見出し画像

東京都知事選挙総括-民主主義の問題、そして保守は

 7月7日投開票日の東京都知事選挙は現職の小池百合子知事が三選を決め、20時ちょうどに当確が出ました。2位以下を100万票引き離し、291万票を獲得。当初与野党の一騎打ちとされていた蓮舫は2位にもなれず3位と惨敗、代わりに石丸伸二が165万票を取り次点となりました。
 それぞれの獲得数は以下のとおり。

小池百合子知事三選へ


 
1位 小池百合子 無所属・現 当選 291万8015票
2位 石丸伸二 無所属・新 165万8363票
3位 蓮舫 無所属・新 128万3262票
4位 田母神俊雄 無所属・新 26万7699票
5位 安野貴博 無所属・新 15万4638票
6位 内海聡 諸派・新 12万1715票
7位 ひまそらあかね 無所属・新 11万196票
8位 石丸幸人 諸派・新 9万6222票
9位 桜井誠 諸派・新 8万3600票
(以下 省略)

 今回蓮舫が思ったよりも伸びませんでしたが、元々蓮舫自身が民主党政権時の時の最大得票数171万票から凋落傾向にあり、直近の2年前の参議院東京選挙区の獲得票数が67万票であったことから、当初から伸びしろが期待される候補ではありませんでした。

当初は一騎打ちと言われていたが

 しかも、共産党と共闘した当初から共産党色が色濃く出てしまい、立憲民主党の最大の組織票たる連合が共産党との連携に対して難色を示し、「自主投票」どころか完全に小池知事応援を表明、自らの基礎票を割るという最悪のスタートから始まりました。選挙戦を見ていても、立憲民主党というよりは共産党が前面に出る状況となり、蓮舫の応援に入る人間は共産党の田村智子委員長、小池晃書記長だけでなく立憲民主党の中でも極左に近い人物が多く、首長選は政党色を出さない方が良いとされる中で、最も政党色が強い候補者でした。

 終盤戦では、蓮舫の「R」のステッカーを街中で貼る行為が寧ろ顰蹙を買い、その「R」のロゴがポケモンの悪役となる「ロケット団」に似ていると失笑されるほど、センスを疑うような戦いぶり。そして、共産党の活動家が好むフェス方式の音楽で踊る街宣は、身内だけで酔い痴れ、無党派が入り込むような余地は全くありません。最後は、「R」ステッカーをつけた活動家が小池百合子知事の街宣活動を妨害する様は、つばさの党の選挙妨害を想起させ、無党派層を掴むことができないまま、寧ろ票が逃げるような選挙戦を繰り広げていたといえるでしょう。

街中に貼られて問題となったRステッカー

ここから先は

1,293字 / 5画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?