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文学部へ行って学んだこと①

高校までは理系を専攻していた。理由は簡単、文理選択のときに先生に勧められたから。
「文転はできる」
「とりあえず医学部を目指しとけばどこにでも行ける。そのためには理系」
などなど…。


また、当時の風潮として、理系人材に価値が置かれていたこと。
「資格」「専門性」「研究職」
なんとなく高度なイメージで、また将来安定しているという認識を持っていた。あとは、ドラマの主人公に「医者」や「博士」が多かったこと。「ガリレオ」の印象は大きかった。変人だけど知的で、魅力的。ほのかに憧れを抱いた。


私は程よくバランスの取れた人間で、大概の教科はきちんと勉強すればそれなりにできた。文系へ行く人で「理系科目ができないから」という理由をよく聞いたけれど、私はそれに引っかかることなく、そのまま何の疑問もなく理系へと進んだ。

振り返ってみると、いつも読書だけは欠かさずにしていて、ほとんど勉強していない国語が常に高得点をキープしていたことは、当時は気にも留めなかった。「当たり前にできる」ことは、見逃しやすい。本人は無意識だから。


そんなこんなで、理系へ進んだのだが、いつしか勉強に楽しみを見出せなくなっていった。その理由はここでは省くが、なんだか心が次第に殺伐としていって、世界はモノクロになっていくようだった。でも勉強は続けた。前のような意欲はないけれど、大学へ行かなければいけないし、成績が良ければ先生や親や、まあ同級生にも評価される。漫然と日々を過ごし、先生に勧められるがまま、地元の理系の学部へと進学した。家の経済的な事情で県外の大学へ進むことは論外だったので、「国公立」「県内」というフィルターを通過した僅か数校が選択肢のすべてで、その中に強く心惹かれるものはなかった。その時点で、大学というものに夢はなく、当たり前に行かなければいけない次のステップとして妥当なところを選んだ。だから先生の勧めに素直に従った。


しかし、人生はそうは上手くいかず…



追記:
ただの自分語りですが、無事に大学を卒業して一息つき、少し、自分の中で過去のことを整理して記述してみたいという欲が生まれました。誰の役にも立たないし、読まれないかもしれないけど、まあ超個人的メモワールということで、ご容赦ください…

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