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【心に残る上司の言葉】フランス人上司に教わったフランス流仕事術

日経新聞企画の#心に残る上司の言葉 に興味があったので、自分の経験をまとめてみました。

フランス人(最多)、イギリス人、ドイツ人、オーストラリア人、香港人、韓国人、スウェーデン人… ここでは書ききれないほど、様々なバックグラウンドを持つ上司との出会いがありました。今回はフランス人上司第一号、ピエール(仮名)に絞ってまとめてみたいと思います。

1.マウスをそんなに使うな

フランス人上司から言われたこの言葉は、私にとってのライフハックでした。要するに、ショートカットキーをもっと活用しなさい、という意味です。大量のデータ分析・解析を業務としていた私にとって、ショートカットキーの習得は飛躍的な時間短縮に繋がりました。

ただ、フランス語キーボードの配列は英語圏のものとは異なるため、後に香港に移住した際に、英語版キーボードの配列を改めて覚え直す必要があったのは少し苦労しました。

2.ボス・マネジメントを学びなさい


辣腕プレーヤーでありながら、チームリーダーとしてはマネジメント能力が欠如していたタイプの彼。
チームには私を含め3人が所属していましたが、誰の面倒も見てもらえず、まるで無法地帯のようでした。

業を煮やした私は、1on1(これも10回ほどリスケジュールされました)の機会を利用し、思い切って直訴しました。「マシューもヴィクトール(仮名)も私も、あなたの直属の部下です。もう少し頻繁にフィードバックをいただけませんか?みんな困っています。」

その時の彼の返答がこの言葉でした。
この出来事をきっかけに、私はいかなるバックグラウンドの上司とも円滑に仕事を進めるボス・マネジメントを意識して仕事するようになりました。

今なら上司の特性を理解し、自分のパフォーマンスをあげる方法も心得ていますが、当時の私はまだ若く、上司との適切なコミュニケーション方法すら理解していなかったのかもしれません。

3.締め切りに間に合わなくても、クオリティの高いものを提供したほうがいい

いかにもフランス人らしい言葉です。
「締め切り」に対する概念が日本とは大きく異なることを痛感しました。
「期日は順守せよ」という日本文化で育った私にとって、これは衝撃的な一言でした。

今なら「期日に間に合わない?ボトルネックは何?では、この機能とこの機能は期日通りにリリースして、残りは次のスプリントに回しましょう。次のスプリントからアダムとレアがこのストリームにジョインするので、彼らの力を借りれば次期スプリント開始早々にリリースできるはずです。」などと、チームと調整しながら対応できるでしょう。
しかし、当時の私は経験不足で、上司の言葉をそのまま受け取ってしまい、ただオロオロするばかりで、不安で眠れない日々が続きました。

これらの経験を通して、多様な文化や価値観を持つ上司とのコミュニケーションの難しさ、そして自分自身の成長の必要性を痛感しました。
今の上司もフランス人ですが、私の面の皮もだいぶ厚くなり、ちょっとのことでは動揺しなくなりました。

最後に、仕事でとあるクライアントの企業イベントにおよびいただいた時の、最上階から撮った写真を共有します。香港は、夜景もいいけど日中の景色もおすすめです!

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