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あ る 地 名 の 風 景
程久保の畑 hodokubo-2
昨晩、友人にあてて絵葉書を描こうと
図柄をあれこれ思案していました。
葉書サイズのクラフト紙があったので
何か白い花がいいかなと思い、
パッと頭に浮かんだのがマーガレット。
描きながらマーガレットは何でマーガレット?
悪いクセが出てしまいました。
やろうと思ったことが進みません(笑)
マーガレットはキリスト教の聖女マルガリータに由来し、
その意味は“真珠”なんだそうです。
ピザではありません(笑)
どういう理由で花の名に転用されたのでしょう。
あの花と真珠はちょっとピンときませんねぇ。
![](https://assets.st-note.com/img/1661380283835-mtLAZL5JqC.jpg?width=1200)
ピンとこないといえば程久保もピンときません。
“ほど”の窪地?
久保は窪地だと思いますが、“ほど”とはいったい何でしょう。
江戸時代には程久保村だったというのですから
それ以前からあったことになります。
調べて分かったことはいろいろあるのですが
結論から言うと野生の“芋”のことみたいです。
古代には「土芋」と書いて「ほど」と読んだ例もあります。
これは、長い蔓に間隔を空けて小さな芋のような根がつく植物で、
この間隔を“ほど”と言うのだそうです。(「綜合日本民俗語彙」)
これから転じて、今では岩手や四国の山間部で
ジャガイモのことを“ホドイモ”と呼ぶところがあるとも。
つまり、この野生の“芋”が自生する窪地を
“ほど窪”と呼んでいたのでは・・そんな結論です。
他に噴火口や鍛冶の炉、女性器なども
昔は“ほど”と言ったようです。
おそらく、“火照る”という言葉も同源なのでしょうね。
ちなみに、地名では“不動野”“符殿”“富土”なども
同じではないかということです。
勘ですが横浜の保土ヶ谷もそうかと・・
今ではまったく謎めいた地名ですが、
これも食料にしたからこそ、その場所が重要だったわけです。
暮らしの中から自然に生まれた地名は
やはり何かしら教えてくれます。
(東京都日野市)
![](https://assets.st-note.com/img/1661380143149-8N7yFfeB27.jpg?width=1200)