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とりあえず、真実の姿が顔を出す

出かける予定(面接)があり、またもやついでに、近隣の面白そうな場所を探す。

……と、こんな書き出しばかりしていると、「本気で転職活動してるのか?」と思われそうだ。

でも、想像してみてほしい。40を過ぎ20年以上仕事をしてきているはずの人間が、新卒ばりの緊張感と前のめり感で迫ってきたら……。自分が選ぶ立場なら、もうちょっと余裕がありそうな人と仕事をしたい。

ということもあり、本来は緊張しいで自信などまったくないのだが、気を紛らわせ余裕っぽい感じを出すために、近隣散策をセットにしている。(そして、本命の選考の進度の関係で間に他の選考を入れているため、いまだにあっちこっちに出かけている)。

……と、決して不真面目なわけではないような言いわけを書いたところで、

今回は、異国情緒あふれる「東京ジャーミイ」を見学してきた。

日本国内最大のモスク。
入り口の扉は寄木細工。緻密!

東京ジャーミイは日本国内最大のイスラム教のモスクである。オスマン様式の壮麗な建物で、ムスリムではなくても、礼拝堂の中まで自由に見学させてもらえる。

ドームとミナレット(尖塔)。
隣はハラルショップが入ったトルコ文化センター
ミナレットは本来、礼拝の時間を呼びかける
(アザーン)ためのものだそう。
外壁に「鳥の宮殿」と呼ばれる巣箱の彫刻。
イスラム教の教えに動物への慈悲があるそう。
入り口脇の水道も、動物たちに水を与える
ためのものらしい。わきのビニール傘は……
動物たちが濡れないように??かな?(笑)

誰にでも門戸を開いてくれているし、あまりの美しさにうっかりしてしまいそうになるのだが、あくまで祈りの場なので、見学の際は男女とも肌の露出を少なくし、女性はストールなどで髪を隠す必要がある。

東京ジャーミイ見学時の注意

これはストール……ではなく、ひざ掛け。
悲しいけれど、ジェフのj1復帰は来年に
持ち越されました。来年こそは! 絶対!

入り口から中に入ると、案内らしき場所がある。が、平日の午後だからか不在。
どこから髪を隠す必要があるんだろう……?

トルコのタイル。周りで休んでいる皆さん
はいつもお祈りに来ている方のよう。
すでに礼拝の準備ができている。

迷いつつ、「御清め場(お手洗い)」へ行き、持ってきたストールで髪を覆ってみる。口もかくしたほうがいい? 前髪は? かなり挙動不審。御清め場にはシャワーのようなものもあった。そして、学校帰りらしき子どもたちもいて、この女の子たちは髪を隠したり、隠さなかったり、まちまち。ますますキョロキョロしてしまう。

ベストがわからぬまま、礼拝堂へ向かう。

建物同士を繋ぐ階段。幾何学模様が素敵。
本当にちょとした部分まで装飾されている。
こんなに異国感あふれるのに、すぐ向こうに電車。

礼拝堂の正面入り口に貸出用のストールを確認する(ここからでよかったのね)。
靴を脱いで、中へ。



わぁ……
ドームと中央のシャンデリア。

来る前にインターネット上でも写真を見てきていたけれど……

本当に隙のない美しさだ……

天気が回復してくれたのも幸い、ステンドグラスから光と色が溢れている。

わぁ、文字の上に光が降りて来た!

日本の神社仏閣とは別の美しさ。なんかこう、己と向き合う空間ではなく、壁に書かれたアラビア文字やカリグラフィーや幾何学模様、植物の絵……空間に自分を溶かすというか……。なんだか体験したことのない感覚だ。

カリグラフィーだけではない。
模様のように見えるけれど文字。
女性の祈りのスペース。
バラの上にチューリップ。
チューリップはトルコで大切にされる花だそう。
ここにもチューリップモチーフ。
こんなところにも。複数の球根から一本だけ
花が咲くから唯一の神を表しているのだそう。

もっとよく観察したら、他にも様々な意匠をみつけられそうだ。周りの人にお話を聞いてみたい、もっとウロウロ見て周りたい。
しかし、異文化感や日本人の少なさに萎縮してしまう。

女性専用フロアへの階段。狭くて見通しもきか
ない。降る人に譲り過ぎてなかなか登れない💦

細い螺旋階段の昇りさえ、途中まで進んでは、降りる人に譲ってしまい、降りる。また昇りかけては人に会って降りる。譲る……譲る。
最後は誰とも鉢合わせないよう、そこそこ長い螺旋をダッシュで駆け上がってやった。ストールで顔隠して全速力って、忍者かよ!

と、なんだか久しぶりに、本当はちいさい自分を見た気がした。転活仕様で虚勢を張りまくってるからなー。でも、仕事するのに自信ないとか言ってられない。あらためて腹をくくりなおそう。


静かに観察していたら、お祈りの後は皆さん
なかなかにポップに写真を撮っていた。
こんなに素敵なんだもの、
真顔でばかりいられないよね!


帰りにピスタチオのバクラヴァを食べる。シロップが甘っっっくて、でも、ピスタチオの香りもちゃんとして、コーヒーも濃くて満たされた。

トルコの伝統菓子。

とりあえず、見たことがないものや、はじめてのものに出会えて面白かった。まだもうしばらく、不真面目な散策&転職活動は続く。

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