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コンプレックスのとらえかた【王様ランキング 11話】

ボッジくん、あなたが気にしていることは、
もしかしたら、あなたの長所なのかもしれない。
あなたはその欠けたもので、
普通の人には無い、いろんなことを経験しています。

それは苦しいけれど、きっと、自分の道を切り拓く力になるでしょう。
だから、自分のすべてを愛しなさい!

王様ランキング 11話 デスパー

王様ランキングの中で、一番好きな言葉を紹介する。
この言葉は、「コンプレックス」の見つめ方を変えてくれる。

そもそも「コンプレックス」という言葉は、ネガティブな表現だ。
もちろん、自分の中ではそれが短所であり、気にしている部分なので、
コンプレックスを「いいもの」として捉えることはできない。

デスパーさんは、この「コンプレックス」について、
普通の人には無い経験を与えてくれるもの」と捉えている。
普通の人には無い経験。
マイノリティだからこその経験。
苦しいけれど、他の人では語ることができない経験。

もちろん、その経験を美化しようという話ではない。
苦しいことは苦しいし、辛いことは辛い。
固有の経験だからこそ、共感されない苦しみもある。
共感されないからこそ、生まれる孤独感もある。

でも、その「普通の人には無い経験」は、
そこに確かにたった一人の「自分」を感じられる経験なのだ。
だからデスパーさんは断言する。
その経験は「きっと、自分の道を切り拓く力になる」と。

繰り返すが、
これは「コンプレックス」を愛そうということではない。
「コンプレックス」によって、自分にしか得られない経験が生まれていて、
その経験に「自分が自分であるという価値」が宿っているということだ。

この考え方ができるようになってくると、
不思議と「コンプレックスを含む自分」を愛せるようになってくる。
誰にも味わえない、自分だけの人生が楽しめるようになってくる。

そういえば、自分が人生の「主役」であり続けるという考え方は、
ブルーロックの記事でも考えたことだ。

「弱点」に見えていたコンプレックスが、「武器」として認識されるようになるそのとき、
物語の「主役」は自分の戦い方に気付くはずだ。

非力だったボッジを強くしたデスパーの言葉。
この言葉には、「コンプレックス」から自分の生き方を見出すための哲学が詰まっている。
自分を愛せなくなったときは、この言葉に立ち返ってみようと思う。


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