モッズスーツって便利なのよって話
スポーツの秋といいますが、今年に秋はあったんですかね?小さい秋どころか僅かな秋も見つけられないこんな世の中はPoison
前回は、スーツを着るバンドという話をしましたね。
Trinity Sunset lovers「Thirsty Raymond」のMVで、ボーカルのKing Kellyがジャケットを脱ぎ捨てるシーンを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
まあ、とかくロックバンドとスーツは切っても切れない縁がある。
例えるならば、蕎麦とマヨネーズのような関係です。
とはいえ、ロックバンドとスーツが何故切っても切れない関係なのかは触れないでおきます。他の人がどっかでやってそうですし、記事としても長くなりそうなのでね。
だから、俺はスーツの中でも「モッズスーツ」だけに絞って話をしたいと思います。蕎麦で例えるならば、蕎麦の中で戸隠そばに絞って話をするような物ですね。
さて、戸隠そばとは何なのか?
ずばり、長野県にあった旧戸隠村の蕎麦です。ちなみに、戸隠村には戸隠神社があるのですが、そこは九頭龍が地主神として祀られています。九頭龍と言えば、るろうに剣心で飛天御剣流の奥義である九頭龍閃が出てくる人もいると思います。
が、恐らく何の関係もありません。
るろうに剣心は、幕末から明治維新頃の動乱を生きた緋村剣心という人物を描いた明治幕末浪漫譚ですね。ちょうどこの頃に起きた文明開化により、スーツいわゆる洋装の文化が入ってきました。
今でこそ、バンドマンがスーツを着ることは珍しくはありませんが、元々は音楽をやるために作られた服ではありません。だから、ライブの際にスーツだと不都合を感じる場面も少なくありません。
不都合は主に3つ
・暑い
・胸のあたりが崩れる
・前裾が楽器にかかる
あたりでしょうか。
暑いに関しては説明は良いでしょう。暑いんです。以上。
胸のあたりが崩れるというのは、前傾姿勢を取った際にスーツにシワが寄って胸元のVラインが崩れてしまうんですね。ネクタイが出てきてしまうこともありますね。
つまり、シルエットが崩れて見映えが悪くなる。しかし、これはまだ良いでしょう。
問題は、前裾が楽器にかかる
これは楽器を低めに構えると、楽器のボディ上部にスーツの前裾がペロッと引っ掛かるんですね。ギリギリ致命傷で済むので問題は無いのですが、弦にかかった際にはミュートされてしまいます。
このように、スーツだと種々様々な。旅番組風に言えば津々浦々なインシデントが起こりかねません。中には、ヒヤリハットとして報告書の提出を義務付ているバンドもあるそうです。
ではスーツのバンドマンに救いはないのか?
そこでモッズスーツが出てくるという訳です。
「モッズスーツとは、バンドマンにとって最も理想的なスーツの1つである。また、滋養強壮や疲労回復にも顕著な効果を示し、ラットでの臨床結果ではあるが老化防止の効果も認められている。」
民明書房「Matteo.F 服飾大全 (1972)」
モッズスーツを着ることで、胸のあたりが崩れる事と前裾が楽器にかかるという問題点は解決できます。
Vラインも細いですし、モッズスーツはかなり細身で作られるので、前裾がダボつく恐れも低いんですね。
シルエットが崩れることもなく、演奏に支障が出ることがない。
これこそが、バンドマンがモッズスーツを選ぶ1つの理由になってるのではないかと思います。
デメリットは窮屈になるという点がありますが、演奏への支障のストレスを考えれば微々たる物です。
暑いのはどうすんだよって?
知らないのか?
心頭滅却すれば火もまた涼しいんだよ。
バンドマンはスポーツをしない体育会系みたいなもんなんで、精神論でゴリ押せばどんな困難も乗り越えられます。
ちなみに俺は遠投15mです。
今回も最後にお知らせがあります。