刺さるものたち。
締めたり緩めたり、気持ちを切り替えたいときに見てしまう動画がいくつかある。
伊藤智仁（現ヤクルトスワローズ・投手コーディネーター）のスライダーがミットに突き刺さる動画、ルイス・スアレス（サッカー・ウルグアイ代表）のシュートがゴールネットに突き刺さる動画、
そして……
ナショナルジオグラフィックの、キツネが雪にぶっ刺さる動画だ。
（音の少ない雪原で、もっとも効率よく獲物を捕まえる方法が上記だそうだ）
何かが本気で刺さる様子は、爽快感があるから好きなのかもしれない。
そんなことを思いながら、今週も昼の公園である。
絡まって、北風にもびくともしない。
座れる場所をさがして歩いていると、
おやっ？
コレ、
ハト、刺さってる？！
レ点チェックみたいなポーズでハトが、じっとしている。見慣れない角度。
何？ 刺さってる？ うごけない？
静かに近づくと、何事もないかのように、よく見るしゃがみポーズになった。しかし、離れると、またレ点ポーズ。
不思議だ……。
でも、面白いものが見れた。
うししっと写真におさめ、空いていたベンチにすわる。
さて、どんな感じに撮れたかな？ スマホを持ちなおそうとして、うっかり手をすべらせた！
トスッ。
土に突き刺さるスマホ。
ちょうど落としたあたりに細かい土が溜まっていたのだ。
あわてて引き抜いたが、刺さったあたりがココアをまぶしたような状態に……。
払っても払ってもなかなか払いきれない細かい土……ストッとあんなに軽快に刺さったのに、こんなに爽快感がない結末になるとは……。
お昼もそこそこに、すごすご会社に戻ったのだった。
とはいえ、刺さるはやっぱりちょっと魅力的だ。
だって……
刺さりそうなカニのあしは、やっぱりうまいもの！