ある地名の風景
ススキに埋もれて開田高原 kaida
秋風に誘われてやって来たのは
長野県は開田高原。
さすがに御嶽山の眺めが素晴らしい!
ひんやりとした空気と相まって秋を感じています。
開田といえば温泉やスキー場で有名な観光地ですが
2005年まで開田という村がありました。
それが木曽福島町や日義村などと合併して
今は木曽町なのですが
開田高原末川と開田高原西野という
木曽町の中の小さな地名として生きています。
小さな地名とは言ってもその範囲は広いのですが(笑)
そもそも“開田”という地名は
明治になってそれまでの末川村と西野村が合併して
誕生したことになっています。
この二つの村が合併してなぜ“開田”になったのでしょう?
たとえば立川と国分寺が合併して“国立”、
大森区と蒲田区が合併して“大田区”、
こういうのはとても分かりやすいですね。
それぞれの一字をとった合成地名です。
でも開田の場合は末川と西野・・
似ても似つかぬではありませんか。
今のところ
その辺の理由まで調べてはいませんが
昔から元々あった地名かもしれません。
というか半分、私の希望なのですが・・
だって合成の地名よりマシじゃないですか!(笑)
一字ずつ取った合成はまだいい方で
大きな町を引き合いに出し、
東西南北を付けた地名はなんとも味気ないです。
地名は商品などではありません。
聞こえの良い音やキレイな文字を多用しないで
土地の歴史を伝えることを第一にしてほしい。
私は常々思っています。
つい熱くなってしましましたが
開田はホントのところどうなのでしょう?
広島市の隣に海田(かいた)町があります。
とても似ているのですが、
この“海田”は本来「垣田」のことだといい、
潮の入りを防ぐための石垣を作り
その内側を干拓した土地のことだそうです。
ここにはちゃんと歴史が詰まっていますねぇ。
願わくば“開田”もこれくらいの重みが欲しいと思っているのですが(笑)
(つづく)
(長野県木曽町)