#1 貯金の方法、貯蓄の習慣 「20代のうちに身につけたいお金と生き方の話」
お金、それは生きていくうえで不可欠なもの、あればあるだけ幸福度があがり、豊かな生活を送ることができるもの。
節約、それはお金を貯めるためになにかを犠牲にすること。安いスーパーを只管はしごして安くする。
という考えを一定数の人は持っていると思います。
先日読んだ本の中には、そんな考え方を改めて貯金や貯蓄の基礎を教えてくれるような内容でしたので簡単に感想を記事にまとめてみました。
筆者の意見と違う部分もありますが、お許しください。
初めましてロキです。
普段は法務事務所で仕事をしながら、資格の勉強や作曲、ボードゲーム、謎解き、マーダーミステリー等々…
嗜好に偏りのあるものの多趣味に生きています。
今回の読書感想は貯金系youtuberのKentaro.さんが著者の「20代のうちに身につけたいお金と生き方の話」からです。
Kentaro.さんは「少ないお金で豊かに暮らす」をコンセプトに、主に節約・貯金のノウハウを動画で配信し、メリハリのあるお金の使い方や無理なくできる節約術を投稿されています。
私もKentaro.さんのYouTubeはチャンネル登録して動画も拝見しております。
チャンネルのリンクも張っておきますので、気になる方はみてみてください。
貯金をする理由、目的
まず貯金、貯蓄をするためにはそれぞれの目的があると思います。
目的もなくただ漫然と貯金をする人は少ないでしょう。
今すぐに思いつかないという人もいると思います。
外国とは違って日本では学校でお金に関することは教えてくれないですし、世間からのお金に対するイメージが悪いというのも理由かなと思います。
そんな中でも数割の人は貯金をしています。
統計上、理由として一番多いのは老後の資金を集めるため。
実際に「老後2,000万円」といわれるように今後の日本で老後を生活するためには2,000万円が必要になると予想されています。
その他は子どもの教育資金、住宅購入資金等が割合としては大きく、将来の安心や人生設計のために貯金をするというのが多く考えられています。
しかし本書の著者は「老後、教育、住宅」のための貯金は20代にはピンとこない、と言っています。
私自身もまだ20代であり、老後に関してはまだ考えておらず、住宅についても賃貸派ということもあり統計上の貯金の理由というものにはあまりイメージできていません。
そのためこの本ではもっと具体的に20代が貯金できるような理由が語られています。
貯金をする本当の理由はNOという選択肢を持つため、というのが著者の考え方とのこと。
要するに貯金をしお金を貯めることにより、選択肢の幅を広げることが大事だということ。
逆に言えば貯金が少ない人は選べる行動が少ないことになる。
例えば、やりたくない仕事を続けないと生活ができない状況がそれにあたる。
貯金があり数か月働かずに生きていくことができる人は、やりたくない仕事はやらなくてもいいという自由が生まれる。
この貯金、貯蓄によって生まれる「自由」「選択肢」こそが最大のメリットであるといえば私もうまく想像することができました。
有名な文学作品の「罪と罰」の著者ドストエフスキーはこんな言葉を残しました。
”貨幣とは鋳造された自由である”
お金を多く持っている人はYes、Noという選択肢を持ち、やりたいことをやる、やりたくないことはやらないという選択肢を持つ。
言い換えると貨幣を持つことは自由を持つということです。
これが20代が貯金をする理由になるのではないでしょうか。
そういえば話はガラッと変わりますが、グループSNEのマーダーミステリーの「罪と罰の図書館」は皆さんプレイしましたか?
1960年代末、日本。
西洋風のモダンな図書館には、「読むと死ぬ奇書」が秘蔵されているとの噂があった。
という読書家のミステリー好きには特に刺さりそうな設定で始まるリアル推理小説ゲームです。
マーダーミステリーについてはネタバレができず中身に関しては書くことはできませんが、機会があればお店や友人と遊んでみてください。
貯金の仕方、考え方
みなさんは貯金をするときはどういう風にしていますか?
貯金の方法はいくつかあります。
毎月余ったお金を全額貯金に回す。
そのための別の預金口座を作り移す。
つもり貯金や、おつりの積立貯金、塗り絵貯金というマスに金額が書いてありそれを塗り潰してその金額を貯金する、というような貯金法も私はしたことがあります。
一番有効的な貯金方法を伝える前に、
パーキンソンの法則というものを知っていますか?
