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BDRのナーチャリング戦略は第一想起を取りに行く
エンタープライズ営業におけるBDR(Business Development Representative)の役割は、単なるリード創出だけではありません。
特に大手企業の決裁者と関係を構築するには、長期的なナーチャリング戦略が不可欠です。
決裁者が抱える課題の優先度は常に変化しており、今すぐ商談化しなくても、将来的に第一想起を得られるような関係構築が求められます。
目的は第一想起を取りに行く
大手企業の決裁者は、日々さまざまな課題に直面しています。しかし、すべての課題がすぐに解決を必要とするわけではありません。そのため、BDRのミッションは、
決裁者の優先度が変わったときに真っ先に相談してもらえる存在になること
今すぐ商談化しなくても、定期的な接点を持ち続けること
です。
例えば、
予算確保が難しく、今すぐ導入できない
他のプロジェクトが優先されている
課題認識はあるが、解決手段を決めかねている
といったケースでは、BDRが適切なナーチャリングを行うことで、タイミングが合ったときに商談化しやすくなります。
キーマンはメルマガリストからあえて外す
多くの企業では、メルマガを活用してリードナーチャリングを行っていますが、決裁者クラスにはメルマガを送らないほうが良いケースもあります。
理由1:一般的な情報提供では差別化できない
決裁者は、毎日多くの情報を受け取っています。単なる一斉送信のメルマガでは、他のメールに埋もれてしまい、差別化が難しくなります。
理由2:パーソナルな関係構築が重要
キーマンには、メルマガリストに入れるのではなく、BDRが個別でリスト管理を行い、1to1の情報提供をすることが理想的です。例えば、
直接LinkedInでつながり、業界情報をシェアする
手紙や個別メールで価値のある情報を届ける
過去の会話の流れを踏まえたカスタムメッセージを送る
といったアプローチが効果的です。
自社サービス提案ではなくお役立ち情報メインの発信
第一想起を得るためには、「この会社に相談すれば、何か良い情報が得られる」と思ってもらうことが重要です。そのため、単なる自社サービスの売り込みではなく、業界動向や専門性の高い情報を提供することが求められます。
1. 業界の最新動向を提供
決裁者が最も関心を持つのは、「業界全体のトレンド」です。Googleニュースや業界メディアを活用し、
新たな法規制の影響
市場の成長率や競争環境の変化
競合他社の最新施策
などの情報をまとめ、定期的に提供すると良いでしょう。
2. 特定分野での専門性を活かした情報発信
例えば、
データ活用の成功事例
最新のAI技術が営業に与える影響
海外市場での新しいビジネスモデル
といった、特定の分野における専門性を示すことで、「この会社は業界のことをよく理解している」と思ってもらいやすくなります。
3. 競合企業の事例を整理して提供
競合がどのような戦略を取っているのかは、決裁者にとって非常に関心が高いテーマです。
競合A社がどのような施策を導入して成功したか
競合B社が市場でどのようなポジションを築いているか
といった情報を整理し、ストーリーとして伝えることで、価値の高い情報提供が可能になります。
BDRのナーチャリング実践例
最初の接触
LinkedInでつながり、最初のメッセージを送る お役立ち情報の提供を目的としたメールを送る
定期的な接点作り
3か月に1回、業界レポートを共有する 競合事例や成功事例をまとめた情報を提供する
関係強化
役員向けのオフラインイベントやウェビナーに招待する 顧客事例をベースにしたカジュアルなミーティングを設定する
タイミングを見て商談化
予算確保ができた、またはプロジェクトの優先度が上がったときに、商談を提案する
まとめ
BDRのナーチャリング戦略は短期的な成果を求めるものではなく、長期的な関係構築を目的とするものです。
目的は、決裁者の第一想起を得ること
メルマガではなく、1to1の情報提供を重視する
自社のサービス提案ではなく、業界動向や専門情報を提供する
競合事例を活用し、価値ある情報を提供する
長期的な視点で、定期的な接点を持ち続ける
このような戦略を実践することで、決裁者の信頼を獲得し、タイミングが合ったときにスムーズに商談化することが可能になります。
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