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LinkedInで決裁者アポを取る~SNS営業を成功させる秘訣~ロゴトルラジオ対談記事
ビジネス向けSNSとして知られるLinkedInは、日本国内でのユーザー数が300万人を突破し、ビジネスプラットフォームとしての存在感を増しています。特に注目されているのが、決裁者へのアプローチツールとしての活用です。従来の電話やメールによる営業活動に加え、SNSを通じた新しいアプローチ手法が注目を集めています。今回は、LinkedInを活用した決裁者アポ獲得サービス「キーマンアポインター」を展開するEmoove Inc.取締役の峰可樹氏に、SNS営業の極意を伺いました。
キーマンアポインターの事業概要
橋本:まず、キーマンアポインターについて詳しく教えていただけますか?
峰:弊社では約100万件の決裁者データベースを保有しており、大手企業からベンチャー、レガシー企業まで、事業部長以上の決裁権を持つ方々のデータを持っています。従来の営業代行会社は企業に電話をかけたり問い合わせフォームから連絡したりするのが一般的でしたが、我々はSNSを活用して決裁者と直接コンタクトを取る手法を確立しています。このアプローチにより、アポイント獲得率だけでなく、決裁者と直接つながることで商談の成約率も向上させることができています。
橋本:具体的にどういった企業からご依頼が多いのでしょうか?
峰:主にIT業界をターゲットにした商材を持つ企業からのご依頼が多いですね。これは、IT業界がLinkedInの活用度が高く、アプローチ先としても効果的だからです。現在約100社のクライアントにサービスを提供していますが、平均して月7件の決裁者アポイントを獲得できています。ターゲットはエンタープライズ企業や資金調達済みのベンチャー企業における事業部長以上の方々です。この数字は、決裁者アポイントとしては非常に高い実績だと自負しています。
橋本:業界による違いはありますか?
峰:はい、業界によって大きな差があります。例えば建築業界、建設業界、製造業、不動産業界などは、まだLinkedInの活用度が低い傾向にあります。一方で、IT系のベンチャー・スタートアップ企業、コンサルティング企業、マーケティング支援企業、営業支援企業などは活用度が高いです。また、大手企業でも新規事業開発部門などを中心に、活用が進んでいます。
LinkedInがなぜ決裁者アポ獲得に最適なのか
橋本:FacebookやXなど他のSNSと比べて、LinkedInの優位性はどこにありますか?
峰:LinkedInの最大の特徴は、ビジネスに特化したSNSであることです。FacebookやXも営業ツールとして活用できる面はありますが、それぞれに課題があります。Facebookは知人とのクローズドなコミュニケーションツールという性格が強く、見知らぬ人からの突然のアプローチはマイナスの印象を与えかねません。Xは拡散性が高く、DMが公開されるリスクや炎上のリスクもあります。また、カジュアルな雰囲気のプラットフォームでビジネス目的の接触を図ることへの違和感も指摘されています。
一方LinkedInは、ビジネスパーソン同士が新しいつながりを作るプラットフォームとして認知されているため、初見の方へのアプローチも自然に行えます。また、プロフィールに職歴や役職が明記されているため、適切なターゲティングが可能です。
橋本:SNSならではのメリットについて、もう少し詳しく教えていただけますか?
峰:大きく3つあります。まず決裁者と直接つながれることです。従来の営業手法では、決裁者とコンタクトを取るまでに複数のハードルがありましたが、LinkedInではダイレクトなアプローチが可能です。
次に、日常的に使用するSNSなので開封率が高く、アポイント獲得につながりやすいという特徴があります。LinkedInは多くのビジネスパーソンが日々チェックするプラットフォームなので、メッセージの到達率が高いのです。
そして、短期的な商談獲得だけでなく、フォロー関係を通じた継続的な関係構築が可能なことです。たとえ即座の商談には至らなくても、投稿を通じた情報発信や交流を続けることで、将来的なビジネスチャンスにつながることも少なくありません。投稿は無料の広告媒体としても機能し、認知度向上にも貢献します。
LinkedInを120%使いこなすテクニック集
橋本:実際のアプローチ方法について、具体的に教えていただけますか?
峰:まず、Sales Navigatorという有料アカウントの利用は必須です。これにより、週200件、月800件のつながり申請が可能になります。そのうち約20-30%の方と接点が持て、メッセージのやり取りができるようになります。このスケールでの活動が、月間7件という決裁者アポイント獲得を実現している基盤となっています。
ただし、重要なのは量だけではありません。テンプレートメッセージでは成果は出にくいため、我々は徹底的なリサーチに基づいた個別アプローチを行っています。具体的には、企業のIRや求人情報、プレスリリース、さらにはLinkedInのプロフィールなども徹底的にリサーチし、その方が何を目指しているのか、どんな課題を抱えているのかを理解した上で、一人一人にカスタマイズしたメッセージを送っています。
橋本:LinkedInならではの効果的なアプローチのコツはありますか?
峰:LinkedInには便利な機能が多数あります。例えば、直近の転職者や投稿者が分かる機能を活用すると効果的です。特に転職直後の方は、新しい会社でさまざまなサービスを導入する可能性が高く、いわば「ボーナスタイム」とも言える時期です。また、投稿をしている方は比較的アクティブなユーザーであり、メッセージへの反応も良い傾向にあります。
運用体制も重要です。我々は基本的に3名体制で運用しており、実行メンバーが直接のコミュニケーションを担当し、プロジェクトマネージャーが品質管理や方針決定を行います。また、LinkedInでの接点がない場合は電話でのフォローも行うなど、マルチチャネルでのアプローチを心がけています。
橋本:最後に、リスナーへメッセージをお願いします。
峰:エンタープライズ企業に限らず、事業部長以上の方々とのアポイント創出でお困りの方は、ぜひLinkedInの活用をご検討ください。従来の営業手法に加え、SNSという新しいチャネルを活用することで、より効果的なアプローチが可能になります。特に、IT業界をターゲットとした商材をお持ちの企業様には、非常に相性の良いプラットフォームだと確信しています。また、一時的な商談獲得だけでなく、長期的な関係構築のためのツールとしても、LinkedInは大きな可能性を秘めています。
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