イギリスの歴史学者・政治学者で、ビジネス界でも聞く名前ではありますが、貯金をするときにもよく聞く法則の名前です。
お金を貯めるときに簡単に思えるのは収入を上げること、だと思います。
しかし単純に収入を上げるだけでは貯金はそこまで進まないはず。
なぜなら人間は収入があがればその分だけ支出も増やしてしまう、というような法則があるからです。
手取り20万円の人が手取り25万円に増えたからと言って5万円をすべて貯金に回すような人は少ないということです。
手取りの収入がいくら高くても浪費がおおきければ自己破産をする方もいます。
収入が高いのと幸福度が高いのとでは比例するわけではありません。
収入が低くても生活の豊かさや質は確保することができます。
パーキンソンの法則からみると、一番いい貯金の方法は支出をする前に貯金してしまうことです。
給与が入った瞬間に天引きのような形で貯金口座に振り替えてしまうこと。
貯金の仕方や考え方の基礎を固めれば、その法則にとらわれることなく貯金が進むと思います。
著者はまず固定費を下げることからスタートするといいと言っています。
固定費とは毎月決まった生活に必要な費用のことです。
例えば家賃や水道光熱費、スマホ代等の通信費です。
固定費から下げるといい理由は、変動費に比べて確実に毎月の支出を減らせるから、また変動費と比べて生活の質を落とさなくてもいいから、というような理由が挙げられます。
簡単なことから確実に減らすならスマホ代がいいとのこと。
みなさんはまだ大手キャリアを使っていますか?
最近は格安SIMやスマホがあり、これに乗り換えるだけでも固定費はかなり下がるのではと思います。
通信速度やSIMロックなどの懸念もあるかと思いますが、乗り換え自体はそこまで難しくはありません。
かく言う私も大手のキャリアのiPhoneを使っていましたが、今は格安SIMに乗り換えました。
今は法律が変わり解約金もかからずSIMロック解除もすぐにすることができます。
たしかにお昼頃とか通信が遅いと感じることもありますが、普通に生活するうえで支障を感じたことは一度もありません。
電話番号もかえずに今のスマホをそのまま使い続けることができ、毎月の金額は8,000円~10,000円ほど少なくなりました。
これだけで年間10万円ほどは貯金をすることができます。
あと下げることができる固定費で言うと少なくはなりますがサブスクリプションの解約です。
サブスクは確かに便利で月々に払う金額も大きくない場合が多いです。
しかしそれでも年換算すれば数千円から数万円ほどになるのではないでしょうか。
例えば映画やドラマを見るための同じようなサービスを使っていたり、初月無料で登録したものの使っておらず解約を忘れていたということも考えられます。
1か月1,000円のサービスを5つ使っているだけで年間はやはり60,000円ほどになるのでそう考えると、結構高いなと思いませんか。
もちろん全部のサブスクが悪いというわけではなく、お金を払ってもそれ以上の価値があるようなサービスばかりだと思います。
今の自分に必要なだけのサービスを考えて使っていくことも貯金をする考え方の基礎にもなるので実践してみてください。
こういった固定費から見直すことで少しずつですが確実に貯金ができると思います。
変動費に関しては浪費の話にもなるので次の章でお話します。
浪費の無くし方
次に浪費についてまとめます。
お金の使い方には基本的に3種類あります。
浪費、消費、投資。
投資とは・・・将来の利益のために使うお金です。
わかりやすいところで言うと株式や投資信託、他にはスキルアップのための書籍代や教育費、セミナー代等がこれにあたります。
消費とは・・・日常生活をするうえで必要になるお金です。
家賃や食費、光熱費がこれにあたります。
最後に浪費についてです。
浪費とは・・・必要以上の贅沢や、無駄な出費によるお金の使途です。
ギャンブルやほとんど使わなかった服や道具などがあたります。
この浪費の部分について生きていくうえで必要ではないものを削ることにより、毎月の余剰を出すこと、これも貯蓄をするうえで大切なことです。
例えばコンビニでの買い物です。
コンビニの商品はスーパーやドラッグストアと比べて金額が高く設定されています。
また店内のいたるところにもともと買う予定ではなかったものも買ってしまうようなマーケティング戦略が使われています。
入口正面にレジを置くことにより雑誌側からぐるっと店内を回っていろんな商品を手に取ってもらえるよう、レジのそばに不意に手に取ってしまう商品を陳列したりと。
もちろんコンビニでお金を使うことを禁止しているわけではないですが、コンビニを使わない人に比べて支出が増えてしまうのは確実です。
仕事帰りにコンビニに寄らないようにするだけでも少しは貯金が増えると思います。
他には、買って得をするという謳い文句についてです。
たとえば、「2着目のスーツは半額」や「ポイントカード」です。
