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就活はみんな苦しい ~ やりたいことも自己PRもガクチカもない! ~

就活を始めた大学3年生とか、まだ駆け出しの社会人でモヤモヤしながら働いている人とか、なんとなく割り切れない想いで過ごしている人は一定数いると思います。今日は、多くのご利用者様と接してきた経験から、多くの人が共通して苦しんでいることについてお話します。


「自己PR」も「ガクチカ」も「やりたいこと」もない人は多い


まずここで「多い」ということは、わずかな例外もあるということです。学生時代から、サークルやアルバイト、インターンシップやボランティア活動、留学など、豊富な経験を積み、さまざまな場所で多様な人と関わり、自信に満ち溢れているような人はごく稀にいます。そう見える人があなたのそばにもいるかもしれませんね。

しかし、これは僅かな例です。

多くの人は、振り返ってみても、さほど有意義だった思える経験がなく、はっきりとした意思や計画の下で行動したわけでもなく、なんとなく漫然と時間を過ごしてきたという人です。

社会なのか何なのか、とにかく大きな力で、「目的を持て!」、「未来を描け!」、「成長しろ!」、といったプレッシャーをかけられているので、そうできない自分を卑下してしまうかもしれませんが、現実にはこれを真に受けて実践している人はごく僅かです。

就活を終えた先輩から、「ガクチカのために何かやっておかないと苦労するぞ」などとアドバイスされることもあるでしょう。でも「ガクチカのため」という動機で、やりたくもないことをやるのもしんどいですね。そもそも就活のために学生生活があるわけではないのですから、本来は「ガクチカなんて知ったことじゃない」というところです。

また、自分が「やりたいこと」がしっかり定まっている人あまり多くはありません。そうすると、目的意識を持った行動というのもありません。そんな状態のまま就活時期に突入します。

しかし、いざ就活を始めると、希望業界もはっきりと選べず、さらに「ガクチカがない」、「自己PRができない」という現実の悩みが迫ってきます。

これはストレスですね。

就活生の悩みの上位には、「内定が出ない」ということの他に、

  • やりたいことがわからない

  • 自分をアピールする方法がわからない

そんな悩みが並んでいます。

一生の仕事なんてすぐには見つからない


就活の辛さというのは、就活に前のめりになれないにもかかわらず、多くの人に「就活で一生が左右される」、「一生に仕事が決まる」決まるといった感覚があるからだと思います。

もしそうだとしたら、ほんのわずか20歳を過ぎたあたりで、仕事人生のすべてを決断しなければならないことになります。

でも、そんなこと本当に可能でしょうか。その若さでは、いくら頑張っても社会の一部しか理解できません。必死に調べたところで本当のことがわかるとも限りません。

そもそも、なぜみんなが一律に、似たような年齢で人生の決断を迫られなければならないのでしょう。

その原因は、日本の新卒一括採用というシステム、未発達な転職市場などにあります。理不尽で合理性がないルールだとしても、いまだにこれらは支配的です。

そうであれば、そのルールに乗っかることが「損が少ない」選択かもしれません。教育も若者たちをこのルールに適合するように育てようとします。しかし、すべての若者がこのルールに納得できるわけもなく、ましてやルールに合った最適な行動ができるはずもありません。

若い人たちが就活で苦しみを感じるのは、自分たちでどう思っているにせよ、客観的にはこのルールと衝突いるからなのでしょう。

とりあえず、でも構わない


古いルールが支配的ではあるものの、人材市場は刻々と変化しています。少しずつですが、支配的ルールから外れても、確実に「損をする」とは限らないようになってきています。また、ルールに最適に行動した人でも、現代は必ずしも安泰に進めるとも限らない時代です。

したがって、まず「やりたいことがわからないなんて」と、自分を追い込むのはやめましょう。わからないのは普通です。それに「わかった」つもりでも、本当は未来のことなんてわかりません。後で「ああ、違った」となることは良くあることです。

特別に恵まれた環境にない限り、就活をしないわけにはいかない人がほとんどでしょうから、「さあ、どうするか」です。

「やりたいことがわからない」なら、よくわからないけど「とりあえずやってみようか」ということを探すつもりでも良いと思います。一生続けるとまで考える必要はありません。とりあえず数年ぐらいやってみても良いな、と思うような仕事を探してみましょう。

