ドッグフードの原材料にこだわる飼い主の不思議
全ての動物は食事から得た栄養で体を作るから、食事にこだわることはとっても良いことですし、自分の愛犬に良いドッグフードを与えたい気持ちもとってもわかります。
でも良いドッグフード=良い原材料を使っているフードというのはいささか短絡的な話。
原材料そのものを食べる野生動物ならまだしも多くの食材を集めて「調理」という工程を経たフードはそんなに単純なものではありません。
もちろん原材料が良いに越したことはないですけどね。
でもドッグフードもキャットフードも人間が「調理した保存食」ですから、加熱加工した時点で酸化はどんどん進んでいきます。
天然の原材料だけでその品質を維持するのはちょっと無理があると思いませんか?
なので僕は割と添加物が入っているフードもおすすめしております。
着色料なんて1mmも必要性はありませんが、添加物は必要悪的な存在です。
食べるためのものではないから極力与えたくない気持ちはわかりますが、そもそも品質の劣化を防ぐためのものですから、健康被害がなければそこには目を瞑ってもらいたいというのが本音です。
似たような例でいうとワインに亜硫酸塩という食品添加物が含まれるみたいなものですね。
そのこだわりを捨てきれずにいると与えられるフードには限りがありますし、見た目だけ高品質を謳っているだけのコスパの悪いフードに騙されかねません。
オーガニックを否定はしませんが飼い主の強すぎるこだわりは犬にとって良くない結果を招く恐れがあります。
食事は目的ではなく手段です。愛犬の健康維持ができなければ何の意味もありません。
食事にこだわりがある飼い主さんってとっても犬を大切にしてくれてます。
体調も気にかけて観察を怠らず、体調不良が起こればすぐに動物病院で診察治療をしてくれます。
でもなぜか愛犬の治療に抗生物質を用いることに抵抗を覚える方は少ないみたいです。
動物が抗生物質を口にすることってまずありませんし、微生物によって作られるとはいえ化学物質ですからね。
健康な個体に与えるべきでないことは皆さんお分かりのはず。
病気は0にはできないし治療のためには必要ですけど、もし飼い主のこだわりがなかったり正しい栄養管理ができれば、その機会はずっと減らせると思います。
そもそも世の中に良いペットフードなんてものは存在しません。
ペットは動物ですから、食事はどこまで行っても「栄養摂取」と「カロリー摂取」が目的です。
何を食べたか
よりも
必要な栄養をどれだけ利用できるか
が大切なんです。
というわけでどこのだれかが原材料だけで判断した良いフードという言葉を鵜呑みにしないで、原材料だけでなく自分の愛犬が今何を必要とするかに目を向けて欲しいと思います。
ペットショップでこういう話があたりまえに聞けるようにしたいですね。
これからもご協力よろしくお願いします。