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♯56 体育

 56回目の今日は、教科シリーズ第六弾。体育について紹介していきます。体育は、勉強とは異なり体を動かすため好きなお子様が多いと思います。特性のある方も同じです。

 一方で、特性のある方の中には、自分の体を上手く操作できずに困ってしまう方も多い様に感じます。特に、ダンスや跳び箱やマット運動などといったモノはそれに該当するのではないかと思っています。なぜ、これらが難しいかというと、勉強と異なり複数の力が必要だからです。

 例えば、ダンスであれば大きく3つの力が必要になりす。①協調運動、②ボディイメージ、③視空間認知。どれも、運動をきちんと行っている方であれば余裕かもしれませんが、運動をあまり取り組んでいないと簡単には手に入れれない力になります。

 この3つの力は、運動だけではなく、勉強にも必要な力になります。書字や板書など様々な場面で必要となります。この3つについては、後日時間がある際に詳しく解説していきますね。

 では、ここから私が実際にかかわってきたお子様を例に紹介していきます。♯26で紹介したWさんは、中度知的遅れのお子様です。体を動かすこと自体は好きなのですが、ダンスやマット運動はとても苦手でした。

 Wさんはダンスが体育で行われる際は、嫌がってなかなかしてくれません。先生の指示はわかるけど、身体の使い方を理解できずに苦労されていました。もともと、ボディイメージの力も低く、よく怪我をしてしまう場面もありました。  

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