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木材への情熱は中途半端ではない、木材業の先輩。

関東圏で材木屋を代々営んできたが、”あてがい扶持”の材木しか手に入らないといって、静岡県の奥地、長野の県境近くで、材木加工業をしつつ、自給自足されているHさん。
下の天然ヒノキは、大井川鐵道、千頭駅近くの山から出てきた物のだそうだ。

飯田線(豊橋~辰野)の水窪で工場を持っておもちゃやらタンスやら、鳥居まで作っていられるHさん。
天然ヒノキをもらってきた。・・野に種子が飛んで、誰の養護も受けず勝手に生存してきたヒノキ。人工林のヒノキと比べて、野性的。・・・世話されることも無く、自然の中で生き抜いてきた強靱なヒノキである。
年輪も、きれいな同心円はかかない、根玉の年輪のように、一定の規則性の無い、つまりリズムの無い曲線が特徴的だ。
お客様におわけしようと、この板物から小片を切り出しておわけした。

自分も、強烈なヒノキの匂いを放つ小片を、風呂に浮かばせたら、ヒノキの成分で
お風呂の水面を油脂のようなものを出しながら、動き出す。天然ヒノキは、単独で生きていかねばならないから、色んな面でワイルドであくが強い。
熱帯材みたいに、天然更新で一人、生きてきたから樹種の性格が強烈に表出する。
木材って、人間に置き換えて考えて見ると、よく似ている。
(適材適所)という言葉さえも、実践する仕事に大きなヒントになる。


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