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ABM戦略におけるBDRの役割について解説

アカウントベースドマーケティング(ABM)は、ターゲット企業に焦点を当てた戦略的な営業手法として、多くのエンタープライズ企業で採用されています。その中で重要な役割を果たすのがBDR(Business Development Representative)です。

特にABM戦略においては、ターゲットアカウントを優先度(Tier)ごとに分類し、それに応じてアプローチを柔軟に変えることが求められます。本記事では、ABM戦略におけるBDRの具体的な役割と、Tierごとの対応方法について解説します。


BDRはTier1とそれ以外で対応を柔軟に変えるべき

BDRの主なミッションは商談機会の創出です。しかし、ABM戦略においては、すべてのターゲットアカウントに同じリソースを割くことは現実的ではありません。数百社から数千社に及ぶターゲットアカウントが存在する場合、限られたリソースを効果的に活用するためには、ターゲットアカウントを優先度別に分け、それぞれに異なるアプローチを取る必要があります。

Tier1: 受注の優先度が最も高いターゲットアカウントであり、多くても数十社程度に絞り込まれます。これらのアカウントには、時間と労力を惜しまず、戦略的にアプローチする必要があります。

Tier2以下: ポテンシャルはあるものの、Tier1ほどのリソースを割けない企業群です。ここでは、効率的かつ網羅的なアプローチが求められます。

BDRがこれらのTierに応じた柔軟な対応を行うことで、パイプライン創出の最大化に貢献することが理想とされます。

Tier1は営業と二人三脚で戦略的にアクション

Tier1に該当するアカウントに対しては、営業チームとBDRが密接に連携しながら、戦略的にアプローチを進める必要があります。これには以下のような具体的な活動が含まれます。

  1. アカウントプランの策定
    各ターゲット企業の業界情報や市場動向、主要なステークホルダーの分析など、詳細なリサーチを基にアプローチ計画を作成します。

  2. 企業・人物リサーチ
    決裁者や影響力を持つ担当者の情報を収集し、それぞれのニーズや課題に応じた個別化された提案を準備します。

  3. 定例ミーティングで進捗管理
    営業とBDRが定期的にミーティングを行い、各アカウントの進捗状況を確認します。これにより、半年や年単位での受注に向けた長期的なプロジェクトとして対応できます。

このように、販売ポテンシャルの高いTier1のアカウントでは、営業とBDRが二人三脚で動くことで、大型受注の可能性を最大化します。

Tier2以下はBDR主導で網羅的にアクション

一方、Tier2以下のターゲットアカウントについては、BDRが主導で効率的かつ網羅的にアプローチを行います。これには、以下のようなポイントがあります。

  1. セミカスタムなアプローチ
    完全にテンプレート化された提案ではなく、ある程度のカスタマイズを加えたセミカスタムなアプローチを採用します。これにより、効率を保ちながらもターゲット企業のニーズに寄り添った提案が可能です。

  2. マルチチャネルアプローチ
    手紙、SNS、コールなど、複数のチャネルを組み合わせたアプローチを実施します。特にロゴトルでは、これらのチャネルを活用したセミカスタムな網羅的アプローチに強みを持っています。

  3. ターゲットの優先度に応じたリソース配分
    リソースが限られている中で、効率的に商談機会を創出するため、明確な優先順位を持ってアクションを行います。

ロゴトルでは、社員が対応するTier1と、外部リソースであるロゴトルが対応するTier2以下のターゲットアカウントを明確に分けることで、それぞれの強みを最大限に活かしながらパイプライン創出を実現しています。

BDRの役割を最大化するためのポイント

ABM戦略におけるBDRの役割を最大化するためには、以下のポイントが重要です。

  • ターゲットアカウントの明確な分類
    Tier1とTier2以下を明確に分け、それぞれのアプローチ戦略を策定します。

  • 営業との密接な連携
    特にTier1のアカウントでは、営業との連携が成功の鍵となります。BDRがアプローチの実行部分を担当し、営業が成約に向けた交渉を行うという役割分担を明確にします。

  • 効率と質のバランス
    Tier2以下では、効率的なアプローチを行いつつも、質を落とさない工夫が求められます。セミカスタムな提案やマルチチャネルアプローチを活用することで、このバランスを保つことが可能です。

まとめ

ABM戦略において、BDRはターゲットアカウントごとに柔軟に対応を変えながら、パイプライン創出において重要な役割を果たします。特にTier1では営業と密接に連携し、戦略的にアプローチを進めることが求められます。一方、Tier2以下ではBDRが主導で効率的にアクションを行い、商談機会を最大化します。

ロゴトルでは、これらの手法を活用し、ターゲットアカウントの分類に基づいた柔軟なアプローチを実現しています。ABM戦略を成功させるためには、BDRの役割を再定義し、適切なリソース配分と戦略的なアクションを行うことが不可欠です。

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