはたくさん出てくる。細過ぎ、華奢すぎでも服を着るのは大変らしい。

ということは、大小問わず、少しでもベースからはずれた体型だとどうしても着こなしが崩れるのではないか。

となるとこの記事のタイトルは変えないといけない。「平均体型になりたかった」にしないと。仮にMサイズに見えるとしても、腕の長さやら細かい部位の幅やらで引っかかって、やっぱり上手く着れなそうだ。

余談:自己肯定感との関連性

普通にお店に行って、色んな服を試着してみたけどどれも着れそうにない、となったら、もうその店には足が向かなくなるだろう。

そうやって他のところでも試して、やっぱり着れそうな服がなくて…となったら疎外された気分になる。

これを繰り返すと、服のことは嫌いになるだろう。だから、「好きなもの」より「とりあえず着れるもの」を身につけることが多くなる。適当な格好をした自分を見て、今度は自分を嫌になる。

そうやって自己肯定感が低くなるのではないか。(まあわりと自分がそんな感じですね…)

だが考えてみれば、自分には一切非がない話だ。悪いのはサイズのバリエーションが少ない服の方だ。

私が服に合わせるのではなく、服が私に合わせるべきなのだ。服なんて所詮は人間のための道具だから、人間に合わせて作られるのが正しい。

それが実現されていないのは、たぶんメーカーの商業的な都合だ。「平均からはずれた体型」の人のためにサイズ展開を増やしても、そんなに需要が見込めないということなのだろう。

ボディイメージの問題も、この辺と関係ありそうだな。



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