スーツに関してはもともと2着を買う予定であれば問題はないですが、1着しか買わない予定であれば、結果は予定よりも高いお金を払っていることになります。
ポイントカードについてはわかりやすいですが、単純にポイントを無理に集めて徳をした気分になっていますが、結局は予定よりもお金は多く払っています。
この買って得をする謳い文句も先に説明したコンビニのマーケティング同様、お店側が多く売り上げをとるための手法です。
消費者側からみれば浪費でしかありません。
相場よりも安い買い物についても注意が必要です。
最近はコスパ重視という言葉もよく使われていますが、もっと昔から「安かろう、悪かろう。」という言葉もあります。
安いものにはそれ相応の理由があり、すぐ使えなくなったりすることもあります。
またそれなりに高いものを買うことにより、愛着がわいたり大切に使おうとして長く使うことにより、結果日割りで計算した場合の支出が安くなる場合もあります。
リセールバリューという一度購入したものを売却する場合における金額を指す言葉があり、高い買い物をする際はリセールバリューのことも頭に入れて買い物をすることも大切になります。
少し前にネットでこんな言葉が有名になりました。
「迷う理由が値段なら買え、買う理由が金額ならやめとけ」
もしほしいものの金額が高く値段で買うのを躊躇うような場合は買い、
金額が安いという理由でものを買う場合は大抵いらないものなので買うな。
というような教えです。
上をもとに本当に必要なものは買って、不要なものはできるだけ買わないようにすれば、必然的にお金はたまると思います。
また筆者は、コンビニで使うATMの利用手数料についても浪費にあたると言っています。
コンビニで引き下ろせるものは銀行の普通預金からでしょう。
それも一回の手数料は200円から400円ほどかかると思います。
普通預金の預金利息(0.001%)を考えるとコンビニで下ろすだけで2,000万円から4,000万円を1年間銀行に預けていないと元を取れません。
それを考えるとコンビニで下ろす利用手数料については、将来のための投資でもなく、生活するために必要な消費でもありませんので、浪費にあたります。
下ろすのであれば手数料がかからない銀行ATMか、こまめに下ろさないように一気に下ろすようにすることも大切です。
またローンについてもこちらでまとめます。
ここでのローンは住宅や車のローンに含め、多目的ローン、カードローンについても考えます。
ローンにはいいローンと悪いローンがあります。
悪いローンの典型例としては消費者金融のカードローンです。
とりあえずこれに関しては借りた場合の年利が高いため悪いローンに含めます。
大手であれば最大で18%、地域密着型や街金と呼ばれるとことで借りると20%の利息がかかることもあります。
50万円借りれば1年間で9万円も多く支払う計算です。
9万円については何も得られず支払うことになるので個人で考えれば浪費にあたります。
逆にいいローンは住宅ローンや車のローン、無利息の奨学金です。
住宅や車ローンであれば0.5~5%ほどと低い金利で借りることができます。
その時に使わなかったお金を元手にそれ以上の利益が出るようであればいいローンということになると思います。
ただ、本書では車のローンについてもあまり使わない方がいいと言っています。
仮に300万円の車を年利5%のローンで買って5年で返済をするとなると、総返済額は340万円になります。
ローンを組まずに一括で払う人と比べて40万円も多く支払うことになります。
逆に一括で払えば40万円多く払わなくて済みます。
貯金をする理由、目的でも触れましたが貯金をしている人は選択肢が広がるため一括で買うことも分割で買うことも選ぶことができます。
金利の話が出ましたので次は投資についてまとめます。
貯蓄投資のやり方
次に貯蓄投資についてですが、貯金と貯蓄の違いをまずお伝えします。
貯金とはお金を「貯めていく」ことで、貯金箱や銀行、郵便局に預けることを指します。
貯蓄とはお金を「蓄える・増やしていく」ことで、定期預金や投資信託、幅広く言えば積立保険、確定拠出・給付年金等、さまざまな金融商品によってお金を蓄えていくことを指します。
どちらがいいかというとお金を増やす方がいいと思いますが、貯蓄には商品ごとにデメリットが存在したりするためすべて貯蓄に回す、というのは難しいかもしれません。
それでも銀行に預けておく貯金の年利が平均0.001%に比べると、断然貯蓄や投資に充てる方が優れた方法であることには間違いはありません。
他の本やコラムでも「貯金をするならすべて投資に回せ」というようなものを多く見ることがあります。
しかし筆者はそれも正しいことを前提に少し反論をしていました。
そもそも投資とは余剰資金でやるもの、それなりの利益を出すなら元本保証がないものを選ばないといけない場合があります。
そうなったときに貯金が少しもない場合では少し相場が下がるだけで精神的に辛くなる場合があります。
相場がさがっても生活できるだけの貯金があれば余裕をもって投資を続けていけると思います。
