善意のアドバイスにも涙
今、私の息子は20歳と17歳である。
ここまで成長すると、息子の口からママという言葉もあまり聞かなくなる。必要とされていないのではなく、必要な時に使われるのがママになる。少し寂しい気もするが、「今日は息子と話ができた!」と、それだけで嬉しくなっちゃう、そんな日常になった。
子どもが小さい頃の私は、こんな日々など想像もできず、ワンオペ育児で余裕のない心と身体で疲れ切っていた。家事など手を抜きまくって、我が子との時間を笑顔で過ごし、たくさんスキンシップしておけばよかったと、今では後悔している。でも、あの頃の私は、新米ママで何に対しても必死。「やらなきゃいけない」とルーティーンをこなすのに必死で、余裕のカケラさえなかった。
そんな時、子どもの通う保育園の男性保育士の先生から「お母さん、たくさん読み聞かせしてあげてくださいね。○○○くん、絵本大好きなんですよ!」と善意のアドバイスをいただいた。「そんなんですよね。ありがとうございます。」と言い、保育園を出る。車に乗り込み、涙が出そうになるのをグッと堪える私。そして、自宅に着きソファに座った途端、次から次と涙が溢れて止まらなくなる。「ママ?ママ??」と子どもたちは、不思議そうに私の側に寄ってくるが、私は話をすることもできないくらいに涙が止まらない。
こういう涙って、私だけかしら?
多分、違うと思う。
絵本の読み聞かせのアドバイス、私が先生に伝えた通りに本当に有り難かったのよ。でもね、現実問題、読み聞かせしたくても、子どもにご飯作って食べさせて、家事して、お風呂入れて・・・そうすると子どもの寝る時間過ぎてるって、焦って急いで寝かせつけて。自分の食事は22時過ぎなんてことも多くて。それでも家事が終わらないこともしばしば。
それがワーママのリアルな日常。
先生、私の生活分かってます?
私にこれ以上どうしろっていうの??
感謝の裏で、こんな感情も湧いてきて。
そんな自分が嫌で嫌で・・・子どもの前でも泣く時があった。
もしタイムトラベルができたとしたら、その頃の私に近づいて「大丈夫!!頑張っているね。週末に絵本読んであげようね」って言ってあげるわ。
歳を重ねて思うことは、子どもが小さい時期は、ママの心のキャパは小さくなりがちってこと。今なら平気なことも、あの頃の私にはキツかった。
そんな経験をしてきた私は、私の運営している施設を利用してくださるママに対して、ママの小さな変化への声がけを徹底してもらうように社員教育をしている。「◯◯さん、髪切りました?素敵です!」など、ちょっとした変化にも気付く姿勢。そんな事もないままに、支援する側の考えや気付きを伝えるだけでは、時としてママの心を崩しかねない。まずは、「今日もお仕事お疲れ様です!お迎えに来てくれてありがとうございます!!」。当たり前のことかもしれないが、ママにしたら余裕のない中で急いでお迎えに来てくれているのだ。まずは、労い。気遣い。相談されたら、とことん聞く姿勢。繊細なママの心は、ただそれだけでも安定するもの。
現役で頑張っているママの皆さん、あなたは今とても輝いているのよ。
繊細な心の時期、自分を労って過ごしてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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