醜形ノイローゼ(周りが自分の容姿を笑っている)
私は楽しかった高校を卒業し、孤独なろ浪人に突入しました。生きがいを完全に失いました。高校時代は友人や部活動、学校行事などで毎日が充実しており、未来への期待に満ちていました。しかし、卒業後、孤独な浪人生活が始まると、突然その楽しみが全て消えてしまいました。自分が取り残されたような感覚に襲われ、日々の生活に希望や目的を見出せなくなり、徐々に心が重く沈んでいきました。
そんな中で、私はノイローゼを発症しました。最初はただのストレスや不安だと思っていましたが、次第にそれはより深刻なものへと変わっていきました。特に、自分の容姿に対する異常なまでの執着と嫌悪感が強くなり、「自分は醜い」「周りの人たちは自分を見て笑っている」と強く感じるようになりました。これまで全く気にしていなかったはずの自分の顔や体が、突然醜く見え、他人の視線が常に私を嘲笑しているように思えてきたのです。
外に出るのが怖くなり、人の目が恐ろしく感じられるようになりました。道を歩くだけで、すれ違う人々が私の容姿を見て笑っているのではないかという不安が頭を離れません。友人と会うのも避けるようになり、鏡を見るたびに「どうしてこんなに醜いのか」と自己嫌悪に陥り、自分を責め続けました。どんなに努力しても、この感覚は消えず、逆にますます強まっていきました。
周りの人々の何気ない言動や視線が、全て自分の容姿を馬鹿にしているように感じられ、日常生活が苦痛に変わっていきました。家族や友人の励ましさえも、自分を傷つける言葉に聞こえ、彼らが私の醜さを心の中で嘲笑っているのではないかという疑念に苛まれました。勉強に集中しようとしても、この思いが頭から離れず、精神的に追い詰められていく毎日でした。
「自分は醜い」「周りは皆、自分のことを嘲笑っている」という感覚に押しつぶされ、私は次第に自分の存在そのものを否定するようになりました。どれだけ頑張っても、この感覚から逃れられず、自分が周囲にとって嘲笑の的でしかないと思い込むことで、深い孤独感と絶望感に包まれていきました。
精神科(現在はメンタルクリニックと呼ぶことが多いが)に行って先生に相談し、いろいろな薬を処方してもらっては、聞かなければ薬を取り換えてもらい、自分の症状にあう
薬を探し求め、飲みましたが、一過性のもので今症状が消失することはありませんでした。
結果、この症状がなくなったのは、浪人の環境が終わり、社会とのつながりができた大学生になった時の事でした。
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