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かしましいマダムたちに、ああいう風に楽しい人達でありたいもんだ、と感じさせられた話


思わぬ時間が出来て、どうしたらいいんだ…と食器や植物画を見に行った。

ちょうど私が絵を見始めた横で、ご婦人(60代くらい?)が3人仲良く鑑賞していた


「あら、やっぱり綺麗ねぇ」
「これユキノシタですって」
「ユキノシタね」「ユキノシタよ」
「これサフランですって」
「サフランってあの…」「黄色いね…」「料理に使う…」

3人仲良く、かしましく、チップとデールみたいに?話しながら鑑賞中のご様子。
「やっぱり、こういう植物画がほら…牧野博士とかに影響するんでしょうしね」
あ、この人達、多分朝ドラ観るタイプだ…!
と思いつつ、私はそーっと先を行こうとした時に、あ、牧野博士を輩出する近代日本に影響を及ぼしたって説明に書いてあるよ!と振り返って、ふと思う。

私、別にこのマダムたちの友達でも何でも無かったわ。

そーっと先を行き、ウェッジウッドと、イギリス王室、そんでダーウィンまでの系譜を見ながら
ダーウィンってやっぱり金持ちやったんやな…じゃなきゃ航海に行ったり、本書いたり、晩年はミミズをひたすら調べるなんて金にならない生き方出来ないよな…と思っていると
マダムたちもやって来る。
 ウェッジウッドの創業者は英国王室の子孫って行ってる…!違う、あの矢印は支援の矢印であって、血縁関係って訳ちゃうんよ…!
と余計なお節介しないように一生懸命、目の前の作品、説明に集中していると…
ん?モリス…?モリスってどっかで聞いたなぁ…

おまえ、モリスやないかーー!元気しとったん?!
あんた偉かったなぁ、結婚生活よう耐えたでぇ。
あんたの洒落た壁紙気に入ったでぇ。

なーんて思っている横で、かしましいマダムたちは
「あら、これは支援を受けていた、ってだけで血縁関係がある訳じゃないようよ!」
と勝手に解決していた。うむうむ。
250年経っても、その植物画を見てその精密さに驚くマダムたちと、私。

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