筆者は半年間の生活費を貯金してから投資を始める方がいいと言っていました。
それは選択肢を広げるということ、投資をしている途中で何かあっても継続できること、精神的に余裕を作れることが挙げられます。
また筆者は投資をする場合は米国株や全世界株のインデックスファンドを始めるべきと言っています。
ファンドとは投資信託のこと、ファンドにお金を投資することにより資産運用のプロがそのファンドに集まったお金すべてを使い、その銘柄の株に利益が上がるように投資をしてくれるものを言います。
これであれば投資の知識がなくても幅良くプロが運用してくれるため、始めやすいと思います。
インデックスとは”市場全体の動きを表す代表的な指数に連動した成果を目指すこと”を指し、株価の上下に連動してプロが投資先を振り分けてくれるような運用方法です。
他にはアクティブファンドがありますが、これは市場全体をみて先回りしてプロが運用しさらに効果を出すようにする投資方法ですが、こちらは本書では進めていませんでした。
なぜなら過去の事例から見てインデックスファンドよりも運用効果が出ない場合が多いこと、プロが先読みして運用するため信託手数料が少し高いことが挙げられます。
インデックスファンドにも種類がありますが選ぶのは米国株、全世界株がいいとのことです。
米国株、全世界株市場は現在もまだ上がり続けることが予想されており、世界の企業全体が潰れてしまわない限りは安心して続けていけるとのこと。
それでも投資であることには変わりはないので下がることもあります。
著者はインデックスファンドを長く続けていくことを想定しており、少し相場が下がって不安に感じるときもあるとは思うが、最終的には戻って上がっていくことも想定できるといっています。
過去のリーマンショックの時に米国株、全世界株の相場はかなり下がりましたが、その十数年後には相場は戻りそれ以上に高くなっています。
この事例から見ても金融恐慌が起きても最終的には自分の保有しているインデックスファンドの相場は上がっているんだと勇気をもって続けることで、運用に成功すると言っています。
それではインデックスファンドの買い方について説明します。
まず証券口座を作成します。証券口座は手数料が低いネット証券口座がいいと言っています。
楽天証券やSBIネット証券がオススメとのことです。
次に毎月積み立てできるような設定をします。
銀行口座からの引き落としやクレジットカードの引き落とし等設定できます。
これに関しては毎月確実に投資をすることがうまく運用していくコツと言っています。
相場が上がりはじめて高くなると買うのがもったいなくなったり、下がり始めて不安になると買うのがつらくなったりしますが、基本的にインデックスファンドは長期保有で成果を出します。
一時的な相場の変化は気にせず、将来的には成果が出ることを期待して毎月積み立てていきましょう。
毎月積み立てることには他の効果もあり、ドル・コスト平均法というのですが少し長くなるため割愛します。
毎月の積立ができるようになればあとは待つだけです。
投資信託等の投資では複利が起用されています。
複利とは利息の計算方法で、増えた利息に付いてもさらに利息が付くことを意味します。
インデックスファンドの平均の利率は5%ほどといわれています。
100万円を1年間預けると105万円、それがさらに1年経つとそれに5%が足され110万2,500円、この2,500円が複利の効果です。
20年後には約265万円と2.5倍以上にもなります。
物理学者のアインシュタインも「複利は人類最大の発明である」と言っています。
投資信託を複利で運用して長期で保有することにはそれくらい意味のあることだと思います。
私自身も全世界株のインデックスファンドで貯蓄をしています。
毎日の株価を見たり世界経済の情勢を確認したりと、金融市場にも興味を持ち始めることができるので、貯蓄をする以外にもメリットがあると感じました。
ちなみに私はSBIネット証券でNISAで積み立てをしています。
NISAについては長くなるため、またどこかでまとめようとは思います。
以上がインデックスファンドによる貯蓄の内容でした。
まとめ
貯金をする理由は選択肢を増やし自由になるため
貯金は最初に天引きで作る
固定費を減らして貯金額を確保する
浪費をなくす
投資をするならインデックスファンド
長くなってしまいましたが、以上です。
闇金ウシジマ君の名言に「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ。」という言葉がありました。
なにをするにもお金が必要になる時代です。
うまく貯金、貯蓄をして自由になるように頑張りましょう。
今回紹介した本のまとめですが、僕自身の考えをもとに書いたものが多いかと思います。
実際にはもっと多くの内容が著されていますので、本屋さんとかで見かけた時には手に取ってみてください。
次の記事までしばしお待ちを・・・