moon switch版を今更プレイしました

はい。
名作らしいということで、タイトルは知ってたんですが初プレイで先程エンディングまで見ました。

この作品、ゲームやってないで現実に戻りなさい、現実には楽しい事がたくさんあるぞ!…という制作側のメッセージが作品中に流れてていろいろ考えさせられましたね。

ゲームのモチーフは私達が現実世界で楽しんでいるアクティビティで、要は釣り(ガマカツ)とかおいしいパン屋に行く(ベイカー)とか、旅行をする(バリバリ島)、色々な音楽を聞く(バーン)、バーでお酒を飲む(ワンダ)、クラブで踊る(メトロポリス)などなどなど。
説教臭いといえばそうなんですが、匂わせるだけで直接言及しないことと不思議な世界観で説教臭さを感じさせないようにしてるなあと思いました。
BGMがミュージシャンの作で軒並みクオリティ高かったり、夢が抽象的なアートだったりといった所も現実への導線なんでしょうね。

宗教活動、人権活動、怪しいおクスリとかちょっとアレなのもありましたが、それも含めて人間の生き様ですからね。

最後に宇宙を旅して月に行くあたりですが、宇宙飛行士が月面着陸を成功させたとしても、我々には月の世界は現実感のあまりない話ですし、古典やSFの感覚で眺めるような、ゲームの世界に一番近い現実離れした現実としてエンディングの地に選ばれたのかなと思います。
ただ、現代では遂に月旅行が可能になってきましたから、これが更に進歩して一般に普及したりするとmoonのお話は成り立たなくなってしまいますね。

moonの続編制作の要望があったそうですが、ゲーム止めろという作品である以上、続編は全て蛇足になりますし、制作されることはないだろうなと思いました。

さて、扉を開けて、私達の楽しい現実世界をまたやっていきましょうか。


余談

他作品ですが、現実で彼女作ると楽しいぞという意識がチラ見えするエロゲとか、オタ活してないで結婚して家庭作れという意識がチラ見えするアニメとか名作だったなあと思います。
制作側が批判的思考を持っている作品は、多層的な作品構造になってたりして、構造からメッセージを読むのが楽しかったりしますよね。
moonもそんな作品でしたね。

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