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豊川市にある豊川稲荷

三河地域では有名な豊川稲荷、自分も小さいころからの思い込みで、長い間神社と思ってたのだが、先輩の西三河の曹洞宗の寺の住職から、”あそこは曹洞宗の寺だよ。”と伺って、神仏習合の感覚というものを知ることができたわけだ。

鳥居があるので、神社であることを疑うこともなかったのだが。
本殿は、昭和5年落成とある。総ケヤキづくりというが、その目合いの美しさ、微妙な造形にいつも心安らぐ。ケヤキの美しさは、多少年月が経ったところで変わらない。
いや、更に自然の造形に心惹かれる。
ところで、屋根はあるが、一部雨がかりする階段部分は、装飾された”銅版”で覆われている。
上の写真の全体像だが、階段の柱の擬宝珠(ぎぼし)も銅をかぶせている。

金具は全て銅・・・木材の耐久性を担保するに、銅は優れている。古代から、寺社仏閣に銅が使われるのは、科学での知識の蓄積されていない頃だから、経験値で職人は知っていたと思う。
現在でも、殺菌・腐朽対策などに銅をつかうわけだが、木材の保存剤にも銅イオンは入っている。
銅の竪樋を支える鉄の金物の錆つきがひどい。金属の特性も、制作時点では重要な鍵になるのは論をまたない。
一方、奥三河の鳳来寺山で泊まった旅館のヒノキ風呂。ここでも、面白い現象をみた。
ヒノキの縁は、もう何十年もたってるが、一部腐朽はあるが進行が非常に遅い。
水分は、腐朽に大いに関係するが、露天でありながら、高含水率になると、腐朽が恐ろしく遅いという理論を見て、実感した。
腐朽菌は、常に舞っているし、3階での腐朽菌のかずも、1階とかわらないという実験結果の他論文も読んだが、なるほど、高含水率では、その腐朽も進みにくいものだと感じた。


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