
オペレーティングリースってなに?
はじめに
こんにちは!企業で採用担当をしている皆さん、そして就職活動中の皆さん!
「オペレーティングリース」って聞いたことありますか?
就活生の中には、企業研究を進める中で「リース」という言葉を目にする機会が増え、 「ファイナンスリース」と「オペレーティングリース」の違いがよくわからない…なんて人もいるかもしれません。
採用担当の皆さんも、学生から「御社のリース資産について教えてください」なんて質問された時、自信を持って答えられるでしょうか?
実は、企業の財務状況や事業戦略を理解する上で、リース取引、特にオペレーティングリースに関する知識はとっても重要なんです。
そこで今回は、採用担当の皆さんに向けて、オペレーティングリースについて、わかりやすく解説していきます! 就職活動中の皆さんも、企業理解を深めるために、ぜひ参考にしてくださいね。
1. リース取引の基本
まず、リース取引とは何か、基本的なところからおさらいしましょう。
簡単に言うと、リース取引とは、ある人が持っているモノを、別の人が一定期間借りて使う契約のことです。
例えば、皆さんが普段使っているスマートフォン。 実は、携帯電話会社からスマートフォンを借りて、毎月利用料金を支払っているというリース契約によく似た仕組みなんです。
企業の世界でも、様々なモノをリースで利用しています。
例えば、
事務所や工場で使うコピー機やパソコン
工場などで使う大型の機械設備
車や飛行機などの輸送機器
など、多岐にわたります。
これらのモノを、わざわざ購入するのではなく、リースで利用するメリットは何でしょうか?
それは、
初期費用を抑えられる
最新の設備を常に使える
リース期間終了後の処理が楽
といった点が挙げられます。
2. ファイナンシャルリースとオペレーティングリース
リース取引には、大きく分けて「ファイナンスリース」と「オペレーティングリース」の2種類があります。
この2つの違いを理解することが、企業の財務状況を把握する上で非常に重要になります。
ファイナンスリースは、実質的には購入に近い取引です。 リース期間が終了すると、リース物件(借りたモノ)の所有権が借り手に移転することが一般的です。
一方、オペレーティングリースは、レンタルに近い取引です。 リース期間が終了すると、リース物件は貸し手に返却されます。
例えば、コピー機を10年間リースするとします。
ファイナンスリースの場合、10年後にはそのコピー機はあなたの会社のものになります。 一方、オペレーティングリースの場合は、10年後にはリース会社にコピー機を返却することになります。
3. オペレーティングリースの特徴
では、オペレーティングリースにはどんな特徴があるのでしょうか?
ファイナンスリースと比較しながら、詳しく見ていきましょう。
特徴ファイナンシャルリースオペレーティングリースリース期間物件の経済的耐用年数に近い物件の経済的耐用年数より短い所有権移転あり(一般的)なし会計処理資産計上、負債計上費用計上解約原則不可可能な場合ありメンテナンス借り手負担貸し手負担
このように、オペレーティングリースは、ファイナンスリースに比べて、リース期間が短く、解約が可能な場合があり、メンテナンスを貸し手側が負担してくれることが多い、といった特徴があります。
4. 採用担当が知っておくべきオペレーティングリースのメリット・デメリット
採用担当の皆さんは、なぜ企業がオペレーティングリースを利用するのか、そのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。
なぜなら、企業のリース戦略は、事業内容や財務状況と密接に関係しているからです。
メリット
初期費用を抑えられる: 高額な設備投資をせずに、必要な時に必要な設備を導入できます。
資金繰りが楽になる: リース料は費用計上されるため、多額の借入金をせずに済みます。
最新設備を導入しやすい: リース期間終了後に新しい設備に更新することで、常に最新の技術を導入できます。
陳腐化リスクを回避できる: 技術革新の激しい業界では、設備がすぐに陳腐化してしまうリスクがあります。オペレーティングリースなら、最新設備への更新が容易なため、このリスクを軽減できます。
事務処理の負担軽減: メンテナンスや管理をリース会社に任せられるため、事務処理の負担を軽減できます。
デメリット
長期的に見るとコスト高になる: リース期間全体で見ると、購入よりもコストが高くなる場合があります。
所有権がない: リース期間終了後は、設備を返却しなければなりません。
会計処理が複雑になる: オペレーティングリースの会計基準は複雑で、専門的な知識が必要となる場合があります。
5. 面接で聞かれたら…?
就職活動中の学生から、オペレーティングリースについて質問されたら、どのように答えれば良いのでしょうか?
例えば、「御社はなぜオペレーティングリースを利用しているのですか?」と聞かれたとします。
そんな時は、
「当社では、常に最新の設備を導入し、お客様に最高のサービスを提供するために、オペレーティングリースを活用しています。リース期間終了後には、新しい設備に更新することで、技術革新に対応し、競争力を維持しています。また、リース料は費用計上されるため、資金繰りの面でもメリットがあります。」
のように、企業の戦略と結びつけながら、具体的に説明することが重要です。
さらに、
「オペレーティングリースは、初期費用を抑え、最新設備を導入できるというメリットがある一方、長期的に見るとコスト高になるというデメリットもあります。そのため、当社では、ファイナンスリースとオペレーティングリースのどちらが適切か、それぞれのメリットとデメリットを比較検討し、最適なリース戦略を採用しています。」
のように、メリットとデメリットの両方を説明することで、企業の慎重な姿勢を示すこともできます。
終わりに
今回は、オペレーティングリースについて、採用担当の皆さんに向けて解説しました。
オペレーティングリースは、企業の財務状況や事業戦略を理解する上で重要な要素です。 採用担当の皆さんは、今回の内容を参考に、オペレーティングリースに関する知識を深め、学生からの質問に自信を持って答えられるようにしておきましょう。
就職活動中の皆さんも、企業研究を進める中で、オペレーティングリースについて理解しておくことで、企業の財務状況や事業戦略をより深く理解することができます。
ぜひ、今回の記事を参考にして、企業理解を深めてくださいね!