桐壺登場 その十八 彼の育児と彼女の育児を語る
その十八 彼の育児と彼女の育児を語る
光七歳、読書始めの儀。当然、帝直々の催しです。光る君は与えられた書をすらすらと読みました。私の子ですからやむを得ません。彼は、なんと恐ろしや、と大袈裟に驚く。これ見よがしに大騒ぎをする。分かるけどね。親ばか。でもただでさえこんな美しい子なんだから、せめて人並に普通に褒めてあげてほしい。
「今はもう誰もこの子を憎んだりしないだろう。母親がいないのだから可愛がっておくれ」
帝のこの台詞、特に前半部分、桐壺的にはひっかかりますが、それはさて