新たな恋の始まりから終わりへ
彼は、急にLINEにも電話にも出なくなった。
ブロックはされていないが、既読スルーの状態が続いた。
時たま返信が来るが『俺と一緒に居ても幸せになれない。』、『幸せになって欲しいから俺じゃなくて別の人を選んで欲しい』と。
そんな勝手な話しあるか...
私は大好きなのに...
急に理由もなくそんなこと言われても納得いかなかった。
幸いなのかどうなのか職場恋愛なので職場では彼に会えたが、職場で見る彼はいたって普通だった。
しかし、私が会いたがれば『今は会えない。』、『俺と会うのが最後だったら会ってもいいよ。』などと言って来た。
私は、仕事が忙しい彼によく差し入れなどをしていた。
彼はそれを喜んでくれていたが、それももうしなくていいと言われた。
『俺のことは放っておいて欲しい』と告げられた。
突然の出来事に私は動揺し泣いた...
仕事仕事と言いつつ、やっぱり他に女性がいるのか...つい疑ってしまう。
連絡が中々取れず、会えない中、私ができることはなかった。
ただただ悲しみのどん底に居た。
そんな時、少しだけ彼と会う時間がとれた。
会えることが、ただただ嬉しく彼に差し入れを持って笑顔で行った私。
彼に『また会ってくれる?』って聞くと、首を横に振る彼。
『じゃあね。幸せになって。本当に幸せになって欲しい。俺はもう守ってあげられない。』と去っていく。
ショックだった...
はっきり『別れよう』とは言われていないけれど、
これは別れを告げられたんだ...
そう思い、私は食欲がない日が続いた。
そんな中でも諦めきれず、時たま『元気?』、『仕事忙しそうだから、体調気をつけてね』などと彼にLINEを送っていた。
もちろん既読スルー...
しつこい女で申し訳なかったね...
ある年の12月31日
私は決心していた。
この日、彼は夜勤で私は彼に差し入れを持って出掛けた。
差し入れはいつも通りロッカーに入れ、LINEだけしておいた。
今日、このLINEに返信が来なければ完全に終わりにしようと。
年明けまでこのあやふやな状態を持ち越したくなかった。
そんな中、1通のLINEが届いた。
そう彼からだ。
『わざわざ届けに来てくれたの?ありがとう。』と。
ただそれだけで嬉しかった。
そこから彼は、普通通りにLINEをくれたり、会ってくれたりする様になり、一緒に初詣に行ったり、映画を見に行ったり、いちご狩りなんかにも行ったな...
彼が音信不通だった理由
それは別の女でも何でもなく、副業の仕事が上手くいかなくなったから大変だったとの理由で、それで俺と居たら不幸になると思った。
とのことだった。
一緒に居れれば幸せ。
私はあなたと一緒に居たい
と私の気持ちを伝え元通り楽しい日々を過ごした。
そうだよ。
彼は心底優しい。
困ってる人が居たらすぐに助けに行く彼。
そんな姿に私は惹かれたんだ。
ただその優しさ故に、私が寂しい思いをしたり、私を傷付けることもあった。
困っている連絡が来ると、すぐに誰の所でも駆けつけてあげる彼。
私とデートの途中でもそんなことが何度もあった。
その度にデートは中断された。
2人で居るのに、やっぱり1人ぼっちな気がしていた。
そのうち、彼の副業も軌道に乗り、本業が終わってからも、休みの日もほぼ仕事で、彼と会える時間は殆どなかった。
寂しい...
なんで私を優先してくれないんだ..
やっぱり不満が募った。
それと同時に私の彼への気持ちは冷めていった...
きっと彼には私は必要じゃない...
彼の大切な人は私ではない...
そう思い始めた。
そうでなければ、私に『幸せになって』なんて言わない...
彼と一緒の未来がどんなに大変であろうと私が望んでいた言葉は、『一緒に幸せになろう!』だった。
付き合って5年経過しても彼がその言葉を口にすることはなかった...
