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木材の外部使用の歴史を振り返る。

2005年の京都大学での講習記録を残している。すでに、20年経過しているが、取りあえず、この20年を振り返って自分なりに、経験値もついたところで検証らしきことをやってみた。

アメリカに限らず、欧米はエクステリアエクステリア・ウッド(外部使用木材)として、今でも多いのは、加圧注入処理木材ではある。当時は、WPC(人工木)の使用は低かった。

耐用年数は、気候指数(climate index)というのがあり、降水量・気温等に左右される(特殊な例としてある種の木材を加撃する腐朽菌の存在の有無もある)

サザンパインは、木材の細胞に容易に保存剤が入る(ラジアータパインも同様)と言われていたが、保存剤が入っても、実際は、思ったほどの効果がなかった。理由は、勉強不足か、顛末の論文は読み込んでいない。

1990年頃、ほぼ同時期に色んな種類の熱帯材であるハードウッドがはいってきたが、イペについては施工後15年ほどで腐朽例がなかった(今は日本での耐久性は推測できる)ため、この講義では、製材所での芯腐れで、(耐久性はわからぬものの、腐ることは想像できる・・)ということしかわからなかった。

熱帯材の環境的なハードルは、根源的には、植林できにくい(生態の把握が難しいし成長がひどく遅いため、企業化しにくい)ことに行きつく。

重厚な高級感というのは曖昧な感覚だが、確かにハードウッドは比重も高く、目が詰まっているので、一種工芸的な様子もある。針葉樹だと、カジュアルな感じがあるともいえるが。

ハードウッドは違法伐採が多いので、本当の意味の認証材は取りにくいと思う。最近は、耐久性の低いハードウッドが自己申告的な耐久年数をうたって出回っている。

2005年でのウッドエクステリアの状況


20年経過で、さすがに、無処理の木材に塗装で耐久性を付与。と考えてる方は減った。

使えなくなったというのが、すぐわかる。

しかし、情報がネット社会になって、却って伝わりにくくなったのか?と危惧する。

”ネット多数決”的な、つまり根拠はないが露出の多い意見が(一時的常識)になりがちなことを憂う。




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