「堂々とCTOを名乗りたい」3年間の軌跡を伝えたStartup CTO of the year2022でオーディエンス賞受賞
こんにちは。ログラスでCTOをしております、坂本(@http204)です。
本記事は「株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2022」25日目の記事です。
これまで欠くことなく毎日続いてきました!メリークリスマス!
先日行われたStartup CTO of the year2022にて、オーディエンス賞を頂きました。
この記事では、CTOを名乗り始めて3年間の軌跡を、Startup CTO of the year2022戦記という形でお伝えします。
はじめに(関係者の方には感謝してもし切れません)
スタートアップ界隈を大いに盛り上げてくださってきたTechCrunch Tokyoのクローズに伴い、CTO of the yearも終了するかもしれない、という状況にありました。
NewsPicks主催、AWS社のメインスポンサードにて、2022も開催されるという大革命があり、今回の開催に繋がります。
協賛のはてな様、Qiita様も含め、関係者の方々には感謝してもしきれません。決して、社会的に強者ではないスタートアップの我々、そして決して“映える”とは言えない我々CTOにスポットライトを当ててくださった、その全てにです。
どうして“Startup CTO of the year2022”の公募にエントリーしたか?
人類を前に進められる経営者になるため
私の一番の目標は、「人類を前に進めること」。Howとしては、「ログラス社の経営とミッション実現を通じて、偉大な経営者になること」です。
CTO Night and Dayでも、CTOや経営者としての成長について質問させていただきました。
偉大な経営者は、「世の中に対して自らが立ち向かっている社会課題について情熱を持って発信し、多くの人・モノ・金を巻き込んで、課題解決を成し遂げる」ことだと考えています。
そのための手段として、CTOとして注目いただき、発信の場を与えて頂けるStartup CTO of the yearは最良の舞台だと判断しました。
“CTO”を名乗って3年。堂々と胸を張りたい
また、私はコンピューター科学出身のCTOではありません。大学では文系で会計学をやっていました。エンジニアとしての能力としても超一流とは言えません。
しかし、ログラス社の創業CTOに限って言えば、国内でも指折りの適性があった、だからこそ共同創業した、ただそれだけです。
正直に言うと、CTOと名乗るのは私にとってはずっと恐ろしいことでした。同じCTOだからこそハッキリと分かります。世間には技術的に圧倒的に優れる素晴らしいCTOが多くいます。
そもそもエンジニアが私以外に一人もいない段階からCTOを名乗り始めたのは3年前。社外的にとても分かりやすいから、あとは肩書とのギャップを埋めていくという私の覚悟、というのが実態でした。
歴代CTO of the yearの方々、当たり前ですがめちゃくちゃ強いです。私がここで勝つことが出来れば、3年間やってきたことに胸を張れる、そう思いました。
さて、、、何を語ろか?
審査基準にフィットする内容を5分で話さねばなりません。
自己紹介、サービス概要を抜かすと大体4分で4テーマ!
とてもタイトです。
とりあえず、審査基準に対して、愚直にこれまでの発信内容、ログラス社の強み、創業以来3年間積み上げてきたことを精査していきました。
ドラフトのドラフトを作り、、、
作り上げた、一次ドラフトがこちらです。
この時点で、それはもう大きな壁にぶち当たっていました。。。
“あらゆる方面で、地道に、正しくやってきたこと”がログラスの真の強みで、誇れることだが、どう伝えようとしてもCTO of the yearに選ばれる内容には思えない。
技術的難易度、技術についての内容が非常に希薄である。Loglassの技術について適切な角度で、丁寧に、お伝えすることが出来ていない。
一次FB会で、お互いの手の内を完全に知る
本番一週間前、ユーザベースさんのオフィスで、登壇者全員、AWSの方、プレゼン指導の前田 鎌利(マエダ カマリ)さんの前でプレゼンをし、FBを頂く機会がありました。
この時点では、スライドを全く覚えていません(右手にスマホを持っていいて、全部読んでいる)。
当然ですが、今回出場者の方々の強さに、とても厳しい現実を突きつけられました。CTOの技術力も、ビジネスも非常に強い…!
このままでは、私の優勝は絶対にないと確信しました。
事前FBを経て、スライドはこう変わりました。
全体をストーリーで語り、思いと感情を込める
論点をとにかく絞る(今回のテーマに沿うものだけにする)
1スライド、1コンテンツにする
独自技術の必然性、価値をわかりやすく丁寧に表現する
さらにさらに、プレゼンを改善
かなり良くなってきたという実感がありました。
弊社デザイナー高瀬の手も入り、完成が近づいた、ああ、長かったなと思ったのも束の間。
まだ序章に過ぎなかったのです。。。
数々のピッチコンテスト覇者である弊社CEO布川に相談することに。
※以下の記事、ピッチイベントに挑む方に非常に参考になります。
CEO布川からもらったFBでさらに大幅に変更
一部を紹介します。
内容について
ストーリーの醍醐味である、どうしてGitHub的なソリューションなのか?が、全然伝わらない。
「ARR(年間定常収益)で示すよりも、一般の人にも分かる売上のほうがいい」などの言葉の通じなさ。
「1スライドで1メッセージ」でまとめる。
視線が上下する構成は辞めて、みやすさを追求する。
肝である、技術的困難さとして、「データモデルの永続的正しさが必要」は、どの会社でも当たり前では?
プレゼン
書いてある内容をそのまま読まない。100回練習して完全に覚え切る。頭が真っ白になっても脳が勝手に喋るレベルまで覚え切る。
スライドを進める際に、次のスライドへの期待を持たせる構成に。
感情のグラフを作成し、抑揚ある話し方にしなければ要点が伝わらない。
「本当に間違いない。同意でしかない。」という言葉しか出ないFBでした。
加えて、さらに弊社広報の檜山からも言葉遣いについてFBを貰いました。
創業時の思いから始まるシンプルなストーリーに整え、スライドを半分に。
あとは、愚直に100回練習。
結果、オーディエンス賞を頂ける、刺さるプレゼンに
参加しての感想
まずは、チャレンジして本当によかった!
私とログラス社の仲間、お客様と作り上げた3年間を振り返りながら、「何を伝えるか?どうすれば5分で伝わるか?」について徹底的に考え抜いた日々は久々に青春でした。
結果、CTO of the year2022には選ばれませんでしたが、優勝されたスマートラウンド小山CTOは、私のビズリーチ社時代の元同僚であり、親しい仲でもあります。本当に素晴らしい内容であったと改めて思っています。
CTOとして非常に優れた方々と肩を並べられ、オーディエンスの方々の最多の投票をいただけたことが、大きな自信になりました。
なによりも、ログラス社が取り組んでいるミッション、社会課題について、非常に多くの方にお伝えすることが出来たという点に尽きます。
経営者としての成長を感じられた日でもありました。
我々が大切にしている3つのVALUEのうち、But we goを体現できたからこその成果だと思っています。
※But we goは、楽観へと逃げず、厳しい現実を直視しつつも、必ず壁を越えられる強く信じながら力強く進む、というVALUEです。
3年前、CTOと名乗ることに戸惑っていた私にはきっと信じてもらえないだろう。
今後どんなに高い壁があっても、必ず越えていける。振り返って今はそう思えます。
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Startup CTO of the year2022、グッズもイケてた…!!
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