
総合型選抜とは?〜基礎知識とメリット・デメリット〜
大学入試は大きく分けて「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3つに分けられます。なかでも、大学が求める学生像にどれだけマッチしているかが見られる総合型選抜は大学入試全体の約15%を占めており、近年拡大しています。今回は、そんな総合型選抜について詳しく解説していきます。
入試の流れ・仕組み
総合型選抜とは、大学が求める学生像に合致した受験生を選抜する入試制度で、受験生の能力や適性、意欲、目的意識などを総合的に評価し、合否判定を決定します。具体的な入試形式は大学によって異なりますが、出願書類で1次審査を行い、通過者のみが2次審査で小論文や面接などの試験を行う二段階選抜が多くなっています。
総合型選抜では、6月から8月頃に募集要項が配布され、9月の出願だけでなく、6月から8月の時期に事前のエントリーが必要な大学もあります。多くの大学は8月から9月の間に出願(書類提出)を行い、10月から11月に試験が行われます。合格発表は11月から12月に行われ、ほとんどの大学で年内に入試が終わります。
総合型選抜の特徴
総合型選抜は、一般的に出願時期が早く、併願が可能な大学が多く、一般選抜よりも倍率が低いことが多いのが特徴です。また、現役生だけでなく、浪人生も出願可能な大学が多いです。
また、総合型選抜など大学の入試形態が多様化している背景には、社会のグローバル化や情報化により世の中が求める能力が変化しているということがあります。先行きが不透明な今の時代には、「どれだけ多くの知識を持っているか」ということ以上に、「答えのない世界で世の中をどう見て行動するか」という能力が重要視されます。そのため、学力だけでなく、その大学で学びたいという意欲などが評価の対象になります。
メリット
まず、総合型選抜で受験をすることで受験回数を増やせることは1つのメリットになります。併願が可能な大学も多いので、自分の学びたい分野の違う大学を複数校受験することができるほか、一般選抜を軸に受験を考えている方も、総合型選抜を活用することで志望大学を受験する回数を増やすことができます。
また、総合型選抜の対策を行うことが自身のキャリアを整理する機会になることもメリットになります。準備では、志望理由や自己PRなどで自分がこれまで何をしてきたか、何に興味があったのか、大学で何をしたいのかなどを自分の中に落とし込むことができます。結果の良し悪しに関わらず、総合型選抜を受験する過程で自分のことをよく理解できていることは、将来役に立つでしょう。
加えて、自分の学力以外の強みを入試に活かすことができるということです。総合型選抜は、大学が定めた一定の学力の基準をクリアしていれば、それ以外に自分の得意なことや強みとなる部分を志望大学の求める学生像に当てはめていくことで有利になります。
そのほか、一般選抜で受けるレベル以上の大学に挑戦することができることもメリットです。一般選抜では合格ラインに届かないという場合でも、総合型選抜は出願資格があれば独自の対策で合格することも可能です。人気のある大学も一般選抜より倍率が低い大学もあるため、総合型選抜で受験することで選択の幅を広げることができます。
デメリット
まず、総合型選抜を受験すると、一般選抜の勉強に影響が出る可能性があることです。もちろん、総合型選抜で受験することで志望大学の受験回数が増えることはメリットですが、それにより一般選抜に充分な勉強時間を確保することが難しくなります。そのため、長期的に計画を立てて対策を進めることが必要になります。
次に、総合型選抜で合格した場合、一般受験生との学力の差が生じてしまうことが挙げられます。総合型選抜では、学力以外の部分で評価されるため、入学時点で大学の勉強に必要な学力に追いついていない場合は、単位取得などで苦労する可能性もあります。そのため、総合型選抜で合格できたとしても、進学後に苦労しないように勉強を続けることも大切です。
加えて、総合型選抜はそれに向けた専門的な対策が必要になるのが難点にもなります。一般選抜は合格ラインが点数として明確になっており自分自身がどのレベルにいるのか把握できますが、総合型選抜ではそれが非常にわかりにくくなります。そのため、多くの受験生は塾などに通い、対策を行なっています。
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