”日本人が知っておきたい森林の常識 田中淳夫著”・・2011出版(洋泉社)
著名な森林ジャーナリストの方のようで、木材関連の書物にてよくお名前をお聞きすることが多い。
田中淳夫氏の思いのたけが、この本の190ページに述べられている。
長いこと”国産材は外材より高い”という神話があった。”日本の木って高いでしょ?”といわれることが、圧倒的に多かった。
この(感覚のしばり)が国産材志向を弱める原因にもなっていた。
もう一つ、補助金の存在。
改革を促すような仕組みもなく、現状を固定する補助金のバラマキが続いた。・・・日本の林業は補助金なしには何もできなくなってしまったと。
筆者は、”安い外材”というウソに付き合うべきではない。高くても売れる魅力的な商品を国産材で開発すべきと、鋭く指摘されている。
先日、伊那市のフォレスト・コーポレーションという住宅会社のツアーで、自分も目が覚めた思いになった。
遠い国からエネルギーを使って、たどり着く外材に対して、ちょっと行くだけで国産材の森林に出会える。
これだけの森林資源は持続させられるはずだと思う。創造力のある企業が伊那でも生まれてきてるわけだし。