もちろん、そのうち「本当にやりたいこと」に巡り合えれば幸運でしょう。でも「本当にやりたいこと」をやっている人が、若い頃にそれを見つけていたとは限りません。やってみて、色々な人々と出会い、楽しいことや苦しいことを体験し、挫折したり成長したりする中で、「本当にやりたいこと」を見つけるということも多いのです。

理想の自己PRなんてない


「学生時代に力を入れて取り組んだこと」、いわゆる「ガクチカ」に悩んでいる人は多くいます。新型コロナの蔓延で思い通りの活動ができなかった時期がある人もいるでしょう。また、ガクチカっぽいことを思いついても、「見栄え」がしないと感じることも多いでしょう。全員が、サークルで部長を務めたり、アルバイトで何かの成果を上げたり、留学で新しい文化に触れような経験をしているとは限らないのです。

そもそも、ガクチカがなぜ求められるのかというと、自分をアピールするためのエピソードになるからです。現在の自分をつくっているのは過去の自分なのですから、「体験」の中で成長したこと、得たものを伝える必要があります。

サークル、アルバイト、留学などの経験は一般的にガクチカに使われるものです。多くの仲間と協調し、明るく前向きに働きかけて、難しい目標を達成する、というのが定型的なパターンです。もちろん、これでも良いのですが、必ずこういうタイプでなければならないわけではありません。

世の中には、積極的に外に出ていき、人に働きかけたり、先頭に立って行動したりする人ばかりではありません。インドア中心で過ごし、あまり多くの人とは関わらず、自分の内面と向き合う時間が長いタイプもいます。こういう人は、定型的なモデルである「ガクチカ」や「自己PR」を作ることに難しさを感じるでしょう。

でも、現実には、定型的なガクチカや自己PRしか評価されないわけではありません。むしろ、定型的ガクチカはインフレを起こしていて、「陳腐化」していると言えなくもないのです。

ガクチカは課外活動である必要もありません。ガクチカは学業でも良いのです(「学業以外で」と条件をつけられた場合を除く)。大学での専攻が応募先の業種や職種と関連性が薄くても、学業で頑張ったことはガクチカになり得ます。

例えば、あなたが文学部で、小説の研究をしたり、自ら創作活動に励んだりしていたとして、それはアピールできないのでしょうか。「表現したいこと」があり、「受け手の感じ方」を予測し、「効果的な表現を選び」、「全体の構成を整える」といったプロセスに真剣に取り組んだのであれば、ひとつのガクチカとして成立する余地は十分あります。応募先が創作とは無関係でも構いません。コンセプトを確定し、適切な表現方法を選び、全体をプロデュースするというのは、幅広い職務で活かせます。

この例に限らず、「何かをしていた」のであれば、その経験をしっかりと見つめて捉え直せば、ガクチカや自己PRにすることは可能です。

「人との関りが乏しい」、「特に何もしていない」という自覚がある人は、本当に何もせずに過ごしたのか考え直してみてください。本当に「何もしない」というのは難しいことです。ネットで熱心に情報を追っていたのかもしれませんし、その間、何かを真剣に悩んでいたのかもしれません。自分と向き合っていた時間の中に、あなたを表現するものが見つかる可能性は大いにあります。面接などでの伝え方にはアレンジが必要でしょうが、まずは、何でも良いのでご自分がしていたことを出発点にしてみましょう。

就活は他人が決めたルールで評価されるだけ


就活がうまくいかないときの心理的ダメージ大きいものです。面接後に「お祈り」の連絡をもらうと、人格そのものを否定されたような気持ちになるかもしれません。

しかし、企業等の採用活動は、それぞれの組織が勝手に決めたルールに従って、他人を「品定め」できるつもりになっているだけのものです。ゲームに参加しなければいけないけれど、そのゲームのルール決めには参加できないし、ルールが正当なものである保証もありません。

覚悟しなければならないのは、「ゲームに参加している間は、そのルールに合わせるしかない」ということだけです。

参加する以上、そのルールを飲み込むしかありませんが、そこに自分の人格の全てをかける必要はありません。人間の中の価値は多様であり、それは就活なんかで測れるものではありません。

まあ、当たり前のことなのですが、今一度、これを確認して、割り切ってから就活に参加し直してください。

もちろん、「なりきれない」人もいるでしょう。そんな人は、周囲と自分を比べず、「自分には自分の歩き方がある」と割り切って、自分なりの選択、自分なりのアピールを考えましょう。必ずうまくやる方法はあります。

世間のプレッシャーに押し流されず、時には深刻さから解放されて、「切り抜ける」方法を考えましょう。



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