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傲慢と善良
先日、映画「傲慢と善良」を見てきました。
恋愛についての話でしたが、人生について深く考えさせられる作品でした。
映画を見た後に原作も気になったので読んでみました。
この作品通して感じたものを記録として残しておきたいと思いnoteを更新しました。
4つ心に残ったフレーズを書き留めておこうと思います。
①「ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です」
これすごく心に残りました。
物を買う時なんかに感じるコトが多いのですが、なんかピンとこないな~なんて思ったりして、結局買わないでいいっかみたいな感覚です。
恋愛も同じで、マッチングアプリなんかだとよくあるのかなと思ったのですが、1対1で話してみて、いい人だけど、なんかピンとこない、悪くはないけど付き合うって感じじゃないみたいな感覚があったりしませんか?
この気持ちの正体が、”自分につけている値段”。
なるほど、なるほどっと思わされました。
いいけど、私の価値はそんな安価ではない。
悪くはないけど彼氏として私の隣に並ぶのはちょっと。
みたいな感じで、無意識に自分自身が自分の価値を、他人を通して計っていますね。
②「誰かに道を示されると、そういうものかと身を委ねて、自分がない、だから決められない」
自分の意志をしっかり持って生きてる人ってどれくらいいるんだろう。
周りに流されたり、気づいたら今の人生を送っていたりと、自分の前に引かれたレールをただただ歩いていく。
だから自分の意志で決めないといけない重要な時は、迷い、決断できなくて、決められない。
これは、なんとなくこれからの時代を生きていくためには、自分の意志みたいなものを強くもっていないといけないような気がしているので、流されるのではなく、自分の気持ちが常にどこにあるのかについて立ち止まることを意識してみたいと思いました。
でもその一方で、立ち止まりすぎて自分の考えが曲げられない頑固者になってしまいそうな恐怖と戦っている気もします。
③みんな謙虚で自己評価が低い一方で、自己愛はとても強い
このフレーズも人の痛いとこをついているなと思います。
謙虚な人って控えめで素敵に見えるけれど、マイナスの感情が多すぎることもあって、自己評価が低い分、そんな自分を認めてあげないと思うから自己愛がどんどん強くなる。
なんかすごくわかるなと。
ネットが普及して情報化社会になったから尚更、自己評価の低い人は他人の人生と自分の人生を比較する。
比較すればするほど、自己愛を高めていくことに意識が向いていく。
私自身も自己愛が低いのか高いのか。
自己評価は低いのか高いのかについて考えさせられました。
④一人ひとりが自分の価値観に重きを置きすぎる傲慢さを持っている。一方で善良に生きている人ほど、誰かに決めてもらうことが多いため自分がなくなってしまう。同じ人の中に傲慢さと善良さが存在している。
これがこの作品の大きなテーマとなっているフレーズかなと思います。
傲慢と善良、どちらがいいというわけではないと思います。
一人ひとりが傲慢さと善良さを持っていて、適材適所で上手く引き出しを出せればいいですが、この作品では、結婚を意識しないがために最愛の人を失うという傲慢さを持った架と、親の言いつけだけを守って自分の意志がない人生を送ってきた真実が対称として書き出されていました。
私は、どちらかというと善良な部分が多いと自分で思っているので、もっと自分の意志をもって、人生を歩んでいかないとなと、この言葉に出会って思わされました。
自分の価値にばかりこだわれば傲慢になってしまうし、いい子すぎな善良さが勝っても意志がない人だと思われてしまう。
難しいテーマではありますが、恋愛だけではなく、人生についても通ずる部分があって読んでいて面白かったです。
映画を先に見たので、原作も想像しやすくて楽しめました。
原作と映画少し違う箇所もありましたが、原作は文章ならではの自身の想像力を膨らませて読めるのが楽しかったです。
その一方で映画は、藤ヶ谷さんと奈緒さんがいい感じに架と真実を演じておられて、映画は俳優さんの演技力と映像ならではの面白みがありました。
若者だけではなく、様々な世代の人に読んでほしい作品ですね。
読んだ人はきっと自分の人生を変えるきっかけを掴めると思います。
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