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【OKR運用をカイゼン!】IT企業でECサービスを作るチームが反省を踏まえて実施した話

背景

こんにちは。IT企業にてEC系サービスのPMを担当している川村です。
私が所属するチームでは、2021年1月からOKRの運用をはじめました。
半年たった時点で前期OKRの結果が出まして...正直あまり良い結果ではありませんでした。

そこからの反省点を経て、バージョンアップしたOKR運用を開始した2021年後半戦について、記事にまとめていきます。

どなたかの参考になりましたら幸いです。
前期OKRの記事はこちら

私たちのチームについて

私たちのチームは、ネットショップを作るプラットフォームの決済まわりの開発を担当しているチームです。

「お客様がカートに商品を入れてから決済が完了するまでのプロセスにて、ユーザビリティを最大限に引き上げよう」という目標を持っています。

チームメンバーの構成はマネージャー1名、PM1名、エンジニア3名、デザイナー2名となっており、私はPMを担当しています。

OKRとは

OKRとはObjectives and Key Results(目標と主要な結果)の略で、目標達成のための管理方法の一つです。KPIに変わる管理方法として、GoogleやFacebook等のIT企業が導入し注目を集めている手法となります。

詳しくは過去記事にて説明しておりますので、ご覧いただけますと幸いです。
【OKRをやってみた!】IT企業でEC系サービスを作るチームが半年間実装してみた話

前期の反省点について

冒頭でもお伝えした通り、私たちのチームでは2021年1月〜6月の前期にOKR運用を初めて取り入れました。

そこで3つの反省点が出ました。

詳しい内容については、過去記事にて説明しておりますのでご覧ください。

反省点1.OKRを設定してから、定期的な見直しをしなかったこと
反省点2.OKRの数が多すぎた
反省点3.KRの達成するためにできること(これ以降アクションと呼ぶ)が少なすぎた

2021年後期では、これらの反省点を改善しよりバージョンアップしたOKR運用を進行するべくアイデアを出していきました。

カイゼン内容

OKR管理表を作成

タスクの進捗管理をする為にOKR管理表を作成しました。この管理表を週1回のOKR会ごとに見直し、更新しながらタスク管理に利用していました。

OKR進捗管理表

このように、O(目標)、KR(成果指標)、アクション(成果指標を達成するためのタスク)の階層に分けて、アクションごとに担当者をつけ進捗を追っていきます。

これにより、タスクが明確に見える化されて進捗が分かりやすくなりました。
また、アクションについては途中で変更も可とし、KR(成果指標)に対するアクションが達成できそうになかった場合は入れ替えを行う等、柔軟に内応しました。

 週1回のOKR会を実施

反省点に上がっていた定期的な見直しを実行するべく、週1回OKRの進捗確認の時間を設けました。
時間は15分程度で、後述するOKR進捗管理表を使いアクションごとに進捗を発表をしていきます。

アクションの内容によっては、1週間では進捗が見えない場合もありますが、タスクの存在を意識する場になるので意味のある会になっています。

OKRの設定方針を変更

前期の反省点の1つにOKRの数が多すぎたというものがありました。
設定した時点ではチームメンバーも納得していたのですが、
「日々の業務を進めるうちに設定した目標の内容を忘れていってしまう」ということでした。

これについては、振り返りをしなかったという点も関係してくるとは思いますが、私たちのチームではよりシンプルに覚えやすくOKRを設計し直しました。

ちなみに前回(前期)はこんな感じです。

・01(目標)
 ・KR1(成果指標1) 
 ・KR2(成果指標1)
・02(目標)
 ・KR1(成果指標1) 
 ・KR2(成果指標1)
 ・KR3(成果指標1)

今回(後期)はこんな感じです。

・0(目標)
 ・KR1(成果指標1) 
 ・KR2(成果指標1)
 ・KR3(成果指標1)

前期で決めた2つのO(目標)は通年のものだったのですが、シンプル化するため1つの目標に統合しました。目標内容は変わらずですが、1つのO(目標)で2つの意味を持たせられるものに変更をしました。

 KR(成果指標)の内容は前期と比べて変化がありました。
それは、KR(成果指標)を無理に定量化できるものにするのを辞めたという点です。

セオリーとしては、定量化することがが良いのでできる部分は対応するのですが、それよりもKR(成果指標)の内容を達成するためのアクションを定量化し、アクションを潰していった結果としてKR(成果指標)を達成できるような設計にしました。

具体的にはこんな感じです。

・0(目標)
 ・KR1(成果指標1) 
  ・アクション ○○の仕様を決める
  ・アクション ○○の機能をリリースする
  ・アクション ○○の機能をリリースをユーザーにお知らせする
  ・アクション 
  ・アクション 
 ・KR2(成果指標1)
  ・アクション アンケートをとり改善案を○個考える
  ・アクション 競合調査を行い改善案を○個考える
  ・アクション 
  ・アクション
 ・KR3(成果指標1)
  ・アクション 
  ・アクション   
  ・アクション

この方法の良いところは、1つのアクションが続行不可能となった場合代替アクションをすぐに設定できるところです。

こうすることで、
○○の開発は終わらなかったけど△△という方法をとりKRを達成できるよう努めた。
ということが可能になり、目標達成の手段が柔軟になります。結果達成率が高まると考えました。

感想

週1OKR会を開いてよかった

OKR会を週1回開き、進捗を確認したことがチーム全体の意識付けに繋がったと感じました。

日々の業務を「何のためにやっているのか。」を明確にしながら進めるとモチベーションがアップする気がしました。

アクションの考え方を取り入れて◎

前期の課題となった「進捗をどのように追っていくか」というところについてカイゼンできた一番の理由はアクションの考え方を取り入れたことです。

O(目標)やKR(成果指標)を「どのように」達成していくのか、個人のタスクレベルに落とし込んだことで、やることが明確になり、結果として進捗が追いやすくなりました。

セオリーに縛られなくても良い

今回のカイゼンを通しての根本的な気づきは「OKRのセオリー通りに進めなくても良い」ということです。

大切なことは「チーム全員が腑に落ちる目標を作ること」です。
OKRの概念や方法の理解は複雑です。セオリーに縛られずチームごとに変えていくと良いのでは、と感じました。

OKRの結果

この記事を書いている12月3日時点で達成率55%ほどです。前期が達成率40%ほどだったので、カイゼンがみられています。

後期が終わった時点の結果と結果の算出方法についてはまた記事にまとめますね!

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