徐々に周りからも『そんな人早く別れて、次の人探しな。』、『もっと良い人居るよ』と言われ始めていた。
そんな時、知り合いに誘われて友達同士男女2名ずつで行った忘年会で私は一目惚れをした。
顔がタイプだった。
この飲み会がすごく楽しかった。
そこで私は、5年付き合った彼との別れを決断した。
彼には直接会って別れを告げた。
彼からは『最後まで守ってあげたかった。幸せにしてあげられなくてごめん...幸せになって。』と言われた。
彼とは職場が一緒だったので、それからも普通に連絡は取り合う仲だったし、今も時々連絡を取り合う友達になっている。
彼のことは本当に愛していたし、彼は本当に心の優しい人だと思う。
人の為に動いてくれる。
困ってる人を助けてくれる。
仕事も毎日朝から晩まで頑張っている。
いつもすぐ対応してくれる。
そうだな。彼は皆んなに優しかった。
こんな素敵なことはないし、こんなに素敵な人は居ない。
彼はみんなに平等だった。
ただ、それが彼女という立場で居るには辛過ぎた...
ワガママな私は、彼の特別な存在で居たかった。
いつでも一緒に居たかった。
でも、それとは裏腹に投資する為に朝から晩まで仕事をしていた彼に会える時間は殆どなかった...
彼が仕事が手が空いた時
彼の仕事がキャンセルになった時
それが会えるチャンスだった。
最初はそれでも会えることへの嬉しさが勝っていたが、段々とその気持ちは無くなり、私の人生を振り回されたくない...と思う様になった。
歳も歳になり、5年付き合っても結婚の話も進まない彼にもうんざりしてしまっていた。
このままグダグダ歳を取りたくない...私は結婚したい。と思っていた。
それが別れを決断した1番の要因。
ただね、彼のことは今でも好きだよ。
別の人と結婚した今でもたまに思う。
もし彼と結婚していたら...と。
どうだったのかな...
その道に進んでいないから分からないけど、そんなことをふと思ったりもする。
私と別れてから彼は私の誕生日に家に花束送ってきたんだよ。
『お誕生日おめでとう!』ってメッセージを添えて。
ねぇ、なんで今なんだよ...
付き合ってる時、そんなことしてくれなかったじゃん!
なんで、付き合う前と別れた後に誕生日祝うんだよ!
でも、ありがとう。
あなたは、私の結婚を知った時、
『おめでとう。本当は俺が幸せにしてあげたかったけど、それができなかったから、幸せになれて良かったと思ってる。』
『一緒に過ごした日々は、本当に幸せだった。一緒に居るだけで癒されたし、仕事の疲れだって忘れさせてくれた。だから仕事も頑張れた。本当に楽しかった。』
『俺がこんなに金に執着して仕事しないで、普通の人だったら、そこら辺の男よりは絶対幸せにできる自身があった。ただこんな男についてくるのら大変だと思って。何年か後にあの時結婚しておけば良かったって俺は後悔すると思う』と。
私は、そんなこと今言わないでよ!と思った。
だって、そんなこと言われたら涙出てきちゃうじゃん...
そんな風に言われたら大好きだったあなたのこと思い出しちゃうじゃん...
もうあなた全部が遅いよ!
あなたへの手紙
ねぇ、聞いて。
私は、あなたのことが心から大切だったし、大好きでした。
あなたと本当に結婚したかった。
あなたと一緒に幸せな家庭を築きたかった。
あなたと過ごした時間、一緒に居た時間はすごく楽しかったし、毎回笑ってたよね。
ケンカもしたことなかったよね。
くだらないことで笑い合える関係が好きだったよ。
ねぇ、もしも生まれ変わったら次は私と結婚してね。約束だよ。
彼と過ごした日々は、私の中で今でも大切な宝物です。
そんな彼と別れたのですが、
先ほど登場した一目惚れ彼と3回程デートはしたものの上手くいかず...
私はマッチングアプリに挑戦することになります!
次回、マッチングアプリでの出会いについて書きます。